6日の米国市場ダイジェスト:NYダウは78ドル高、米利下げ期待が下支え
■NY株式:NYダウは78ドル高、米利下げ期待が下支え
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は78.84ドル高の38,886.17ドル、ナスダックは14.78ポイント安の17,173.12で取引を終了した。
週次新規失業保険申請件数が予想を上回ったため利下げ期待を受けた買いが続き、寄り付き後、上昇。雇用統計の発表を7日に控え、警戒感に利益確定売りが上値を抑制したがダウは底堅く推移した。ナスダックはエヌビディアが伸び悩み重しとなり、終日軟調に推移し、相場はまちまちで終了。セクター別では、自動車・自動車部品や小売りが上昇した一方、資本財が下落した。
食品会社のJM スマッカー(SJM)は四半期決算でコスト削減やホステス・ブランズ購入が奏功し、調整後の1株利益が予想を上回り、上昇。ディスカウント小売のウオルマート(WMT)はアナリストの目標株価引き上げで小幅高。ゲーム販売のゲームストップ(GME)は同社の大量のオプションを保有しているとされるミーム株ブームの仕掛け人とされるキース・ギル氏がソーシャルメディア、レディット上で、7日にライブ配信計画を報告すると、短期投機家による買いに大幅上昇した。個人投資家の顧客を多く持つオンライン証券のロビンフッド(HOOD)も上昇。
半導体のエヌビディア(NVDA)はフアン最高経営責任者(CEO)の自社株売却計画や司法省と公正取引委員会(FTC)が人工知能(AI)を巡る反トラスト法違反を巡り同社やソフトウエアメーカーのマイクロソフト(MSFT)対象に調査が行われるとの報道が嫌気され、下落した。
電子署名ソリューション会社のドキュサイン(DOCU)は取引終了後に四半期決算を発表。1株利益が予想を上回ったほか自社株買い計画を発表したが見通しが嫌気され、時間外取引では売り買いが交錯している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ECBのタカ派的利下げ受け、ユーロ反発
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は156円44銭へ上昇後、155円48銭まで下落し、155円63銭で引けた。日銀の中村審議委員の追加利上げが会合で話題となる可能性を指摘すると同時に、「まだ早い」との見解を受けた円売りが続いた。その後、米1-3月期単位労働コスト改定値が予想外に下方修正されたほか、先週分新規失業保険申請件数が予想を上回り、労働市場の減速が早期の利下げ観測をさらに強めドル売りが強まった。
ユーロ・ドルは1.0862ドルまで下落後、1.0902ドルまで上昇し、1.0890ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)が定例理事会で市場の予想通り利下げを決定したためユーロ売りが優勢となった。同時に、追加利下げには言及せず、さらに、物価予測が引き上げられたためタカ派的な利下げとの見方にユーロの買戻しが加速。ユーロ・円は、170円28銭へ上昇後、169円34銭まで反落。ポンド・ドルは1.2763ドルまで下落後、1.2795ドルまで上昇。ドル・スイスは0.8929ランまで上昇後、0.8895フランまで下落した。
■NY原油:大幅続伸で75.55ドル、需給改善への期待高まる
NY原油先物7月限は大幅続伸(NYMEX原油7月限終値:75.55 ↑1.48)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+1.48ドルの75.55ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは74.06ドル-75.79ドル。米国市場の前半にかけて74.06ドルまで下げたが、需給関係の改善が期待されたことで反転し、米国市場の後半にかけて75.79ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に75ドル台半ば近辺半で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 39.70ドル -0.26ドル(-0.65%)
モルガン・スタンレー(MS) 96.85ドル +0.19ドル(+0.19%)
ゴールドマン・サックス(GS)458.10ドル -3.58ドル(-0.77%)
インテル(INTC) 30.42ドル -0.36ドル(-1.16%)
アップル(AAPL) 194.48ドル -1.39ドル(-0.70%)
アルファベット(GOOG) 178.35ドル +1.28ドル(+0.72%)
メタ(META) 493.76ドル -1.30ドル(-0.26%)
キャタピラー(CAT) 328.29ドル -1.16ドル(-0.35%)
アルコア(AA) 42.65ドル +0.06ドル(+0.14%)
ウォルマート(WMT) 67.15ドル +0.06ドル(+0.08%)
《ST》