ダウ平均は3日続落 米PPIはインフレ鈍化示すも景気減速への懸念を強める=米国株序盤

市況
2024年6月14日 1時48分

NY株式13日(NY時間12:36)(日本時間01:36)

ダウ平均   38465.85(-246.36 -0.64%)

ナスダック   17600.59(-7.85 -0.04%)

CME日経平均先物 38460(大証終比:-260 -0.67%)

きょうのNY株式市場、ダウ平均は3日続落。IT・ハイテク株は底堅く推移し、ナスダックは上昇していたものの、先ほどから下げに転じている。

取引開始前に発表になった5月の米生産者物価指数(PPI)が前日の米消費者物価指数(CPI)に続きインフレ鈍化を示したことで、米株式市場はポジティブな反応を示していた。同時刻に発表になった米新規失業保険申請件数も予想を上回り、雇用市場の軟化を示した。

しかし、ダウ平均は続落して始まった。前日の米CPIに続き、FRBの年内利下げ期待を期待させる内容ではあるものの、同時に景気減速への懸念を強める内容でもあり、前日にFOMCを通過した米株式市場はネガティブに反応しているとの指摘が出ている。

ただ、悲観的なムードまではない。前日のFOMCでFRBはタカ派姿勢を示したにもかかわらず、投資家は株式市場の回復力への自信を保っている模様。一部からは「FRBがどう動くかにかかわらず、S&P500は最高値を更新するだろう」との声や、「米インフレ圧力の緩和が投資家を米国市場に回帰させている。米国株は長期的にアウトパフォームすると見ている」といった声も出ていた。

FRBはタカ派に変更したものの、年内利下げへの扉は開いたままだ。今週のインフレの下振れサプライズは心強く、FOMC委員の大半が利下げを1回にするか2回にするかで意見が分かれている。そのことから、年内に複数回の利下げを垣間見せるような市場価格設定が続いても不思議ではないといった見方も出ている。

半導体のブロードコム<AVGO>が決算を受け大幅高。AI製品の堅調な需要を背景に好調な数字を発表した。1株を10株にする株式分割も発表。

テスラ<TSLA>が上昇。同社は本日年次株主総会を開催するが、マスクCEOの巨額報酬を巡って株主の間で意見が分かれているが、これについてマスクCEOは前日遅くに、自身の報酬パッケージの再承認および、デラウェア州からテキサス州への法人登記の移転という2つの主要な株主議案について、現時点では大差で可決される方向だと述べた。これはマスクCEOにとっても同社にとっても朗報と見られている。

有人宇宙飛行サービスのヴァージン・ギャラクティック<SPCE>が大幅安。同社の取締役会が20株を1株にする株式併合を承認した。

レストランを含むエンターテインメント施設運営のデイブ&バスターズ・エンターテイメント<PLAY>が下落。前日引け後に2-4月期決算(第1四半期)を発表し、既存店売上高が予想以上の減収となったほか、1株利益、売上高も予想を下回った。

女性用アパレル販売のトリッド<CURV>が決算を受け上昇。通期の売上高見通しが予想を上回ったほか、通期のEBITDA見通しも上方修正した。

女性用アパレルのJジル<JILL>が大幅安。100万株の増資と、筆頭株主であるタワーブルック・キャピタルによる100万株の売り出しが発表された。1株31ドルで実施する見通し。前日終値よりも21%安い水準。

資産管理のアレス・マネジメント<ARES>が下落。不動産投資を手掛けるGLPキャピタルと統合する可能性を模索していると伝わった。

ブロードコム<AVGO> 1676.72(+181.21 +12.12%)

ヴァージン・ギャラクティック<SPCE> 0.74(-0.11 -12.89%)

トリッド<CURV> 5.65(-0.95 -14.39%)

デイブ&バスターズ<PLAY> 45.45(-4.91 -9.74%)

アレス・マネジメント<ARES> 132.09(-5.40 -3.93%)

Jジル<JILL> 32.03(-7.52 -19.01%)

アップル<AAPL> 212.73(-0.34 -0.16%)

マイクロソフト<MSFT> 441.02(-0.05 -0.01%)

アマゾン<AMZN> 183.09(-3.80 -2.03%)

アルファベットC<GOOG> 177.38(-2.18 -1.21%)

テスラ<TSLA> 184.45(+7.16 +4.04%)

メタ<META> 503.01(-5.83 -1.15%)

AMD<AMD> 159.01(-1.23 -0.77%)

エヌビディア<NVDA> 127.93(+2.73 +2.18%)

イーライリリー<LLY> 872.21(+4.91 +0.57%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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