富田隆弥の【CHART CLUB】 「重要イベントが目白押しの6月第2週」

市況
2024年6月8日 10時00分

◆米半導体大手エヌビディア<NVDA>の株価が5日に1224ドルと上場来高値を更新、時価総額は3兆ドルを突破し、マイクロソフト<MSFT>に次ぐ世界2位に上りつめた。それを受けてフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5347ポイント、ナスダックは1万7187ポイントに上昇し、それぞれ最高値を更新した。

◆そして、6日の東京市場でも半導体関連が買われ、日経平均株価は前日比213円高の3万8703円と3日ぶりに反発した。この調子で半導体関連が堅調に推移するなら、3月下旬に調整入りした日足チャートも「好転」し、3月22日に付けた史上最高値4万1087円の更新も見えてくるだろう。

◆そうなることを切に願うが、やはり強気に転じるのは「4万円」回復を確認してからだ。というのも、来週はエヌビディアの1対10の株式分割を反映した取引が10日から始まるほか、11~12日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、12日には米消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。国内でも13~14日に日銀金融政策決定会合、14日にメジャーSQ(先物・オプション取引の特別清算指数算出)を控えるなど、6月第2週は日米の重要イベントが目白押しだ。

◆一方、4日(日本時間)の夕方から夜間にかけて、為替が1ドル=154円54銭まで円高に振れ、欧州株やインド株、原油価格(WTI)が急落するなど、マーケットは一時不穏な空気に包まれた。翌日に反発して事なきを得たが、地政学リスクや米国景気、為替の動向などは一段と不透明感を増している。

◆何がどのように影響し連鎖していくのかは霧の中だが、相場は「流れに従う」のが基本であるから、早く日経平均株価の4万円乗せ(好転)を確認したいところだ。ちなみに、週足で6月第2週は、4月19日の安値から9週目(一目均衡表の基本数値)、3月22日の高値から13週目(フィボナッチ数列)にあたり、チャート的にも重要変化日を迎える。

(6月6日 記、次回更新は6月15日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.