11日の株式相場見通し=続急伸、米株大幅高でリスクオンの流れ続く
11日の東京株式市場は主力株を中心に投資資金の流入が加速し、日経平均株価は大きく水準を切り上げ、3日続伸となりそうだ。前日は欧州の主要国の株価が総じて高かったほか米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数、S&P500指数がいずれも大幅に上昇し、リスクオンの流れが強まった。この日はパウエルFRB議長が下院での議会証言を行ったが、労働市場の需給緩和に言及するなど、FRBによる早期利下げ期待を高める背景となった。先行き長期金利の低下が見込めるとの思惑が、ハイテク株に資金を誘導し、特にエヌビディア<NVDA>をはじめ半導体関連株への買いが目立っている。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2.4%高と大きく買われ、史上最高値を更新した。これを受け、東京市場でも先物が主導する形で上げ足が一段と強まる公算が大きい。日経平均はフシ目の4万2000円大台に乗せる可能性が高く、TOPIXと足並みを揃え大きく最高値を更新しそうだ。一方、急ピッチの上昇で目先高値警戒感も否めない。日経平均は7月に入ってから前日まで2200円以上も水準を切り上げており、その反動も警戒されるところ。日本時間今晩に発表される6月の米消費者物価指数(CPI)を控え、買い一巡後は上げ幅を縮小するケースも考えられる。後場の取引で米株価指数先物の値動きなどに影響を受ける可能性もありそうだ。
10日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比429ドル39セント高の3万9721ドル36セントと大幅高で3日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同218.157ポイント高の1万8647.448だった。
日程面では、きょうは5月の機械受注や対外・対内証券売買契約、6月のオフィス空室率など。海外では、韓国の金融通貨委員会、マレーシア中銀の政策金利発表、6月の米消費者物価指数(CPI)、6月の米財政収支など。