話題株ピックアップ【夕刊】(2):BASE、資生堂、任天堂
■BASE <4477> 275円 +6 円 (+2.2%) 本日終値
BASE<4477>が3日ぶりに反発した。4日の取引終了後、ネットショップ作成サービス「BASE」において、ショップ間での委託販売連携を可能にする機能「販売パートナー App」の提供を今夏に開始すると発表。これを材料視した買いが株価を支援したようだ。在庫を持たずにネットショップを運営できる「ドロップシッピング」を実現する。商品を制作する「ブランドショップ」と、販売を手掛ける「セレクトショップ」をマッチングすることで、セレクトショップは在庫を持たずにブランドショップの商品を販売することが可能となるという。
■資生堂 <4911> 4,668円 +63 円 (+1.4%) 本日終値
資生堂<4911>は反発。4日、子会社を通じてイタリアのマックスマーラ社とフレグランス事業における長期的なパートナーシップに向け合意したと発表。今後の事業へのポジティブな影響を期待した買いが入ったようだ。マックスマーラ社のフレグランス商品を開発・生産・販売するためのグローバル独占ライセンス契約を締結。資生堂はフレグランス事業のグローバルでの更なる成長を図る。
■任天堂 <7974> 8,897円 +67 円 (+0.8%) 本日終値
eスポーツ関連株の一角が買われた。この日、サウジアラビアeスポーツ連盟会長のファイサル・ビン・バンダル王子のインタビューが伝わっており、これを材料視した思惑的な物色が向かったようだ。関連銘柄に位置づけられる任天堂<7974>、カプコン<9697>といったゲーム株、eスポーツイベントの企画・運営を手掛けるGLOE<9565>などが上昇した。
■データセクション <3905> 1,840円 +10 円 (+0.6%) 本日終値
データセクション<3905>が反発。同社は4日、新経営戦略のひとつの柱として「AI・インフラストラクチャー・グローバル・インベンストメント・ファンド」を設立すると発表しており、これが材料視されたようだ。ファンドからの投資を通じて、国内だけでなく欧州地域などグローバルベースでも最先端の人工知能(AI)データセンターの建設を推進していくとともに、AIデータセンターの運営及びAIクラウドサービスビジネスの展開を各パートナーと連携して進めるとしている。
■ソフトバンクグループ <9984> 11,225円 +35 円 (+0.3%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が8連騰。上場来高値を連日で更新した。日経平均株価が前日に史上最高値を更新し、全体相場の先高観が広がるなか、指数先物への断続的な買いが入っており、日経平均のウエートの高い同社株の押し上げに寄与している。更に、傘下の英アーム・ホールディングス<ARM>を通じ、今後ソフトバンクGがAI関連事業への収益を拡大させるとの期待もあって、幅広い投資家の資金流入を誘っているようだ。
■クスリアオキ <3549> 2,906円 +0.5 円 (+0.0%) 本日終値
クスリのアオキホールディングス<3549>が4日ぶりに反発。4日の取引終了後に発表した25年5月期連結業績予想で、売上高4850億円(前期比11.0%増)、営業利益251億700万円(同35.2%増)、純利益181億700万円(同47.1%増)と大幅増収増益を見込み、年間配当予想を14円と実質増配を予定していることが好感された。今期は、ドラッグストア70店舗の新規出店を計画するほか、既存店も品揃えの見直しや生鮮食品導入の改装の実施などに引き続き取り組む方針。また、小型店58店舗を除き、全店舗で青果・精肉・総菜の取り扱い完了を目指し、「フード&ドラッグ」の強化・拡大を図るとしている。一方、調剤薬局はドラッグストア併設調剤薬局70薬局の新規開局を計画している。24年5月期決算は、売上高4368億7500万円(前の期比15.3%増)、営業利益185億6900万円(同21.4%増)、純利益123億700万円(同0.2%減)だった。同時に、千葉県で食品スーパー4店舗を展開する木村屋(千葉県市原市)の全株式を8月21日付で取得し子会社化するほか、ムーミー(香川県高松市)が運営するスーパーマーケット7店舗を9月30日付で譲受するとあわせて発表した。なお、これらの業績への影響は精査中としている。
■アークス <9948> 2,674円 -212 円 (-7.4%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
アークス<9948>は安い。1月安値(2772円)を下回り約半年ぶりに年初来安値を更新した。4日取引終了後、3~5月期連結決算について売上高が前年同期比4.1%増の1488億2400万円、営業利益が同2.8%減の38億7000万円と発表。減益を嫌気した売りが出た。既存店売上高が増加した一方、ポイント還元制度の変更による販売費増などが利益面で響いた。通期の増収・営業増益見通しは据え置いた。
■サンバイオ <4592> 1,001円 -79 円 (-7.3%) 本日終値
サンバイオ<4592>は急落。朝方はカイ気配スタートで1100円台まで水準を切り上げる場面もあったがその後は値を消した。6月13日にストップ高に買われたのを皮切りに、急騰相場に突入したが、その後は上下に荒い値動きで、需給相場の様相を呈している。同社が開発を進める再生細胞薬候補の「SB623」などを巡る思惑が株価を振り回す格好だが、直近では4日取引終了後にSB623が神経活動とネットワーク形成を促進することを示した論文がNeuroscienceに掲載されたことを開示、これを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかけた。ただ5日移動平均線近辺の時価は強弱観も対立しており、上値では戻り売りが厚い。
■オンワード <8016> 580円 -45 円 (-7.2%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
オンワードホールディングス<8016>は反落。6月25日の直近高値形成後に株価は調整色を示し、今週に入ってから75日移動平均線がサポートする動きだったが、足もとここを下放れる格好となった。同社は4日取引終了後に25年2月期の最終利益予想の修正を発表、従来見通しの80億円から82億5000万円(前期比25%増)に増額した。基幹ブランドの「23区」が好調なほか、機能性を追求した新規ブランドなども収益に貢献している。持ち分法適用関連会社のアパレル企業の業績の伸びが顕著となり、持ち分法による投資利益増大が利益に反映される。ただ、売上高や本業のもうけを示す営業利益段階では従来見通しを据え置いたこともあり、買い気は盛り上がらなかった。
■ホンダ <7267> 1,733円 -58 円 (-3.2%) 本日終値
ホンダ<7267>が3日ぶりに反落した。4日の取引終了後、損保大手などによる株式売り出しを承認したと発表した。2日に一部で事前に報じられており、株式需給への悪影響に対する懸念が広がっていたが、会社側の発表を受けて改めて売り直しの流れとなった。売出株式数は2億5987万9700株で、需要状況に応じ上限3898万1900株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う予定。売出価格は17日から22日までのいずれかの日に決める。
株探ニュース