ダウ平均は反発 米CPIが2ヵ月連続でインフレ鈍化傾向を示す 午後にFOMC=米国株序盤

市況
2024年6月13日 0時58分

NY株式12日(NY時間11:46)(日本時間00:46)

ダウ平均   38843.71(+96.29 +0.25%)

ナスダック   17655.33(+311.78 +1.80%)

CME日経平均先物 39265(大証終比:+315 +0.80%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。取引開始直後には372ドル高まで上昇する場面が見られた。一方、ナスダックは大幅高。取引開始前に発表になった5月の米消費者物価指数(CPI)が2ヵ月連続でインフレの鈍化傾向を示したことで、米株式市場はポジティブな反応を示している。

CPIは総合指数で前年比3.3%、コア指数は3.4%と予想を下回った。特にFRBが注目している住居費・エネルギーを除くサービス価格、いわゆるスーパーコアが計算値で前月比0.04%の低下となった。低下は2021年9月以来。前年比も4.83%の上昇に鈍化した。

これらを受けて短期金融市場では年内2回の利下げ期待を完全に織り込む動きが見られており、9月までの利下げ開始期待も80%程度の確率で織り込む展開。

本日は午後にFOMCの結果が発表され、今回はFOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)が発表される。FOMC委員は前々週末からのブラックアウト期間前は利下げに慎重な発言を繰り返していた。

今回で米CPIは2カ月連続でインフレ鈍化を示す数字が出ているものの、ドット・プロットが果たして、米CPI後の市場の期待通りに年内2回の利下げを示唆するかは未知数の部分も多く、注意は必要だ。

きょうはIT・ハイテク株が全面高となっているが、前日に引き続きアップル<AAPL>が上げを先導。一時218ドル付近まで上昇し、過去最高値を更新しているが、それに伴って時価総額も拡大しており、マイクロソフト<MSFT>を抜いて再びトップに返り咲いている。一時はエヌビディア<NVDA>に越され、3位に甘んじていたが、今週の世界開発者会議(WWDC)を経て、AIによるアイフォーンの売り行きへの期待が株価を押し上げている。同社の時価総額は日本時間0時40分現在で3兆3244億ドル(約518兆円)となっている。

オラクル<ORCL>が決算を受け上昇。クラウドインフラ部門が好調に拡大していることが好感されている。同社はまた、グーグルとの新たな提携を発表したほか、マイクロソフト<MSFT>およびオープンAIとも提携を発表した。

通信機器のシエナ<CIEN>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の53ドルから55ドルに引き上げた。

ゲーム開発のプレイスタジオズ<MYPS>が上昇。マイクロソフト<MSFT>が保有していた1170万株を1株2.11、2460万ドルで買い戻すことで合意した。

コンビニのケーシーズ・ゼネラル・ストアーズ<CASY>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。主力の燃料販売が好調だったほか、食品など他の分野も2桁の増収となった。

ペット向け医薬品販売のペットメド・エクスプレス<PETS>が決算を受け大幅反落。EBITDAが予想を下回ったほか、アナリストが目標株価を引き下げた。

なお、引け後にブロードコム<AVGO>が決算を発表。

オラクル<ORCL> 137.72(+13.84 +11.17%)

シエナ<CIEN> 47.86(+1.94 +4.22%)

プレイスタジオズ<MYPS> 2.41(+0.12 +5.24%)

ケーシーズ・ゼネラル<CASY> 378.44(+51.91 +15.90%)

ペットメド<PETS> 4.19(-0.53 -11.15%)

アップル<AAPL> 216.29(+9.14 +4.41%)

マイクロソフト<MSFT> 439.05(+6.37 +1.47%)

アマゾン<AMZN> 188.04(+0.81 +0.43%)

アルファベットC<GOOG> 178.49(+0.30 +0.17%)

テスラ<TSLA> 178.84(+8.18 +4.79%)

メタ<META> 506.71(-0.77 -0.15%)

AMD<AMD> 161.54(+2.58 +1.62%)

エヌビディア<NVDA> 125.63(+4.72 +3.90%)

イーライリリー<LLY> 864.21(-1.61 -0.19%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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