話題株ピックアップ【夕刊】(1):サンバイオ、カンロ、トリケミカル

注目
2024年6月24日 15時11分

■サンバイオ <4592>  798円  +100 円 (+14.3%) ストップ高   本日終値

サンバイオ<4592>はストップ高。24日午前11時、厚生労働省による19日の専門部会で、再生医療製品「アクーゴ(SB623)」について条件・期限付きでの承認が了承された一方、改めてデータを提出することが求められ、出荷認可が見送りとなったと一部で報じられた件に関し、20日に続き追加の適時開示を行った。これまで開示した内容を整理したうえで、投資家などからの問い合わせに対する回答をまとめて示したものとなっている。同社は3月以降にアクーゴについての追加データを提出し、その評価を持って今回、承認が了承されたとしたうえで、「今後2回程度の製造と、規格試験に加えて3月以降の追加データと同様の特性解析を行い、承認事項一部変更承認の取得後に出荷が可能になるなど」とした。出荷が可能となる期間を巡る投資家の懸念が後退する格好となり、買いが集まったようだ。

■カンロ <2216>  2,629円  +288 円 (+12.3%)  本日終値

カンロ<2216>が後場急伸。午後1時30分ごろ、24年12月期の単独業績予想について、売上高を303億円から308億円(前期比6.2%増)へ、営業利益を34億5000万円から38億1000万円(同12.5%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間30円・期末42円の年72円から中間35円・期末45円の年80円へ引き上げたことが好感された。上期においてピュレグミをはじめとするグミの主力ブランドが好調に推移したことに加えて、商品構成最適化などによる販売諸経費率の減少や生産性向上などによる粗利率の向上が寄与する。

■トリケミカル研究所 <4369>  4,420円  +290 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

トリケミカル研究所<4369>がマドを開けて大幅高、5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを目前に、それより一足早く中期の上値抵抗ラインであった75日線をきれいに上抜いた。同社は先端半導体の製造に必要な高純度化学薬品の多品種少量生産で圧倒的な競争力を誇る。特に絶縁膜材料での実績が高いほか、シリコン酸化物よりも高い誘電率を特長とする「High―K」がAI用半導体のHBM(広帯域幅メモリー)向けで拡大余地が大きいとみられている。海外売上高比率が7割近くを占めるが、市場では「最先端半導体量産を目指す日の丸半導体会社ラピダス関連の案件獲得が中期的に期待できる」(中堅証券ストラテジスト)として注目度が高い。「直近では前週末21日付でモルガン・スタンレーMUFG証券が同社の第2四半期以降の業績回復の確度が高まったとして、レーティングをオーバーウェートに引き上げ、目標株価を5700円に上方修正したことで投資家の視線が集まったようだ」(同)としている。

■ビジョン <9416>  1,218円  +76 円 (+6.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

ビジョン<9416>が3連騰。前週末21日の取引終了後、24年12月期連結業績予想について、営業利益を52億5400万円から57億700万円(前期比33.3%増)へ、最終利益を35億円から37億9700万円(同25.5%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間11円・期末14円の年25円から中間13円・期末14円の年27円へ引き上げたことが好感された。売上高は従来予想の361億4500万円(同13.6%増)を据え置いたものの、上期において売上総利益率が改善しており、これを織り込んだという。

■システナ <2317>  316円  +18 円 (+6.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

システナ<2317>が大幅高で3連騰。前週末21日の取引終了後に5月度の月次概況(速報)を開示した。売上高は前年同月比11.4%増の68億3200万円、営業利益は同46.0%増の9億7000万円と堅調に推移しており、評価されたようだ。ソリューションデザインを除く各事業で増収となり、ビジネスソリューションやフレームワークデザイン、次世代モビリティ、DX&ストック型ビジネス事業などが大きく伸びた。

■エイベックス <7860>  1,256円  +54 円 (+4.5%)  本日終値

エイベックス<7860>が3日ぶりに反発。前週末21日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、最終利益を33億円から45億円(前期比4.6倍)へ上方修正したことが好感された。子会社THINKRが実施する第三者割当増資と自社株取得に伴い、子会社エイベックス・ミュージック・クリエイティヴが保有するTHINKR全株式を譲渡することから、第三者割当増資に伴う持ち分変動利益19億円を特別利益として計上することなどが要因としている。

■ベル24HD <6183>  1,552円  +47 円 (+3.1%)  本日終値

ベルシステム24ホールディングス<6183>が反発。SMBC日興証券が前週末21日、ベル24HDの目標株価を1800円から1900円に増額修正した。投資評価は最上位の「1」を継続する。コロナ関連業務の減少による減益トレンドが落ち着き、基礎業務とともに値上げ対応による収益性の改善が確認できるフェーズとなると予測。生成AI関連の取り組みについても、今後の展開に注目したいとした。

■アニコムHD <8715>  665円  +20 円 (+3.1%)  本日終値

アニコム ホールディングス<8715>は高い。前週末21日の取引終了後、傘下のアニコム損害保険がソニー損害保険とペット保険商品の共同開発を目的に業務提携したと発表。これが好感された。アニコム損保のペット保険最大手としての知見や動物病院とのネットワークと、ソニー損保のダイレクト型保険大手としての知見を生かし、顧客のニーズに沿った商品やサービスを提供していく。

■ミスミグループ本社 <9962>  2,784.5円  +77.5 円 (+2.9%)  本日終値

ミスミグループ本社<9962>が大幅続伸。前週末21日の取引終了後に発表した5月度の売上高実績が前年同月比11.7%増と2ケタ増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。ミスミブランド以外の他社商品も含めた生産設備関連部品やMRO(消耗品)など間接材を販売するVONA事業が同5.8%増となったほか、FAなどの自動機の標準部品を扱うFA事業が同20.8%増、自動車や電子・電気機器などの金型部品を扱う金型部品事業が同10.4%増となり、3事業そろって売り上げを伸ばした。

■浜松ホトニクス <6965>  4,471円  +124 円 (+2.9%)  本日終値

浜松ホトニクス<6965>が反発。前週末21日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を280万株(発行済み株数の1.33%)、または100億円としており、取得期間は6月24日から12月30日まで。なお、これにより取得した自社株は25年1月31日付で消却するとしている。

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