前週末12日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2024年7月16日 5時20分

■地主 <3252>  2,310円 (-427円、-15.6%)

東証プライムの下落率トップ。地主 <3252> [東証P]が3日続急落。11日の取引終了後、286万5300株の新株式発行と70万株の自己株式処分、上限53万4700株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表。株式需給の悪化を懸念した売りが出た。発行価格や処分価格は23日から26日までのいずれかの日に決定する。調達資金約106億円(手取り概算額)は新たな開発用地の仕入れ資金に充てる。

■ヴレインS <135A>  3,080円 (-280円、-8.3%)

VRAIN Solution <135A> [東証G]が急反落。11日取引終了後に3-5月期単独決算を発表し、売上高は3億6600万円、営業利益は6300万円だった。前年同期に四半期財務諸表を作成していないため増減率はないが、あわせて開示した決算説明資料によると24.5%増収・営業42.0%減益という。大幅減益を嫌気した売りを誘ったようだ。取引社数や既存顧客へのリピート販売が堅調に推移したことで売上高は増加、一方、新たな案件に取り組んだことで売上原価が増加したほか、人材投資を強化したこともあり、利益は押し下げられた。なお、通期の増収増益見通しは据え置いた。

■セブン&アイ <3382>  1,814円 (-126円、-6.5%)

東証プライムの下落率6位。セブン&アイ・ホールディングス <3382> [東証P]が急反落。約半年ぶりに年初来安値を更新した。11日取引終了後に3-5月期連結決算を発表し、売上高が前年同期比3.2%増の2兆7347億円、営業利益が同27.6%減の593億4400万円だった。減益を嫌気した売りが出た。主力の海外コンビニ事業で増収を確保した一方、営業利益が大幅減となり、全体の利益にも響いた。国内コンビニ事業は小幅に減収減益。イトーヨーカ堂を含むスーパーストア事業も冴えなかった。

■東エレク <8035>  35,700円 (-2,350円、-6.2%)

東証プライムの下落率7位。東京エレクトロン <8035> [東証P]が4日ぶりに急反落。そのほかアドバンテスト <6857> [東証P]など半導体製造装置関連大手がウリ気配スタートで大きく下値を探る展開を強いられた。前日11日の米国株市場ではハイテク株に利益確定売りがかさむ展開となり、特に半導体関連セクターの下げが顕著となった。エヌビディア <NVDA> やアプライド・マテリアルズ <AMAT> などが大幅安となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が3.5%安と急落。これを受けて、東京市場でも同関連株に対する売りを誘発した。外国為替市場では、足もとドルが買い戻されているとはいえ、一時1ドル=157円台まで一気に円高に振れたことも逆風材料となったようだ。

■トランザク <7818>  1,695円 (-92円、-5.2%)

トランザクション <7818> [東証P]が3日続急落。同社は7月11日大引け後(15:00)に決算を発表、24年8月期第3四半期累計(23年9月-24年5月)の連結経常利益は前年同期比9.7%増の41.6億円に伸び、通期計画の53.2億円に対する進捗率は78.2%となり、5年平均の79.0%とほぼ同水準だった。ただ、直近3ヵ月の実績である3-5月期(3Q)の連結経常利益は前年同期比9.2%減の13.1億円に減り、売上営業利益率は前年同期の22.0%→21.1%に低下したことで嫌気されたようだ。

■日経レバ <1570>  31,700円 (-1,710円、-5.1%)

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が4日ぶり急反落。前日11日の米国株市場でこれまで相場を牽引していた主力ハイテク株が軒並み売り込まれ、ナスダック総合株価指数が急落、これを受けて東京株式市場でも主力株にリスク回避目的の売りが噴出した。日経平均株価は1000円を超える急落に見舞われ4万1000円近辺まで売り込まれる場面があった。日経平均に連動するように組成されたETFで、価格変動率が日経平均の2倍に設定された日経レバも大きく下値を試す展開に。株式需給面では、直近週で日経レバの信用買い残が急減、一方で売り残は急増し買い残を上回る状況にあり、信用倍率は1倍を下回っていた。個人投資家も短期急騰に対する警戒感が強まっていたとみられる。なお、12日は全体指数は波乱展開となっているが、個別株ベースでは中小型株に投資資金が還流しており、値上がり銘柄数が1000を上回るなど値下がり数を大幅に上回った。

■ファストリ <9983>  43,010円 (-2,190円、-4.9%)

ファーストリテイリング <9983> [東証P]が6日ぶり大幅反落。11日の取引終了後、24年8月期の業績と配当予想の上方修正を発表。今期の売上収益予想を400億円増額して3兆700億円(前期比11.0%増)、最終利益予想を450億円増額して3650億円(同23.2%増)に見直した。年間配当予想は50円増額して400円に引き上げている。過去最高益予想を上乗せする形での上方修正となったが、12日は日経平均株価が大幅安となっており、日経平均のウェートの高い同社株は全体相場に連れ安する形となった。国内ユニクロ事業、海外ユニクロ事業ともに堅調に推移しており、第3四半期までの進捗状況と足もとの為替レートを踏まえ、通期の業績予想を見直した。

※12日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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