7日の米国市場ダイジェスト:NYダウは87ドル安、早期利下げ期待が後退
■NY株式:NYダウは87ドル安、早期利下げ期待が後退
米国株式市場は下落。ダウ平均は87.18ドル安の39,798.99ドル、ナスダックは39.99ポイント安の17,133.13で取引を終了した。
5月雇用統計が想定以上に強く早期利下げ期待を受けた買いが後退し、寄り付き後、下落。同時に、経済に楽観的な期待も広がり、一時上昇する局面もあったが、長期金利上昇を嫌気した売りに押され、相場は下落で終了した。セクター別では、銀行や保険が上昇した一方、不動産が下落。
靴メーカーのスケッチャーズ(SKX)はアナリストが卸売り環境の改善や堅調な履物販売のトレンドを受けて、同社の投資判断を引き上げ、上昇。電子、消費者・オフィス製品を扱う3M(MMM)もアナリストの投資判断引き上げで、上昇した。バイオのジェロン(GERN)は血液疾患治療薬を巡り食品医薬局(FDA)の承認を得たことが好感され急伸。携帯端末のアップル(AAPL)は来週10日に開幕する世界開発者会議(WWDC)で生成人工知能(AI)を巡る新戦略発表が期待され、買われた。ゲーム販売のゲームストップ(GME)はミーム株ブームの仕掛け人とされるギル氏による生配信前に、予定を前倒しして発表した第1四半期の売り上げが29%減となったほか、クラスA株を追加で7500万株売却する方針を発表し、下落。
国家経済委員会(NEC)のブレイナード委員長は雇用統計を受けて、インタビューで「労働者にとって、良いニュースだ」と述べた。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米5月雇用統計改善で早期利下げ観測後退、ドルは大幅反発
7日のニューヨーク外為市場でドル・円は155円50銭から157円08銭まで上昇し、156円72銭で引けた。米5月雇用統計で、非農業部門雇用者数や賃金の伸びが予想以上に拡大したため早期の利下げ観測が後退し、長期金利上昇に連れドルの買戻しが加速した。
ユーロ・ドルは1.0902ドルから1.0800ドルまで下落し、1.0804ドルで引けた。ユーロ・円は、169円97銭へ上昇後、169円07銭まで反落。ポンド・ドルは1.2812ドルへ上昇後、1.2716ドルまで反落。ドル・スイスは0.8894フランから0.8973フランまで上昇した。
■NY原油:伸び悩み、ドル高などを嫌気した売りが増える
NYMEX原油7月限終値:75.53 ↓0.02
7日のNY原油先物7月限は伸び悩み。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比-0.02ドル(-0.03%)の75.53ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは75.21ドル-76.25ドル。米国市場の中盤にかけて76.25ドルまで買われたが、金利上昇やドル高を嫌気した売りが入ったことで伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引で75.21ドルまで値下がり。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 39.78ドル +0.08ドル(+0.20%)
モルガン・スタンレー(MS) 97.14ドル +0.29ドル(+0.29%)
ゴールドマン・サックス(GS)454.91ドル -3.19ドル(-0.69%)
インテル(INTC) 30.74ドル +0.32ドル(+1.05%)
アップル(AAPL) 196.89ドル +2.41ドル(+1.23%)
アルファベット(GOOG) 175.95ドル -2.40ドル(-1.34%)
メタ(META) 492.96ドル -0.80ドル(-0.16%)
キャタピラー(CAT) 328.94ドル +0.65ドル(+0.19%)
アルコア(AA) 40.91ドル -1.74ドル(-4.07%)
ウォルマート(WMT) 65.88ドル -1.27ドル(-1.89%)
《ST》