ダウ平均は小幅続伸 5月の米小売売上高がインフレ鈍化期待と景気減速を示す=米国株概況
NY株式18日(NY時間16:20)(日本時間05:20)
ダウ平均 38834.86(+56.76 +0.15%)
S&P500 5487.03(+13.80 +0.25%)
ナスダック 17862.23(+5.21 +0.03%)
CME日経平均先物 38655(大証終比:+255 +0.66%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅続伸。取引開始前に発表になった5月の米小売売上高が前月比0.1%の増加となり予想を下回った。前回分も増加から減少に下方修正され、インフレ鈍化への期待を示す一方、景気減速を示唆する内容でもある。そのような中で本日の米株式市場は売買が交錯し、ダウ平均は前日終値を挟んで一進一退の展開となった。
先週の重要イベントに対する反応を見て、市場には強気ムードが広がっている。特にIT・ハイテク株が上値追いを継続し、ナスダックとS&P500をサポート。ダウ平均も前日は下げて始まったものの終盤に5日ぶりに反発に転じていた。一部からは「いまのところ、この上昇相場が終わるような気配は見当たらない」といった楽観的な声も聞かれる。
ただ、物色の広がりという点ではIT・ハイテク株になお買いが集中している状況に変化はない。この日発表の米鉱工業生産が予想以上に強い内容となったことで、本日はエネルギーや金融、産業など出遅れ感が出ているセクターにも買いが入っていたが、最高値を更新している株価指数が示すほど幅広く買われている印象はない。今後、IT・ハイテク株だけではなく、それらのセクターにも買いが広がるか注目される。
この日は複数のFOMC委員の発言が伝わっていた。経済指標次第の姿勢を強調し、それが予想通りの展開であれば、年内の利下げの可能性に言及。一方、利下げには忍耐強くあるべきとも述べており、慎重姿勢も滲ませていた。
米住宅建設のレナー<LEN>が決算を受け下落。第3四半期のガイダンスで。新規受注、引き渡し件数の見通しが予想を下回ったことが嫌気されている。
スーパーマーケットのクローガー<KR>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の58ドルから60ドルに引き上げた。
オンライン教育のチェグ<CHGG>が上昇。同社は全世界で従業員を23%削減し、AIツールなどを提供する単一プラットフォームの開発を含む成長計画を発表した。
再生可能エネルギーのネクステラ・エナジー<NEE>が下落。20億ドル規模の株式ユニット売却による増資計画の意向を表明した。各ユニットは50ドルで発行される。
住宅用家具のレイジーボーイ<LZB>が大幅高。前日引け後に2-4月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。
エナジードリンクのセルシウス<CELH>が上昇。アナリストが同社株の下げは行き過ぎだと指摘。投資判断は「買い」、目標株価は90ドルとしている。
レナー<LEN> 148.72(-7.79 -4.98%)
クローガー<KR> 51.98(+0.93 +1.82%)
チェグ<CHGG> 2.70(+0.09 +3.45%)
ネクステラ・エナジー<NEE> 70.44(-1.87 -2.59%)
レイジーボーイ<LZB> 40.70(+6.61 +19.39%)
セルシウス<CELH> 63.28(+4.86 +8.32%)
アップル<AAPL> 214.29(-2.38 -1.10%)
マイクロソフト<MSFT> 446.34(-2.03 -0.45%)
アマゾン<AMZN> 182.81(-1.25 -0.68%)
アルファベットC<GOOG> 176.45(-2.33 -1.30%)
テスラ<TSLA> 184.86(-2.58 -1.38%)
メタ<META> 499.49(-7.14 -1.41%)
AMD<AMD> 154.63(-3.77 -2.38%)
エヌビディア<NVDA> 135.58(+4.60 +3.51%)
イーライリリー<LLY> 891.46(+6.45 +0.73%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美