ダウ平均は小幅高 次の展開待ちの雰囲気も=米国株序盤
NY株式27日(NY時間11:31)(日本時間00:31)
ダウ平均 39186.77(+58.97 +0.15%)
ナスダック 17773.65(-31.51 -0.18%)
CME日経平均先物 39600(大証終比:+190 +0.48%)
きょうのNY株式市場、ダウ平均は小幅高で推移している。取引開始前までに発表になった決算が冴えない内容が多かったことで、投資家心理を冷やしているようだ。マイクロン<MU>、リーバイス<>、ウォルグリーン<WBA>が発表になっていたが、いずれもネガティブな反応を示している。
マイクロンは一部の投資家で期待が高まっていただけにやや物足りない内容だったようだ。ウォルグリーンは通期のガイダンスで1株利益の見通しを下方修正し、時間外で大幅安。ジーンズのリーバイスは通期の1株利益の見通しは維持したものの、予想を下回ったことが嫌気されている。全体的に物足りない決算となったようだ。
市場は明日の5月のPCEデフレータの発表を待っている。FRBによる年後半の利下げの可能性を高めるような、インフレ鈍化を示す報告を期待している。先日の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)のデータからは鈍化が見込まれているが、市場がどう反応するか注目される。
取引は低調だが大手のIT・ハイテク株は直近の調整から立ち直っており、アマゾン<AMZN>は最高値を更新し、初めて時価総額2兆ドルを突破した。ただ、投資家はAIブームが年後半も維持できるのか思案している。ストラテジストらは、S&P500は現行水準から1%も上昇することなく今年を終えると予想している。本日もエヌビディア<NVDA>は戻り売りに押されている。
一方、6月期末を迎えて、米株式市場は方向感を無くしている気配も出ている。次の展開待ちといった雰囲気だが、一部からは「いまの相場には、インフレは過去のものとなり、FRBが利下げを実施し、ソフトランディングが起こるという、より大きな期待がこの市場には必要だ」との声も聞かれる。
家具販売のRH<RH>が上昇。フリードマンCEOが1000万ドル分の株式を購入したと発表した。
無線通信アプリのアンテリックス<ATEX>が大幅高。オンコール・エレクトリック・デリバリー社に900MHzの周波数帯域を売却する契約を締結したと発表した。
バイオテクノロジーの2セブンティ・バイオ<TSVT>が上昇。血友病Aプログラムとインビボ検査の遺伝子編集技術の権利の一部を売却した。
セキュリティを手掛けるカナダのブラックベリー<BB>が大幅高。前日引け後に3-5月期決算(第1四半期)を発表し、売上高が予想を上回った。IoT、サイバーセキュリティとも予想を上回る売上を示した。
マイクロン<MU> 132.49(-9.87 -6.93%)
リーバイス<LEVI> 19.39(-3.74 -16.15%)
ウォルグリーン<WBA> 11.79(-3.87 -24.71%)
RH<RH> 231.59(+12.40 +5.66%)
アンテリックス<ATEX> 36.91(+5.89 +18.97%)
ブラックベリー<BB> 2.49(+0.28 +12.71%)
2セブンティ・バイオ<TSVT> 3.75(+0.15 +4.17%)
アップル<AAPL> 212.62(-0.63 -0.29%)
マイクロソフト<MSFT> 453.86(+1.70 +0.38%)
アマゾン<AMZN> 195.08(+1.47 +0.76%)
アルファベットC<GOOG> 186.41(+1.04 +0.56%)
テスラ<TSLA> 194.45(-1.92 -0.98%)
メタ<META> 516.73(+3.61 +0.70%)
AMD<AMD> 157.59(+0.05 +0.03%)
エヌビディア<NVDA> 123.22(-3.18 -2.52%)
イーライリリー<LLY> 901.42(+0.16 +0.02%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美