JPモルガンが決算受け下落 投資銀行部門が好調も貸倒引当金がパンデミック初期以来最高=米国株個別

材料
2024年7月12日 22時49分

(NY時間09:48)(日本時間22:48)

JPモルガン<JPM> 204.62(-2.83 -1.36%)

JPモルガン<JPM>が取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、投資銀行部門が46%の増収となり好調だったことで、予想を上回る経常収益を計上した。トレーディング部門では株式のエクイティ部門が好調だった。ビザ<V>の株式交換に絡む数十億ドルの利益も計上し、過去最高益となった。投資銀行部門については、多くの企業が長い間停滞していたディールメーキングを再開したことが好影響をもたらした。

株価は時間外で売買が交錯していたものの、通常取引に入って売りが先行している。貸倒引当金がパンデミック初期以来最高となったことや、通期の純受取利息(NII)の見通しが予想を下回った。

ダイモンCEOは声明「インフレ低下には一定の進展が見られたが、目の前にはまだ複数のインフレ圧力が存在する。従って、インフレと金利は市場の予想よりも高い水準で推移する可能性がある」との見方を示した。

(4-6月・第2四半期)

・1株利益:6.12ドル(予想:5.42ドル)

・経常収益:509.9億ドル(予想:502.0億ドル)

FICC:48.2億ドル 4.6%増(予想:48.5億ドル)

エクイティ:29.7億ドル 21%増(予想:26.6億ドル)

投資銀行:24.6億ドル 46%増(予想:21.3億ドル)

アドバイザリー:7.85億ドル 45%増(予想:6.40億ドル)

株式引受:4.95億ドル 56%増(予想:3.88億ドル)

債券引受:10.8億ドル 51%増(予想:9.05億ドル)

純受取利息(NII):228.6億ドル 4.5%増(予想:228.2億ドル)

・融資残高:1兆3200億ドル(予想:1兆3200億ドル)

・預金総額:2兆4000億ドル(予想:2兆4300億ドル)

・貸倒引当金:30.5億ドル(予想:28.3億ドル)

(通期見通し)

・純受取利息(NII):約910億ドル(予想:913億ドル)

・純受取利息(NII)(CIB除く):約910億ドル

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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