話題株ピックアップ【夕刊】(3):三井住友FG、IHI、日経レバ
■三井住友FG <8316> 10,090円 -250 円 (-2.4%) 本日終値
三井住友フィナンシャルグループ<8316>が続落。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>やみずほフィナンシャルグループ<8411>も売られ、地銀では北洋銀行<8524>が大幅安となるなど、銀行株の下げが目立つ。5日の円債市場では長期金利が低下し、一時1%を割り込んだ。4日に日本の財務省が実施した10年物国債入札が強めの結果となり、債券需給を巡る過度な不安が後退するなかで、同日の米国市場では弱い雇用指標の公表を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が強まった。米国景気に対する先行き懸念も債券選好の流れを後押しし、日米の長期金利に低下圧力を掛けている。銀行株に対しては、金利上昇に伴う事業環境の更なる改善を見込んで買い持ちした投資家による売り圧力が強まったようだ。
■IHI <7013> 3,864円 -88 円 (-2.2%) 本日終値
IHI<7013>が3日続落。4日の取引終了後、4月に公表した船舶用エンジンと陸上用エンジンの試運転記録の不適切行為に関して、中間報告をまとめて国土交通省に提出したと発表した。4月時点で不適切行為のあった台数は合計4361台としていたが、今回の報告書では4905台に拡大した。業績への影響については精査中として、調査結果を踏まえて影響が見込まれる場合は速やかに公表するとしている。今後の事業展開に及ぼす悪影響を懸念した売りが出たようだ。
■日経レバ <1570> 27,750円 -520 円 (-1.8%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が続落、一時700円近い下落で2万7000円台半ばまで水準を切り下げた。世界的な景気減速への警戒感から前日の欧州株市場が軒並み下落、米国では長期金利の急低下を背景にNYダウなど主要株価指数は上昇したが、強弱観が対立し方向感の定まらない値動きとなった。東京市場では荒い値動きをみせる外国為替市場を横にらみに、リスク回避の売り圧力が優勢。日経平均株価は先物主導で売りが乗せられ、寄り後に一気に下げ幅を広げる波乱含みの値動きとなった。日経平均に連動する仕組みで組成されたETFで、価格変動率が日経平均の2倍に設定されている日経レバも大きく下値模索の動きを強いられている。売買代金は全市場ベースで第3位となるなど、個人投資家の活発な売り買いが観測される。
■NCホールディングス <6236> 2,119円 +400 円 (+23.3%) ストップ高 本日終値
NCホールディングス<6236>が続急騰。4日に米投資会社のミリグループ傘下の買収目的会社ネイビー1がTOBを実施(買い付け価格は1株2208円)し、非公開化を目指すことを発表。買い付け期間は5日から7月17日までを予定している。これを受け、同社株は買い付け価格にサヤ寄せする形で水準を切り上げた。
■アソインターナショナル <9340> 1,104円 +104 円 (+10.4%) 本日終値
アソインターナショナル<9340>が急伸。午前10時ごろ、販売する口腔内スキャナー「WE スキャン」がデジタル印象採得装置(口腔内スキャナー)医療機器として保険適用対象機種に承認されたと発表。これが買い手掛かりとなった。
■ステラファーマ <4888> 386円 +35 円 (+10.0%) 本日終値
ステラファーマ<4888>が急伸。4日の取引終了後、中国の海南島医療特区における頭頸部がんを対象としたBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)の導入に関し、10億円の保証金を受け取ったと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。BNCT用ホウ素医薬品「ステボロニン」の供給に関する基本契約を締結している中国生物科技服務傘下のPengbo社から、基本契約に基づく保証金を受領した。Pengbo社との取り引きやプロジェクトの着実な進展を確認するまでの与信管理の強化を目的とする。特区におけるプロジェクトについては、2025年4月から同年6月までの治療開始に向け順調に推移しているが、BNCTセンターを運営するPengbo社はこのスケジュールを更に早めて24年末までに治療を開始することを目標に掲げて準備を進めているという。
■ブルーイノベーション <5597> 984円 +65 円 (+7.1%) 一時ストップ高 本日終値
ブルーイノベーション<5597>は大幅続伸。午前11時ごろ、九州電力<9508>子会社の九電ドローンサービスと戦略的技術提携に関する覚書(MOU)を締結したと発表しており、好材料視された。今回の提携は、ドローンやロボットなどのIoT機器の活用による各種屋内インフラ施設点検の作業効率向上と新たな点検サービスの開発を目的としたもの。第1弾として、LEDライトと自律走行機能を備えた自動走行ロボットを共同開発し、暗所の導水路(洞道)内において実証実験を23年12月から開始。26年までの実用化・横展開を目指すとしている。同時に、三井不動産<8801>と日鉄興和不動産(東京都港区)による街づくり型物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」に、東京都初の物流施設併設型ドローン実証実験の場として「板橋ドローンフィールド」を開設することが決定したと発表した。同社は、ドローンなど無人航空機(UAS)の業界団体である日本UAS産業振興協議会(JUIDA)とともに施設監修・運営を担い、ドローンによる物流配送、災害時活用、点検などの実証実験の場を提供するとしている。
■i-plug <4177> 1,483円 +83 円 (+5.9%) 本日終値
i-plug<4177>が後場急伸。正午ごろに発表した新卒オファー型就活サービス「OfferBox」の5月度の主要KPI速報で、売上高の7割超を占め、4年制大学の就活生が3年生の4月より利用可能な「早期定額型」の受注高が5億4400万円となり、前年同月比80.1%増となったことが好感された。なお、累計でも14億8100万円(前年同期比79.1%増)と大幅に受注を増やしている。
■ミガロホールディングス <5535> 3,420円 +180 円 (+5.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ミガロホールディングス<5535>が大幅続伸。午前11時ごろ、子会社DXYZの顔認証プラットフォーム「FreeiD(フリード)」が、京阪電鉄不動産(大阪市中央区)の賃貸タワーレジデンス「THE TOWER HIRAKATA」に採用されることになったと発表しており、好材料視された。「THE TOWER HIRAKATA」は、大阪府枚方市駅周辺地区第1種市街地再開発事業の一環として開発が進められている総戸数202戸(賃貸戸数198戸)、地上29階建てのマンション。「FreeiD」は、一度の顔登録で、「入退」「本人確認」「決済」などの日々の暮らしのさまざまな行動を顔認証でつなぎ、多種多様な顔認証AIとの連携が可能な顔認証プラットフォームで、今回はメインエントランスなど計7カ所に導入されるという。なお、関西の賃貸タワーマンションへの「FreeiD」導入は同物件が初となる。
●ストップ高銘柄
ジィ・シィ企画 <4073> 902円 +150 円 (+20.0%) ストップ高 本日終値
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
新東 <5380> 2,690円 -700 円 (-20.7%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース