CAICA DIGITAL---2Q増収・損失が大幅縮小、ITサービス事業が引き続き好調を維持

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2024年6月17日 12時16分

CAICA DIGITAL<2315>は14日、2024年10月期第2四半期(23年11月-24年4月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比5.2%増の28.66億円、営業損失が1.96億円(前年同期は13.97億円の損失)、経常損失が3.20億円(同15.34億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が4.25億円(同13.50億円の損失)となった。

ITサービス事業の売上高は前年同期比6.4%増の28.45億円、営業利益は同130.1%増の3.34億円となった。システム開発を担うCAICAテクノロジーズは売上高、営業利益ともに前年同期を上回って推移している。また、顧客への価格交渉や高単価案件の獲得に努め、利益率も大きく改善した。金融機関向けのシステム開発分野は堅調に推移した。とりわけ保険会社向けの一次請け案件や一次ベンダからのメガバンク案件等を中心に売上高が増加している。非金融向けシステム開発分野は、大手SIer等、既存顧客からの受注が好調に推移した。また現在、DXコンサルティングによるSI事業サービスに注力している。2024年1月にPegasystems社のAIを活用したDXソリューションサービスの提供を目的としたパートナーシップ契約を締結した。また、2024年4月に、HCLSoftware社のAIを活用したDXソリューションサービスの提供を目的としたパートナーに認定された。これらは、パートナーのDXソリューションサービスをコンサルティングすることで、顧客のビジネス課題を解決し、コアビジネスに直接効果のあるソリューションとして提供するものとしている。また、上流工程の案件を獲得するため、従来のウォーターフォール型の受注体制に加えて、アジャイル型の受注体制を構築したスクラム体制によるシステム開発体制を構築した。この結果、幅広い業種の顧客から、DXコンサルティングによるSI事業サービスとスクラム体制によるシステム開発への引き合いが増加している。フィンテック関連のシステム開発分野は、決済系の案件を中心に安定的に受注を獲得した。

金融サービス事業の売上高は同50.2%減の0.24億円、営業損失は3.59億円(前年同期は13.63億円の損失)となった。売上高は、暗号資産を売却したことによる売上高のプラス計上があった一方で、主に子会社カイカフィナンシャルホールディングスで保有する暗号資産(カイカコイン)の暗号資産評価損2.73億円を売上原価に計上している。暗号資産の評価損は、第1四半期において、暗号資産評価損0.93億円を計上した。当第2四半期においては、カイカコインの流通量拡大、時価総額の拡大といった活性化に努めたが、経済・市場環境、会計基準等に照らし、処分見込価額を検討した結果、カイカコインの評価額を備忘価額まで切り下げることが妥当であると判断し、暗号資産評価損1.80億円を計上した。カイカフィナンシャルホールディングスが運営するZaif INOの売上高は、NFTの販売高に応じた販売手数料を収益源としている。当第2四半期累計期間は高収益である自社オリジナルのNFT販売や、ゲーム領域以外のイラストレーターによるNFTの販売を開始した。また、カスタマーディベロップメント事業は、暗号資産や金融業界をはじめとした様々な業界に適応可能な顧客対応を行っている。Zaif INO事業及びカスタマーディベロップメント事業の業績は概ね計画の範囲内で推移している。新たな取り組みとしては、韓国のWeb3企業、SevenlineLabs社と提携し、Zaif INOへの有力ゲームのNFT出展支援及び韓国の投資家のZaif INOへの誘致等を推進している。また、カイカコインの初心者向けのウェビナーの実施やカイカコインのレンディングサービスを再開した。

2024年10月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比11.0%増の63.02億円、営業利益は1.69億円、経常利益は1.62億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1.37億円とする期初計画を据え置いている。

《SI》

提供:フィスコ

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