NY株式:NYダウは299ドル高、米利下げ観測が支え
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は299.90ドル高の39,134.76ドル、ナスダックは140.65ポイント安の17,721.59で取引を終了した。
寄り付きはまちまち。新規失業保険申請件数の減少を受けた金利の上昇が嫌気された一方、住宅着工件数やフィラデルフィア連銀製造業景況指数が経済の減速を示し、FRBの利下げ観測が支えとなった。ナスダックは朝方過去最高値を付けたが、午後に入り軟調に推移。株価指数先物と株価指数オプション、個別株オプションの満期日が重なるトリプルウィッチングを明日に控え、連日上昇を続けていた半導体エヌビディアを中心に売られた。セクター別ではエネルギー、小売りなどが上昇、半導体・同製造装置やテクノロジー・ハード・機器の下落が目立った。
コンサルティング会社アクセンチュア(ACN)は四半期決算が好感され、上昇。バイオ医薬品メーカーのギリアド・サイエンス(GILD)はエイズ(HIV)の治療薬として開発中のレナカパビルが感染予防に効果があったとの治験結果を発表し上昇した。住宅建設会社のKBホームズ(KBH)は前営業日の引け後に予想を上回る決算を発表し上昇。再生可能燃料会社のシェブロン(CVX)は原油高に連れ、買われた。電子製造受託大手のジェイビル(JBL)が大幅安。四半期決算は市場予想を上回ったが、自動車・運輸市場の軟調さを警告したことが嫌気された。半導体エヌビディアの下落で同業のマイクロン・テクノロジー(MU)やクアルコム(QCOM)が連れ安となった。
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、ミシガン州銀行協会の年次会合で、インフレ率が2%に戻るには1,2年かかるだろうとの見解を示したほか、政策金利の道筋は経済情勢に左右されると強調した。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》