6日の株式相場見通し=大幅反発か、米ハイテク株高でリスクオン
6日の東京株式市場は広範囲に買い戻される地合いとなり、日経平均株価が大きく切り返す展開が想定される。前日の欧州株市場ではECB理事会で利下げを決定するとの観測が強まるなかドイツやフランスなど主要国の株価指数が上昇したほか、米国株市場でもハイテク株を中心に買いが集まり、ナスダック総合株価指数が330ポイント高と2%近い上昇をみせ史上最高値を更新、再びリスクオンの流れが形成されている。この日に発表された5月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数の伸びが前月から縮小し、事前の市場コンセンサスも下回った。これを受けFRBの早期利下げへの期待が再燃しグロース株に資金を誘導する格好となった。カナダ中銀が4年3カ月ぶりに利下げを実施したことも追い風となるなか、米10年債利回りは4.3%台を下回る水準まで低下、株式の相対的な割高感が緩和された。エヌビディア<NVDA>が急騰し半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の上げも目立った。東京市場では前日に日経平均が先物主導で一時500円近い下げをみせるなど荒れた展開となったが、きょうは米ハイテク株高を受け主力株中心に買い戻しの動きが強まりそうだ。3万8000円台後半から場合によっては3万9000円台を視野に入れる場面も考えられる。取引時間中に米株価指数先物や国内長期金利の動向に左右されるケースも想定される。
5日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比96ドル04セント高の3万8807ドル33セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同330.858ポイント高の1万7187.905だった。
日程面では、きょうは5月の輸入車販売、5月の車名別新車販売、5月の軽自動車販売、5月のオフィス空室率など。海外では4月の豪貿易収支、ユーロ圏小売売上高、欧州中央銀行(ECB)理事会の結果発表とラガルドECB総裁の記者会見、週間の米新規失業保険申請件数、1~3月の米労働生産性指数、4月の米貿易収支など。