ETFの決算に絡んだ売り需要の影響を見極め/オープニングコメント

市況
2024年7月8日 8時49分

8日の日本株市場は、米株高の流れから買い先行で始まることになりそうだが、買い一巡後はこう着感が強まりそうだ。5日の米国市場は、NYダウが67ドル高、ナスダックは164ポイント高だった。6月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月から鈍化したことから、9月の利下げ期待が強まり、長期金利の低下が材料視された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比175円高の41035円。円相場は1ドル160円70銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。ナスダック指数は4日続伸で連日の最高値を更新しており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。米国ではエヌビディアがアナリストの格下げを受けて下落した一方で、アームホールディングスは7.7%高となるなか、ソフトバンクG<9984>が買われる展開が期待されよう。

ただし、日経平均株価は足もとの急ピッチの上昇による過熱感は警戒されやすい。また、本日はパッシブ型ETFの決算となり、分配金を捻出するため、現物と先物に売り需要が発生するとみられている。昨年の7月もこの需給の影響を受けて下落していることもあり、積極的な売買は手控えられやすいところである。ETFの決算は本日と10日になることから、この需給影響を通過するまでは、押し目狙いのスタンスになりそうだ。

もっとも、日経平均株価は下期入り以降、強い基調が続いており、連日で日経平均型のインデックス買いが断続的に入っていたと観測された。先週末は4日の米国市場が独立記念日の祝日の影響から海外勢のフローが限られていたものの、日経平均株価は朝方に41100円まで買われた。買い一巡後は下げに転じたが、1.28円安と小幅な下げにとどまっており、押し目待ち狙いの買い意欲の強さが窺えた。ETFの決算に絡んだ売り需要の影響を警戒しつつも、買い遅れているファンドにおいては、押し目買いの好機になる可能性もあるだろう。

物色としてはTOPIX型への売りが意識されやすいことから、中小型株などに資金が向かいやすい面はありそうだ。グロース250指数は75日線が上値抵抗線として意識されているが、先週は中盤辺りからリバウンドをみせてきており、同線を捉えてきた。抵抗線突破をみせてくるようだと、短期的な値幅取り狙いの動きに向かわせそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

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