【クラファン】“画期的”遠隔画像診断支援サービスで医療格差解消を目指すViewSend ICT、6月12日募集開始
遠隔画像診断支援サービスを通じて医療格差問題に挑むViewSend ICT株式会社(東京都豊島区)が、株式投資型クラウドファンディング(新株予約権型)による出資を募集します。申し込みは6月12日19時30分開始を予定しています。
・ | 新株予約権型 |
・ | 目標募集額:801万円、上限募集額:5580万円 |
・ | VC出資実績あり |
・ | 事業会社/CVC出資実績あり |
・ | エンジェル出資実績あり |
・ | 2回目(1回目は4257万円調達) |
・ | 類似上場企業:ケアネット <2150> [東証P]、ジェイフロンティア <2934> [東証G]、Welby <4438> [東証G]、MRT <6034> [東証G]、GENOVA <9341> [東証G] |
中小病院が大病院の医師リソースを享受
ViewSend ICTの嗣江建栄代表は中国で生まれ、1988年に来日し、国立大学大学院卒業後は半導体の研究職を経て、米国製品の販売代理店で遠隔通信システムの研究開発に従事。同代理店の日本事業撤退を機に遠隔通信技術を買収し、「ViewSend」技術を取得しています。
「ViewSend」技術を国内の医療現場で活用するため、医療機関との共同研究によって、遠隔画像診断支援システムを開発。大学や行政と連携し、遠隔医療の世界的な発展に取り組んでいます。
(出典:FUNDINNO)
ViewSend ICTは、地方の中小病院と都市部の大病院を結ぶ遠隔医療サービスの提供・運用支援を行っています。病院間を結ぶ画像診断プラットフォームにより、高速かつセキュアな診断を可能にしているそうです。
同システムは放射線診断において、専門医師の雇用が難しい中小病院でも患者に質の高い医療を提供できるよう、大病院の医師のリソースを享受できるサービスです。
診療報酬として画像診断管理加算の算定が可能なため、画像診断における医療機関の収益性向上にも貢献。現在、画像診断を実施する受信側の病院は5施設、診断を依頼する送信側の医療機関は約86施設で、年間約6万9000症例の診断を支援しています。
同社の遠隔画像診断支援システムは、日本の薬事承認、米国FDA(食品医薬品局)の認証を取得しているほか、日本、米国、中国、香港、ベトナム、タイで特許を取得しています。
さらに、経済産業省「ヘルスケア産業国際展開推進事業」に代表団体として参加し、中国における医療ICT(情報通信技術)を活用した医療技術の有効性に関する実証実験も行っています。
(出典:FUNDINNO)
同社は「成長のための課題」「解決方法」として以下を挙げています。
【成長のための課題】
・送信側および受信側の医療機関への営業提案力の不足
・システム開発力のさらなる強化
【解決方法】
・病院に対するインフラ構築も含めた提案ができる営業人材の確保
・持続可能なビジネスの基盤を作るための次世代経営人材の確保
・画像診断機器メーカーなどとの協業による提案力の強化
前回からの進捗
(出典:FUNDINNO)
新たに受信側医療機関2施設での診断サービス提供が開始され、遠隔画像診断の支援件数は、前回募集時のKPIである6万6930件に対し6万5873症例とほぼ計画通りに。
送信側医療機関も86施設となり、前回より16施設増加した結果、KPIはほぼ計画通り、売上高は計画を上回る約4.2億円を達成しています。
事業を拡大する上での課題が、画像を診断する受信側医療機関の新規開拓だといい、2023年は新たに2つの医療機関で稼働を開始するもまだ十分ではないそうです。
「現在交渉を進めている病院も複数ありますが、大病院であるほど導入決定やサービス開始までに年単位の時間が必要となってしまいます」(同社)
ただし、今年も導入済み医療機関での利用が増える計画であるため、売上は拡大する見込みだといいます。また、2024年6月に診療報酬改定が行われ、サービスの需要拡大が見込めることから今後、導入施設の裾野が広がっていくと見ています。
同社は今年度、経済産業省「ヘルスケア産業国際展開推進事業」に採択され、実証調査事業を実施。これは、日本と中国の国家間の医療格差が解消できる取り組みだといい、
・日本の医師と中国の医師を結んだ遠隔画像診断
・医療ICTを用いたオンライン研修や日本での招聘研修などの体制構築
・日本を代表する国立大学病院や株式会社ムトウとコンソーシアムを結成
など、国境を越えた連携の可能性を調査し、無事に完了しているそうです。
「この取り組みに対する報告書を提出しました。これにより、世界中で医師のリソースをシェアする遠隔医療の未来が切り開かれたと自負しております」(同社)
画像診断数に対する医師不足の問題
(出典:FUNDINNO)
地方の小規模な医療機関では医師不足や地域偏在のため、都市部と同レベルの医療を受けることが物理的に難しくなっており、緊急性の高い疾患で治療が遅れるなど、医療格差の拡大が懸念されるといいます。
がんや循環器病の早期発見のため、CT・MRIなどの画像診断が年間約3500万件行われている一方、画像診断の専門家である放射線診断専門医は全国で約5600人であり、明らかな医師不足が起こっているそうです。
その結果、CT・MRI検査の約38%は専門医による読影が行われず、検査適応の誤りや病変の見落としなど、患者に悪影響を及ぼすリスクがあるといいます。
「高齢者数が増え続け、医療資源がひっ迫する中、最先端設備を導入している都心部の医師リソースを地方の中小病院にもシェアする取り組みが急務であると考えています」(同社)
市場の魅力・事業内容・ビジネスモデル・特徴
(出典:FUNDINNO)
国内の遠隔医療システム市場は医療現場のデジタル化や電子データの共有化の加速を背景として、2032年に約5187億円に達する見込みだといいます。
現在、CT・MRIなどで約3500万件以上の画像診断が行われている一方、管理加算が適用されているのは約1510万件と推定、残り約1912万件は管理加算が適用されていないそうです。
「こうした、管理加算に算定されていない潜在的な市場規模は約1200億円に上ると見られ、弊社はこの市場をターゲットに拡大を図っていきたいと考えています」(同社)
さらに、2024年4月から、医師の時間外や休日の労働時間上限の規制が始まったことで、ICT活用によって地域医療を支える医療DXに期待が高まっているそうです。
2024年度の診療報酬改定では、画像診断管理加算がより細かく整備され、施設基準と点数が追加。「所定の条件を満たした救急救命センターを有する病院の点数が増点されるなど、病院間の連携による遠隔画像診断を促進したいという国の意向が伺える結果となっています」(同社)。
その結果、画像診断を提供する病院の収益が向上するため、読影を行う専門医への報酬にも好影響があると期待されるそうです。総労働時間の抑制により、常勤している病院以外での勤務が制限される医師にとっては減収分が補填される要因になるといいます。
「弊社のシステムにより、育児や定年退職などで現場を離れた放射線診断専門医のリソースを有効活用し、常勤放射線診断専門医の働き方改革の一助にしたいと考えています」(同社)
(出典:FUNDINNO)
同社は、遠隔画像診断支援システムの提供・運用支援を行っています。
同社のプラットフォームのベースである「ViewSend」技術は米国で開発された遠隔通信システムで、遠隔医療分野としては早期にFDA認証を取得。その後、同社がこれを買収し、日本の医療に最適化させた応用開発を続けています。
同社システムは厚生労働省のガイドラインに準拠した強固なセキュリティネットワークだといい、受信側医療機関の放射線診断専門医は病院外でも、無劣化画像をセキュアかつ快適に閲覧可。結果は翌診療日までに通知し、早期診断・早期治療の実現につながるそうです。
また、医療機関の効率的な運営も支援しており、画像診断管理加算施設基準の取得支援や、外部に接続・依存せずに単独で機能するPACS(医療用画像管理システム)、その他、院内のICT化を促進するシステムの提供なども行っています。
医療画像の受信側医療機関には、同社がインフラ構築のセットアップを行うため、設備投資や人件費はなし。読影した症例数に応じて、診療報酬に基づいて収益が得られる仕組みだといいます。
送信側医療機関は既存の通信環境を利用でき、ソフトウェアはレンタルでの対応となり、送信側にも「画像診断管理加算」による収益があるそうです。
(出典:FUNDINNO)
遠隔画像診断支援システムの収益は、送信側医療機関が負担するサービス利用料です。サービス利用料には、同社が受け取る「システム利用料」と受信側医療機関が受け取る「読影料」が含まれており、1症例ごとに課金されます。
受信側医療機関によっては、読影した医師と病院の分配割合を設定し、大部分を医師のインセンティブとしている事例もあるそうです。
(出典:FUNDINNO)
同社は、診療報酬に画像診断管理加算を算定できる遠隔画像診断のプラットフォームを提供していることが最大の特徴だとしています。
「診療報酬制度の施設基準を有した医療機関が読影を行う点が、企業主体で読影を行う他社のサービスとは根本的に異なっています」(同社)
近年、民間企業が主体となって画像診断を行う遠隔読影サービスが増える一方、基準を満たした医療機関で画像診断を行わない場合、診療報酬の「画像診断管理加算」の算定は不可。
一方、同社は画像データ送受信の仕組みを提供することで、医療機関の常勤放射線診断専門医師が画像診断を提供することにより、医師の診断にかかるリソースをシェアリングする方式のため、遠隔画像診断による画像診断管理加算の算定が可能だそうです。
「近年では、産官学連携によるビジネスモデルや、病院間のネットワーク群によって、医療ツーリズムへの拡大にも期待が寄せられています」(同社)
今後の成長に向けて
(1)2030年にIPOを計画
(出典:FUNDINNO)
(2)短期計画
2024年度の診療報酬改定では、一定の条件を満たす救命救急センターを有する病院での画像診断に関する診療報酬の加算額が増えたため、対象となる医療機関には優先的にサービス導入の提案を行う計画です。
また、医療機関との幅広いネットワークを持つ企業とのアライアンスを強化しており、医療用機器販売会社や医薬品・医療機器卸会社など10社以上と事業提携、製品を営業する際、遠隔画像診断支援システムの紹介をしてもらっているといいます。
「同時に、学会での論文や研究成果の発表、展示会への出展、セミナー開催などによる業界認知度の向上施策にも取り組んでいます。代表の嗣江は精力的に論文執筆を行っており、遠隔画像診断の普及・啓発に尽力してきました」(同社)
(3)中長期計画
販売計画を着実に推進し、受信側医療機関を現在の5施設からさらに拡大するとともに、大学病院など導入施設を拡大し、2030年に国内での読影支援件数年間124万件突破を目指しています。
日本が人口減少社会に突入する中、「日本で高度な医療を受けたい」と考える海外富裕層の訪日、または海外における遠隔画像診断の提供も視野に入れています。
「中国などアジア各国における遠隔画像診断支援システムの構築を行い、各国間の医療格差の是正にも貢献し、高水準な日本の医療を中国などに対してグローバルに展開していきたいと考えています」(同社)
(4)2030年に年間約124万件の遠隔画像診断支援件数を計画
(出典:FUNDINNO)
株主構成
同社はVC、事業会社、エンジェル投資家などから出資を受けています。
類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)
・ケアネット <2150> [東証P]
・ジェイフロンティア <2934> [東証G]
・Welby <4438> [東証G]
・MRT <6034> [東証G]
・GENOVA <9341> [東証G]
発行者・募集情報
■募集新株予約権の発行者の商号及び住所、資本金等
ViewSend ICT株式会社
東京都豊島区西池袋三丁目1番15号西池袋TSビル7階
資本金:100,000,000円(2024年4月5日現在)
発行済株式総数:54,160株(同)
発行可能株式総数:1,000,000株
設立日:2010年2月4日
決算日:12月31日
■本新株予約権の発行者の代表者
代表取締役 嗣江建栄
■本新株予約権の数(以下の個数を上限とする)
5,580個
■本新株予約権の払込金額
1個あたり 10,000円
■投資金額のコース及び個数
90,000円コース(9個)
180,000円コース(18個)
270,000円コース(27個)
360,000円コース(36個)
450,000円コース(45個)
900,000円コース(90個)
1,800,000円コース(180個)
2,700,000円コース(270個)
3,600,000円コース(360個)
4,500,000円コース(450個)
9,000,000円コース(900個)
9,990,000円コース(999個)
※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、450,000円コース(45個)までしか申し込みできない。特定投資家口座からの申し込みの場合、9,990,000円コース(999個)を上限とする。
■申込期間
2024年6月12日~6月21日
■目標募集額
8,010,000円(上限募集額 55,800,000円)
※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は44,640,000円とする。
■払込期日
2024年7月16日
■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額801万円を以下の目的に充てる予定。
営業人件費 668万円
手数料 132万円
・上限募集額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額4,779万円(目標募集額801万円と上限募集額5,580万円との差額)を以下の目的に充てる予定。
サーバー代 3,750万円
広告宣伝費 240万円
手数料 788万円
■連絡先
ViewSend ICT株式会社
電話番号:03-5957-0112
メールアドレス:vsf_info@viewsend-ict.co.jp
※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。
▼〈売上4億円突破〉国立がん研究センターと共同開発。政府やJICAが熱視線の遠隔医療プラットフォーム「ViewSend」が世界の医療格差をなくす
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