セールスフォースが上昇 AI関連株への利益確定売りの中でソフトウエア株に見直し買い=米国株個別
(NY時間15:16)(日本時間04:16)
セールスフォース<CRM> 242.95(+11.14 +4.81%)
本日はセールスフォース<CRM>が上昇しており、ダウ平均の大幅高をサポートしている。特段の買い材料は見当たらないが、本日はAI関連に利益確定売りが強まっている中で、同社のようなソフトウエア株に見直し買いが入っているようだ。
AIはソフトウェアを浸食しているとの見方が市場には広がっている。同社は先月末に決算を発表していたが、弱いガイダンスを示し、成長鈍化への懸念を強めていた。株価も急落していたが、6月に入ってそこからは下げ渋っているものの、決算後の下げを取り戻せていない。同社はAI指向のソフトウェアや機能が売上を押し上げると宣伝して来たが、決算は失望感を強めていた。
ソフトウエア企業もAIツールの開発に注力しているが、顧客の利用は不透明で、現在も開発に見合った収益があまりないのが現状。同社のような大手アプリケーション・ソフトウェア企業にとって、AI関連の売上が損益計算書に計上されるのは来年、あるいは再来年になってからとも見られている。
また、顧客企業のIT支出の大半が、AIモデルのトレーニングや、導入の際に使用されるハードウェアやクラウド・インフラに費やされており、これまでIT支出の中でも優先順位が高かったソフトウェア・ベンダーはその犠牲になっている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース