アドビが決算受け時間外で15%大幅高 顧客が同社のAI採用を示唆=米国株個別
(NY時間17:11)(日本時間06:11)時間外
アドビ<ADBE> 530.95(+72.21 +15.74%)
アドビ<ADBE>が時間外で大幅高。引け後に3-5月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益および売上高の見通しを上方修正している。今回の決算は生成AIの競争激化への懸念を和らげる内容となった。AIベースの新しいツールを顧客が採用していることを示唆している。注目されているデジタルメディアの新規年ベース経常収益(ARR)も4.87億ドルと予想を上回った。
ダーンCFOは「今年度一杯は新しいクリエイティブ事業が加速すると予想している」と述べた。同社は生成AIが同社の市場を切り崩すのではないかという懸念に直面している。同業他社も需要の鈍化を報告した後、ここ数週間で同様の懸念に直面している。しかし同社の今回の結果は、AI機能を自社製品に組み込もうとする取り組みが、ライバル企業との闘いの中で、支持を集めていることを示している。
ナライエンCEOは「新たなイノベーションによって、拡大するユーザーを惹きつけることができるようになった」と述べた。同社独自のAIモデルであるファイアフライは、フォトショップやイラストレーターなどのトップ製品に組み込まれている。このモデルは90億枚以上の画像生成に使用されているとも同CEOは語った。
(3-5月・第2四半期)
・1株利益(調整後):4.48ドル(予想:4.40ドル)
・売上高:53.1億ドル 10%増(予想:52.9億ドル)
デジタルメディア:39.1億ドル 11%増(予想:38.9億ドル)
クリエイティブ:31.3億ドル 9.8%増(予想:31.3億ドル)
ドキュメントクラウド:7.82億ドル 19%増(予想:7.59億ドル)
デジタルエクスペリエンス:13.3億ドル(予想:13.3億ドル)
・製品売上高:1.04億ドル 20%減(予想:1.15億ドル)
・残存履行義務:178.6億ドル 17%増(予想:174.8億ドル)
・デジタルメディア新規ARR:4.87億ドル(予想:4.33億ドル)
・デジタルメディアARR:162.5億ドル 15%増(予想:161.9億ドル)
・営業利益(調整後):24.4億ドル 12%増(予想:24.2億ドル)
(6-8月・第3四半期見通し)
・1株利益(調整後):4.50~4.55ドル(予想:4.48ドル)
・売上高:53.3~53.8億ドル(予想:54億ドル)
デジタルメディア:39.5~39.8億ドル(予想:39.9億ドル)
デジタルエクスペリエンス:13.3~13.5億ドル(予想:13.4億ドル)
・デジタルメディア新規ARR:約4.6億ドル(予想:4.35億ドル)
(25年度通期見通し)
・売上高:214.0~215.0億ドル(従来:213.0~215.0億ドル)(予想:214.6億ドル)
デジタルメディア:158.0~158.5億ドル(従来:157.5~158.5億ドル)(予想:158.2億ドル)
デジタルエクスペリエンス:53.3~53.8億ドル(従来:52.8~53.8億ドル)(予想:53.4億ドル)
・1株利益(調整後):18.0~18.2ドル(従来:17.6~18.0ドル)(予想:18.0ドル)
・デジタルメディア新規ARR:約19.5億ドル(従来:約19.0億ドル)(予想:18.8億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース