話題株ピックアップ【昼刊】:東和薬品、トライアル、古河電

注目
2024年6月11日 11時37分

■東和薬品 <4553>  2,968円  +149 円 (+5.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位

東和薬品<4553>が続伸している。10日の取引終了後、3カ年の中期経営計画を策定したと発表した。最終年度の27年3月期に売上高3000億円(25年3月期見通しは2615億円)の達成を目指すほか、3カ年の累計営業利益を680億円以上とする方針を示した、25年3月期の営業利益予想は180億円で、来期以降に利益を増加させる目標を掲げており、評価されたようだ。国内ジェネリック医薬品事業では安定供給体制の構築に努めるほか、製品ポートフォリオの拡充も図る。

■トライアル <141A>  2,706円  +126 円 (+4.9%)  11:30現在

トライアルホールディングス<141A>が6日続伸となっている。同社は10日取引終了後、5月度の月次売上高速報(小売)を公表。既存店売上高は前年同月比5.2%増となり、伸び率が前月の2.5%増から拡大していることが好感されているようだ。商品別では、食品がカット野菜などのフレッシュが特に好調で全体を牽引。非食品では虫ケア商品などの生活用品や行楽用品が堅調で、衣料品はメンズカジュアルウェアが伸長した。なお、全店ベースの売上高は同9.1%増だった。

■古河電気工業 <5801>  4,311円  +148 円 (+3.6%)  11:30現在

古河電気工業<5801>がマドを開け大幅続伸、一時6%近い上昇で4409円まで上値を伸ばし、5月28日につけた年初来高値4419円に肉薄する場面があった。同社株を含めここ電線大手3社は、生成AI市場の急成長を背景としたデータセンターの増設に伴い電力株と同様に商機の高まる銘柄として人気化の経緯をたどっている。直近では大和証券が10日付で同社株のレーティングを3(中立)から2(アウトパフォーム)に引き上げており、これを好感する動きとなった。また、10日に持ち分法適用会社のUACJ<5741>の株式を一部売却することを発表、議決権ベースで保有株比率は25.2%から19.75%まで低下する。これによりUACJは持ち分法適用会社から外れるが、25年3月期の個別決算で売却益約60億円を特別利益に計上する一方、連結ベースでは売却損約12億円を特別損失に計上する予定となっている。

■GENDA <9166>  1,663円  +55 円 (+3.4%)  11:30現在

GENDA<9166>が反発している。日本経済新聞電子版が10日取引終了後、「GENDAは米ナショナル・エンターテインメント・ネットワーク(NEN)を買収する」と報じた。NENは米国で約8000カ所の無人ゲームコーナーを運営しており、買収額は数十億円程度とみられるという。報道を受け、GENDAは「検討を行っていることは事実」とするコメントを発表。11日開催の取締役会で付議する予定とした。海外展開による事業規模の拡大と株主価値の向上を期待した買いが集まったようだ。

■モロゾフ <2217>  4,540円  +140 円 (+3.2%)  11:30現在

モロゾフ<2217>が反発している。10日の取引終了後に発表した第1四半期(2~4月)連結決算が、売上高93億1000万円(前年同期比6.3%増)、営業利益7億2800万円(同10.3%増)、純利益5億円(同15.4%増)と2ケタ増益となったことが好感されている。人流の回復に伴い、バレンタインデーやホワイトデーなどのイベント商戦が堅調に推移したことに加えて、前年は卵の供給制限により販売を休止していた商品を今年は通常通り販売できたことなどが寄与した。また、一部商品の価格改定の効果や、店舗や工場の人員体制の最適化に取り組んだことなども奏功した。なお、25年1月期通期業績予想は、売上高353億7000万円(前期比1.2%増)、営業利益21億2000万円(同14.3%減)、純利益13億5000万円(同21.3%減)の従来見通しを据え置いている。

■カーリットH <4275>  1,317円  +27 円 (+2.1%)  11:30現在

カーリットホールディングス<4275>が3連騰、一時60円高の1350円に買われ連日の新高値更新と気を吐いている。化学品メーカーで、半導体シリコンウエハーの製造を行っている。総還元性向30%を前提とする利益還元方針を標榜しているが、PBRは0.8倍台と1倍を下回っており、今後も引き続き株価の水準訂正余地が意識されやすい。業績も好調を極めており、営業利益は24年3月期に前の期比27%増の33億5200万円、25年3月期は前期比13%増の38億円予想と連続最高利益更新が見込まれている。

■日本郵船 <9101>  5,028円  +78 円 (+1.6%)  11:30現在

日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が軒並み強調展開。業種別騰落でも33業種中、値上がり率2位にランクインしている。国内長期金利の先高観測が強まるなか、低PER・PBRで配当利回りの高いバリュー株の物色機運が再び高まっており、その流れに乗っている。また、海運市況の風向きも変わってきた。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が5月下旬から戻り足に転じており、6月10日時点で5日続伸となり、1883まで水準を切り上げてきた。バルチック海運指数との株価連動性も指摘される海運セクターにとって追い風となっている。

■TOPPAN <7911>  4,263円  +63 円 (+1.5%)  11:30現在

TOPPANホールディングス<7911>が3日続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「TOPPANホールディングス(HD、旧凸版印刷)はデータセンターのサーバーや生成AI(人工知能)で使われる次世代半導体向けに、従来より製造コストを50%抑えられる部材を開発した」と報じられており、これを好材料視した買いが入っているようだ。記事によると、開発したのは半導体パッケージの基板上でチップ同士を接続する部材「インターポーザー」で、28年度に300億円の売り上げを目指すという。インターポーザーはエヌビディア<NVDA>のGPUなどにも使われているが、供給不足の状態にあることから、製造コストを抑えた製品を投入することで、シェア獲得が期待されている。

■パンパシHD <7532>  3,939円  +27 円 (+0.7%)  11:30現在

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が反発している。10日の取引終了後に発表した5月度の月別販売高(速報)で、国内リテール事業の既存店売上高が前年同月比5.7%増となり、24カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。アウトドアやレジャーなど行楽関連の好調により、ディスカウント事業が売り上げと客数を牽引した。なお、ゴールデンウィークの休日が前年より1日少ない影響がマイナス1.1%程度あるとしている。

■エーザイ <4523>  6,668円  -204 円 (-3.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率8位

エーザイ<4523>が大幅反落している。米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会が米国時間10日、イーライ・リリー<LLY>のアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」に関し、患者への利益が潜在的なリスクを上回るとの判断を示した。イーライリリーの新薬の実用化に向けて前向きな動きとなった一方、アルツハイマー病治療薬として先行して「レカネマブ」の実用化にこぎつけたエーザイに対しては、競合薬の市場投入による収益悪化を警戒した売りが出たようだ。結果発表を受け、同日の米株式市場でイーライリリーの株価は1.8%近く上昇して取引を終えた。

■シンバイオ製薬 <4582>  212円  +50 円 (+30.9%) ストップ高   11:30現在

シンバイオ製薬<4582>が高い。11日午前9時、造血幹細胞移植後のサイトメガロウイルス感染症(CMV感染症)患者を対象とした注射剤「ブリンシドフォビル」の第2a相臨床試験において、第1例目(FPI)を達成したと発表。開発活動の進展を好感した買いが入ったようだ。免疫不全状態のアデノウイルス感染症を対象とした第2a相試験においてプロトコル変更を行い、米食品医薬品局(FDA)により今年2月に受理され、CMV感染症を新たに対象としていた。

■リバーエレテック <6666>  508円  +80 円 (+18.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

リバーエレテック<6666>に物色人気集中。電子機器の制御に使う水晶振動子を主力とする電子デバイスメーカーで、電子ビーム封止工法などの独自技術が強み。ただ、業績低迷から株価は5月30日に404円まで売り込まれ約4年ぶりの安値をつけるなど大底圏にあった。そうしたなか、10日取引終了後、高速通信と次世代コンピューティングの進化を加速させるために不可欠な基盤製品として、1チップオシレーター「KCRO―04」を市場投入、5月からサンプル出荷を開始したことを発表した。また同日に中期経営計画を策定したことも発表。27年3月期に営業利益11億7000万円(24年3月期実績は800万円)を数値目標として掲げており、株価の押し上げ材料となっている。

■ダイワ通信 <7116>  1,300円  +196 円 (+17.8%) 一時ストップ高   11:30現在

ダイワ通信<7116>が急反発し、一時ストップ高まで買われた。同社は10日取引終了後、回転寿司店向け迷惑行為検知AIカメラシステムの販売を24日から開始すると発表。これが材料視されているようだ。これは、回転寿司コンベアシステムメーカーの石野製作所(石川県金沢市)の協力のもと、企画・開発及び実証実験に取り組んできたもの。今後は更に複雑な行動分析や通知システムの開発に取り組み、回転寿司店だけでなく、さまざまな飲食店などで導入可能なシステムの改良に努めるとしている。

■ファーマフーズ <2929>  1,012円  +150 円 (+17.4%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

ファーマフーズ<2929>が急反発している。10日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年8月~24年4月)連結決算で、営業利益が前年同期比99.9%増の32億6600万円と大幅増益となったことが好感されている。「ニューモ育毛剤」をはじめとする医薬品・医薬部外品が堅調だった一方、サプリメントや化粧品が広告宣伝費の抑制によって減少し、売上高は471億7100万円(前年同期比10.2%減)と減少した。ただ、機能性素材事業及びCMO(医薬品製造受託機関)事業が堅調に推移したほか、広告費抑制の効果で大幅増益となった。なお、24年7月期通期業績予想は、売上高641億円(前期比6.5%減)、営業利益27億円(同25.2%減)は従来見通しを据え置いている。

●ストップ高銘柄

ジェイック <7073>  4,780円  +700 円 (+17.2%) ストップ高   11:30現在

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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