話題株ピックアップ【夕刊】(3):ベル24HD、コメダ、SBI

注目
2024年7月11日 15時16分

■ベル24HD <6183>  1,491円  -59 円 (-3.8%)  本日終値  東証プライム 下落率9位

ベルシステム24ホールディングス<6183>が続落した。10日の取引終了後に発表した25年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算は、売上収益が前年同期比6.5%減の368億1600万円、最終利益が同42.7%減の16億8700万円となった。大幅な最終減益となったことを嫌気した売りが優勢となった。コールセンター関連事業において、新型コロナウイルス感染症に関連する国策業務が大幅に縮小した。業種別では金融・保険業向けの売り上げが増加した一方、サービス業や運輸・通信業向けは減少した。

■コメダホールディングス <3543>  2,588円  -81 円 (-3.0%)  本日終値

コメダホールディングス<3543>が4日続落。10日取引終了後に3~5月期連結決算を発表。売上高が前年同期比5.7%増の110億5000万円だった一方、営業利益が同6.4%減の21億1100万円で着地しており、これが嫌気された。店頭メニュー価格の値上げなど各種取り組みが奏功し増収を確保。ただ、FC加盟店向けの卸売価格を据え置いたことが響き、利益は減少した。通期の増収増益見通しは据え置いた。

■SBIホールディングス <8473>  4,083円  -104 円 (-2.5%)  本日終値

SBIホールディングス<8473>が反落した。10日の取引終了後、ユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行し、1000億円を調達すると発表。株式の転換に伴う潜在的な1株利益の希薄化リスクを意識した売りが株価の重荷となった。償還期限は2031年7月25日で利率はゼロ%。発行価格は額面金額の102.5%とする。払込日はロンドン時間24年7月26日。調達資金は金融サービス事業強化のための投資資金や、社債及び借入金の返済資金として充当する予定。

■サイゼリヤ <7581>  5,620円  -130 円 (-2.3%)  本日終値

サイゼリヤ<7581>が安い。同社は10日の取引終了後、株主優待制度の廃止を発表。個人投資家の売りを促す要因となったようだ。2023年8月31日を基準日とする株主優待をもって制度を廃止する。今年8月31日を基準日とする株主優待は実施しない。株主への公平な利益還元の観点から協議をした結果、配当による利益還元に集約することが適切と判断した。一方、24年8月期の年間配当予想は7円増額し25円(前期比7円増配)に見直した。同時に開示した24年8月期第3四半期累計(23年9月~24年5月)の連結決算は、売上高が前年同期比23.6%増の1632億7000万円、経常利益は同2.7倍の105億7100万円となった。原材料高の影響を受けたものの、国内では既存店の客数・客単価が増加傾向となった。新規出店を継続的に進めるアジア地域は大幅な増収増益となった。

■アレンザHD <3546>  1,111円  -12 円 (-1.1%)  本日終値

アレンザホールディングス<3546>が冴えない。10日の取引終了後、25年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業収益は前年同期比2.3%増の393億6500万円、経常利益は同43.8%減の9億600万円となった。経常利益の中間期計画に対する進捗率は29%台にとどまっており、ネガティブ視されたようだ。ホームセンター事業では、ダイユーエイトにおいて改装の一時費用や人件費、キャッシュレス決済手数料などが増加した。タイムでは園芸など主力部門が低迷。ホームセンターバローでは水道光熱費や改装コストの増加が響いた。ペット事業のアミーゴでは生体販売が減少したほか、人件費などの負担が増えた。

■タカキュー <8166>  158円  +50 円 (+46.3%) ストップ高   本日終値

タカキュー<8166>に物色人気集中。同社は紳士服を中心としたアパレル専門店を全国展開するが、近年の業績は赤字続きで厳しい経営環境を強いられていた。しかし、足もとで損益の回復色が鮮明となっている。同社が10日取引終了後に発表した25年2月期第1四半期(24年3~5月)決算は、営業利益が前年同期比44%増の2億100万円と大幅な伸びを示し通期計画を超過した。高機能商品のアイテム群が好調に推移したほか、カジュアル関連商品も売り上げを伸ばして全体業績に貢献した。また、新規春夏商品の既存店売上高も前年を上回って推移している。好決算が好感される形で投資資金を呼び込んだ。

■プログリット <9560>  1,257円  +195 円 (+18.4%)  本日終値

プログリット<9560>は急伸。10日取引終了後に23年9月~24年5月期好決算と初配当の実施を発表しており、これを好感した買いを集めた。9~5月期の売上高は前年同期比49.2%増の31億7900万円、営業利益は同69.8%増の7億4400万円だった。企業や個人の英語学習に対するニーズが追い風となった。各サービスの継続的な品質向上と改善に取り組んだほか、昨年12月にはスピーキングに特化した新サービス「スピフル」をローンチした。あわせて配当方針の変更と初配当の実施を発表。これまでは内部留保を充実させるため配当を行っていなかったが、成長投資を引き続き行いつつも継続的な利益還元を実施することが可能と判断した。配当性向30%程度を目安に年1回の期末配当を行う方針。今期配当は13円を見込んだ。

■識学 <7049>  561円  +64 円 (+12.9%)  本日終値

識学<7049>が急騰。同社は10日の取引終了後、25年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比11.2%増の13億3000万円、経常損益は1億1000万円の黒字(前年同期は1億4700万円の赤字)となった。第1四半期ながら経常利益の通期計画に対する進捗率は66%に上り、業績の上振れを期待した買いが入ったようだ。主力の組織コンサルティング事業では、基本サービス契約社数が増加し、売上高が第1四半期としては過去最高となった。広告宣伝費やマーケティング費用を中心にコスト削減を実施したことも奏功。スポーツエンタテインメントも営業黒字を確保した。

■丸運 <9067>  444円  +47 円 (+11.8%)  本日終値

丸運<9067>が上値追い鮮烈。5月下旬に急動意をみせ6月3日には年初来高値449円をつけたが、これは2006年以来約18年ぶりの高値圏となった。ENEOSホールディングス<5020>系の物流会社で液体輸送や貨物輸送に強みを持つが、業績は価格改定効果によって収益性が向上している。25年3月期営業利益は前期比65%増の8億4000万円と急拡大を見込んでいるが、PBRが0.5倍弱と株価は会社解散価値の半値水準に放置されており、これが見直される流れにある。今週8日には政策保有株として保有するタツタ電線<5809>の普通株式すべてを、ENEOS傘下のJX金属が実施する公開買い付けに応募し、2億2500万円の特別利益を計上する見込みであることを発表している。

●ストップ高銘柄

TORICO <7138>  1,300円  +300 円 (+30.0%) ストップ高   本日終値

ENECHANGE <4169>  368円  +80 円 (+27.8%) ストップ高   本日終値

セルシード <7776>  901円  +150 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

SHIFT <3697>  11,255円  -4,000 円 (-26.2%) ストップ安   本日終値

以上、1銘柄

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