ユーロ週間見通し:底堅い値動きか、ECBは利下げ継続に慎重

通貨
2024年6月8日 14時53分

■弱含み、米9月利下げ観測は一段と後退

今週のユーロ・ドルは弱含み。欧州中央銀行(ECB)は6月6日開催の理事会で0.25ptの利下げを決定したが、7月以降についてはデータ次第となる可能性が高いことが判明した。リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いは一服したが、7日発表の5月米雇用統計は市場予想を上回り、9月利下げ観測は一段と後退したことから、ユーロ売り・米ドル買いが再び優勢となった。取引レンジ:1.0801ドル-1.0916ドル。

「もみ合いか、ECBの利下げペース緩慢でユーロ売り縮小も

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)は6月6日の理事会で政策金利引き下げを決定したが、今後の緩和には慎重姿勢でリスク回避のユーロ売りは一服。域内経済指標の改善はユーロを支援しよう。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)で引き締め的な金融政策を維持することが見込まれるため、米ドル買い・ユーロ売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.0720ドル-1.0900

■弱含み、日銀金融政策を巡る思惑でユーロ買い縮小

今週のユーロ・円は弱含み。日本銀行による国債買い入れ減額観測を受けてリスク回避的なユーロ売り・円買いが優勢となった。欧州中央銀行(ECB)は追加利下げを急がない方針であることから、ユーロ売り・円買いは縮小したが、米雇用統計の改善を受けてユーロ売り・米ドル買いがやや強まり、この影響でユーロ・円は伸び悩んだ。取引レンジ:168円09銭-170円89銭。

■底堅い値動きか、ECBは利下げ継続に慎重

来週のユーロ・円は底堅い値動きか。欧州中央銀行(ECB)理事会は政策金利引き下げを決定も、今後の利下げ継続には慎重でユーロは売りづらい。一方、日本銀行は金融政策決定会合で国債買入れ減額などに踏み切るものの、緩和的な金融環境は当面維持される可能性があり、リスク回避的なユーロ売り・円買いが拡大する可能性は低いと予想される。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・13日:4月ユーロ圏鉱工業生産(3月:前月比+0.6%)

予想レンジ:168円00銭-171円00銭

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.