NECキャピ Research Memo(9):2025年3月期は年150円配を計画、配当性向は40.4%と新たな段階に
■株主還元
NECキャピタルソリューション<8793>の配当方針は安定配当の維持を基本としており、成長戦略への投資や財務体質の強化等に必要な内部留保を確保しつつ、市場動向や業績変動を勘案し適正な配当水準を検証しながら適宜見直しを行っている。2024年3月期の配当は、前期比20円増配の1株当たり年130円の配当(うち中間配当65円)を実施する。2025年3月期の配当については、業績予想を踏まえ、2024年3月期比20円増配の1株当たり年150円(うち中間配当75円)を計画している。業績予想として利益面での最高益更新を計画していることから、配当方針に従い株主へ成果を還元する考えだ。これにより同社の配当性向は40.4%に達する。実質PBR(株価純資産倍率)は0.7倍台と東証が改善を要請するPBR1.0倍を下回る状況であるため、今後も利益成長と共に株主還元策を強化する取り組みを積極的に行うと考えられ、増配傾向は継続すると弊社では考えている。
また、同社は株主優待制度として、インターネットを活用した「オンラインカタログギフト」を贈呈している。毎年3月末日の最終株主名簿に記録された100株以上の株式を保有している株主を対象に実施しており、保有株式数と保有期間によって「オンラインカタログギフト」の金額が変わる。100株以上500株未満を保有する株主には、保有期間1年未満で2,000円相当、1年以上で3,000円相当が贈呈される。また、500株以上を保有する株主には、保有期間1年未満で10,000円相当、1年以上で15,000円相当が贈呈される。
なお、事前に優待品の辞退を申し出た場合は、同社より優待品相当額を寄付する。2024年3月期は、(公社)日本ユネスコ協会連盟「東日本大震災子ども支援募金 ユネスコ協会就学支援奨学金」へ寄付している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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