話題株ピックアップ【夕刊】(2):キユーピー、三菱電、ディスコ

注目
2024年7月10日 15時11分

■キユーピー <2809>  3,635円  +98 円 (+2.8%)  本日終値

キユーピー<2809>が5日続伸。2015年の高値(3645円)を上回り、約9年ぶりに上場来高値を更新した。SMBC日興証券が9日付で投資評価を「2」から「1」へ、目標株価を3500円から4200円へ引き上げたことが好材料視されている。同証券によると、海外成長は本物と評価。経営体質も改善し、株価評価は徐々に高まるだろうという。課題はバランスシートの最適化を見据えた資本戦略とし、経営の意識改善に期待とした。

■三菱電機 <6503>  2,810.5円  +70 円 (+2.6%)  本日終値

三菱電機<6503>が7日続伸。10日、米ノースロップ・グラマン<NOC>と、日本と米国市場における防衛装備品の提供に向けた協業に合意し、覚書(MOU)を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。三菱電とノースロップ・グラマンは電子戦システムやレーダー、通信システムなどを提供するための協力関係の構築に向け、協業体制やビジネススキームなどを検討していく。

■ディスコ <6146>  66,270円  +1,590 円 (+2.5%)  本日終値

ディスコ<6146>は売り買い錯綜のなかも頑強。前日は25日移動平均線を足場に上値追い基調を強めたが、きょうも利益確定売りをこなし強含みで推移している。業績は生成AI市場に照準を合わせた需要開拓が功を奏し、先端半導体向け切断装置や研磨装置などが好調で収益を牽引している。同社は今月4日に4~6月期の個別出荷額が前年同期比51%増の857億円と高水準の伸びを達成したことを発表している。また、直近では同社の同四半期の連結営業利益が前年同期比9割増と会社側計画を大幅に上回り、過去最高となったもようと、日本経済新聞が伝えており、これが株価を刺激している。前日の米国株市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は小幅安だったが、同社株と株価連動性が高いとされるエヌビディア<NVDA>は続伸し、再び上場来高値を視界に捉えている。ディスコに対するマーケットの注目度も引き続き高い。

■東邦ホールディングス <8129>  4,490円  +95 円 (+2.2%)  本日終値

東邦ホールディングス<8129>が続伸。9日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、シンガポールに拠点を置く投資会社3Dインベストメント・パートナーズの東邦HD株式の保有割合が6.36%から7.37%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は7月2日となっている。

■INFORICH <9338>  3,800円  +70 円 (+1.9%)  本日終値

INFORICH<9338>が4日ぶりに反発。午前10時30分ごろ、コンセプトショップの運営などを手掛ける寺子屋(京都市右京区)が展開する飲食店や菓子店、雑貨店など53店舗に「ChargeSPOT」を設置したと発表しており、好材料視された。寺子屋は、主に全国の観光地にキャラクターカフェやキャラクター雑貨店、土産物店などを出店しており、今回は寺子屋が運営する145店舗のうち53店舗へ「ChargeSPOT」を設置した。今回の設置によって、旅行者の利便性が向上し、今後更に増加するといわれているインバウンド旅行客への利用拡大が期待できるとしている。

■インフォマート <2492>  325円  +6 円 (+1.9%)  本日終値

インフォマート<2492>が続伸。午前11時ごろ、「BtoBプラットフォーム 請求書」が、サントリービジネスシステム(東京都港区)に採用されたと発表しており、好材料視された。サントリービジネスシステムは、サントリーグループ各社の経理、人事、総務などの機能を担うシェアード会社。今回の「BtoBプラットフォーム 請求書」の導入により、月間約750件の請求書をペーパーレス化したほか、請求書発行に係る月間720時間の労働時間、年間約7割のコストを削減したとしている。

■ホギメディカル <3593>  4,145円  +75 円 (+1.8%)  本日終値

ホギメディカル<3593>が続伸し年初来高値を更新。9日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、イギリスに本拠を置く投資運用会社ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドとその共同保有者による保有割合が14.89%から16.09%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は長期的保有及び状況に応じて重要提案行為などを行う可能性があるとしており、報告義務発生日は7月2日となっている。

■第一生命HD <8750>  4,768円  +85 円 (+1.8%)  本日終値

第一生命ホールディングス<8750>が続伸し上場来高値更新、T&Dホールディングス<8795>も上値指向を強め年初来高値を更新し、時価はリーマン・ショック前の2008年8月以来約16年ぶりの高値圏に浮上している。米大統領選は共和党のトランプ前大統領が優位との見方が強まるなか、トランプ氏が掲げる大型の財政出動は金利高要因とする見方もあり、金融株への買いを誘導している。そのなか、国内金利も上昇傾向にあるが、10年債利回りよりも、超長期金利である20年債利回りの上昇が目立つ状況にある。これは長期運用を基本とする大手生保にとって運用環境の改善思惑につながり、株価へのポジティブ材料として作用している。

■日本ハム <2282>  4,808円  +76 円 (+1.6%)  本日終値

日本ハム<2282>がしっかり。9日の取引終了後、全国農業協同組合連合会(JA全農)と事業連携を行うと発表したことが好感された。今回の事業連携は持続可能な国内畜産業の追求を目的としたもの。事業連携に基づき、両社は相互の経営資源やネットワーク、情報・ノウハウなどの強みを最大限に活用することで、消費者へ安定的なたんぱく質の供給と事業の効率化を図るとしている。また、畜産業の新たな価値を創出するために、「JA全農・日本ハム共創プロジェクト」を始動するとした。

■アストロHD <186A>  831円  +13 円 (+1.6%)  本日終値

アストロスケールホールディングス<186A>が10日ぶりに反発。9日の取引終了後、今年2月に開始した商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J(アドラスジェイ)」のミッションにおいて、観測対象のデブリの周回観測の実施中に行われた自律的な衝突回避行動により、安全運用のための有効性を実証したと発表しており、好材料視された。これにより、ADRAS-Jがデブリの観測実施中、つまり非協力物体の周囲を飛行しながらでも、安全を確保できることが実証されたという。

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