萩原電気HD Research Memo(5):財務基盤は安定、手元の現金及び預金は145億円と豊富

特集
2024年7月2日 15時35分

■萩原電気ホールディングス<7467>の業績動向

(2) 財務状況

2024年3月期末の流動資産は111,572百万円(前期末比12,274百万円増)となったが、主に現金及び預金の増加3,602百万円、受取手形、売掛金及び契約資産(電子記録債権を含む)の増加411百万円、棚卸資産の増加7,259百万円などによる。棚卸資産が増加しているのは、事業成長に伴う適正な在庫調整によるものであり、前向きな在庫増と言える。固定資産は8,134百万円(同854百万円増)となったが、有形固定資産の増加224百万円、無形固定資産の増加54百万円、投資その他の資産の増加576百万円などによる。この結果、資産合計は119,706百万円(同13,128百万円増)となった。

一方で、負債合計は69,345百万円(前期末比6,299百万円増)となったが、主に流動負債のうち、支払手形及び買掛金(電子記録債務を含む)の増加8,095百万円、短期借入金等の現象1,455百万円、固定負債のうち、長期借入金の減少1,252百万円などによる。純資産合計は50,361百万円(同6,829百万円増)となったが、新株予約権の行使に伴う資本金の増加1,738百万円、同資本剰余金の増加1,738百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加2,639百万円、為替換算調整勘定の増加345百万円などによる。この結果、2024年3月期末の自己資本比率は40.3%(前期末は38.8%)となった。

(3) キャッシュ・フローの状況

2024年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは5,134百万円の収入となった。主な収入科目は、税金等調整前当期純利益の計上7,234百万円、減価償却費352百万円、仕入債務の増加8,093百万円などで、主な支出科目は、売上債権の増加410百万円、棚卸資産の増加7,258百万円などとなっている。

投資活動によるキャッシュ・フローは、679百万円の支出となったが、主に有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出509百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは1,185百万円の支出となったが、主な収入科目は新株予約権の行使による株式の発行による収入3,464百万円などで、主な支出科目は長短借入金の減少(ネット)2,707百万円、配当金の支払額1,777百万円などとなっている。この結果、現金及び現金同等物は3,601百万円の増加となり、2024年3月期末残高は14,522百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

提供:フィスコ

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