株価指数先物【寄り前】 +2σ水準での膠着がコンセンサス

市況
2024年7月9日 7時58分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 40950 +100 (+0.24%)

TOPIX先物 2871.5 -1.5 (-0.05%)

シカゴ日経平均先物 40910 +60

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

8日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は9~10日に上下両院の公聴会で金融政策に関する半期に一度の証言を行う。11日には6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えているほか、週末から本格化する企業決算を見極めたいとのムードが強まり、持ち高調整の売りが優勢となった。ただし、インテル<INTC>が人工知能(AI)関連の出遅れとして買われ、NYダウを下支えした。

アナリストによる目標株価の引き上げが伝わったエヌビディア<NVDA>が買われ、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>、アームホールディングス<ARM>、クアルコム<QCOM>など半導体株の一角が堅調に推移。ナスダック指数は5日続伸し、連日で史上最高値を更新した。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、家庭用品・パーソナル用品が上昇した半面、メディア、消費者サービス、食品・飲料・タバコが下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比60円高の4万0910円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比40円高の4万0890円で始まり、ロング優勢のなかで4万0920円~4万1010円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後には4万1060円まで上げ幅を広げる場面も見られた。買い一巡後は軟化し、終盤にかけて4万0880円まで上げ幅を縮める動きもあるなか、4万0950円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや買い優勢で始まりそうだ。ただし、足もとで4万1000円を挟んで膠着が続くなか、ボリンジャーバンドの+2σ(4万1090円)をナイトセッションで下回っており、同水準が心理的な抵抗線として意識されやすいだろう。買い一巡後は米国同様、パウエルFRB議長の証言内容を見極めたいとするムードも強まりやすいと考えられる。

また、国内では明日もインデックス連動のパッシブ型ETF(上場投資信託)の決算を迎え分配金捻出のため、現物株と先物市場でのポジション解消売りが需給面の重荷となろう。昨日の影響は限られていたこともあり、過度な警戒感は高まることはなさそうだが、積極的なロングは手控えられやすい。押し目待ちの買い意欲は強いとみられ、下値の堅さが意識されるため、+2σ水準での膠着がコンセンサスになりそうだ。

そのため、オプション権利行使価格の4万1000円を中心とした上下の権利行使価格4万0875円から4万1125円辺りの狭いレンジでの推移を想定する。米国では半導体株の買いが目立っていたこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になろう。一方で、明日のETF決算に絡んだ売りを見込んだショートがTOPIX型に入りやすいと考えられる。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.21倍に上昇した。ETFの決算に絡んだ売り需要の影響により、相対的にTOPIX型が弱含む形となった。これにより抵抗線として意識されていた75日移動平均線(14.18倍)を上回って始まり、その後も同線が支持線として機能する形で、一時は14.24倍まで上昇する場面も見られた。前日の反動からリバランスが入りそうだが、押し目では明日の売り需要を想定したNTロングに振れやすいだろう。

なお、8日のVIX指数は12.37(前日は12.48)に低下した。12.91と25日線(12.54)を上回って始まったが、寄り付きを高値にその後は弱含み下落に転じていた。パウエルFRB議長証言やCPIの発表を控えるなか、再び25日線を上回ってくるようだと、いったんは75日線(13.79)辺りが意識されてくる可能性がありそうだ。

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