利食い優勢も下値の堅さは意識される/オープニングコメント

市況
2024年6月21日 8時39分

21日の日本株市場は、こう着感の強い相場になりそうだ。20日の米国市場は、NYダウが299ドル高、ナスダックは140ポイント安だった。新規失業保険申請件数の減少を受けた金利の上昇が嫌気された一方、住宅着工件数やフィラデルフィア連銀景況指数が経済の減速を示し、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が支えとなった。

ナスダック指数は朝方過去最高値を付けたが、午後に入り軟調に推移。株価指数先物と株価指数オプション、個別株オプションの満期日が重なるトリプルウィッチングを翌日に控え、連日上昇を続けていた半導体エヌビディアを中心に売られた。シカゴ日経平均先物は日中大阪比65円安の38545円。円相場は1ドル158円90銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行することになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時38710円まで買われた後に38400円まで売られたが、終盤にかけて買い戻され、38600円と小幅な下げで終えた。売りが先行する格好となろうが、下値の堅さは意識されそうだ。エヌビディアは高値更新後に下落に転じたことから、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角には利益確定の売りが入りやすく、日経平均株価の重荷になりそうだ。

強い基調が継続しているTDK<6762>やソフトバンクG<9984>なども利食いが入りやすいと考えられるが、ソフトバンクGについては外資系証券で格上げが観測されていることから、押し目買い意欲は強そうである。昨日の日経平均株価はボリンジャーバンドの-1σを挟んだ、-2σと25日線でのレンジだった。-1σは38450円辺りに位置しているため、同水準に接近する局面では、その後のリバウンドを想定した押し目買いに向かわせよう。

また、本日はハイテク株には利食いが入りやすいと考えられるものの、AI関連への成長期待は根強いことから、半導体株へは資金流入が継続しやすいだろう。そのほか、PBR1倍割れや高配当銘柄への物色意欲も強いことから、相場全体が弱含み局面においては、相対的な底堅さがみられる可能性はありそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.