日経平均は最高値更新、過熱警戒もピーク感はない【クロージング】

市況
2024年7月4日 16時12分

4日の日経平均は5営業日続伸。332.89円高の40913.65円(出来高概算は16億3000万株)と3月22日以来の史上最高値を更新して取引を終えた。前日の米国市場でハイテク株が買われた流れを受けて、東京市場でも半導体関連などが買われたほか、日銀の政策修正への思惑などからバリュー株にも買いが続いた。日経平均は寄り付き直後に40861.35円まで上昇。その後は、急ピッチの上昇に対する警戒感から上げ幅を縮めたものの、後場に入り再び上へのバイアスが強まり、大引け間際には40971.23円まで上値を伸ばした。また、TOPIXも朝方からじり高歩調をたどり、大引け間際には2900.91まで上昇し、1989年12月18日に付けた最高値(2884.80)を34年7カ月ぶりに塗り替えた。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1000に迫り、全体の6割近くを占めた。セクター別では、非鉄金属、輸送用機器、銀行、卸売、機械など28業種が上昇。一方、水産農林、その他製品、証券商品先物など5業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、TDK<6762>、リクルートHD<6098>、中外薬<4519>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ニトリHD<9843>、エーザイ<4523>が軟化した。

前日の米国市場は、独立記念日の祝日前で短縮取引だったため、商いは膨らまずNYダウは小幅に下落。一方で、経済指標の弱さを受けた利下げ期待からハイテク株が買われ、ナスダック指数は最高値を更新した。東京市場でもこの流れが波及する格好となった。日経平均は買い一巡後に上げ幅を縮め、海外勢の参加者が限られるなかで膠着感の強い相場展開が見込まれていたが、本日も後場に入ってからインデックス買いが断続的に入る格好になった。

日経平均は今月に入り、1000円超上昇しており、短期的な過熱感を指摘する声も聞かれるが、日経平均に続き、TOPIXも最高値を更新したことで、デフレ脱却が間近な日本株の見直し機運に繋がり、日本株全体の底上げが期待されるといった強気な見方もある。楽観視は禁物だろうが、下期入り後に連日でインデックス買いが続いており、日本見直しへの思惑は高まりやすいようだ。過熱感は警戒されるものの、ピーク感はなく、過熱を冷ましながらの押し目狙いのスタンスに向かわせよう。

《CS》

提供:フィスコ

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