15日の米国市場ダイジェスト:NYダウは210ドル高、利下げ期待や第2次トランプ政権織り込む
■NY株式:NYダウは210ドル高、利下げ期待や第2次トランプ政権織り込む
米国株式市場は続伸。ダウ平均は210.82ドル高の40,211.72ドル、ナスダックは74.12 ポイント高の18,472.57で取引を終了した。
暗殺未遂事件後、共和党大統領候補のトランプ氏が優勢との報道を受け規制緩和などの同氏が掲げている政策を期待した買いに、寄り付き後、上昇。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインフレを巡り、第2四半期の指標の結果で目標達成に向けた改善を一段と確信したと発言し、利下げ期待も支援し、相場は一段高となった。終盤にかけ失速も相場は終日堅調に推移しダウは過去最高値を更新し、終了。セクター別では、銀行や自動車・自動車部品が上昇した一方、公益事業が下落した。
金融のゴールドマン・サックス(GS)は第2四半期決算で債券、株式トレーディング収入が予想を上回り、大幅増益で上昇。動画配信のネットフリックス(NFLX)はアナリストの目標株価引き上げで上昇した。携帯端末のアップル(AAPL)はインドでの3月までの1年間の売上高が33%増で過去最高に達し、さらにアナリストが人工知能(AI)プラットフォーム発表で買い換えが増えるとの見方に投資判断を引き上げ、上昇。
銃器メーカーのスミス&ウェッソン・ブランズ(SWBI)はトランプ氏の暗殺未遂事件を受け、販売増を織り込み買われた。百貨店のメーシーズ(M)は投資会社2社による同社買収提案を巡る交渉打ち切りを発表し、下落。また、化粧品小売りチェーンのアルタ・ビューティ(ULTA)は大幅値下げなどが引き続き課題で、通期業績見通しのリスクになると、アナリストが購入リストから削除し、売られた。
パウエル議長は、インフレが2%を達成するまで待つことはないと、目標達成前の利下げ実施を示唆した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:パウエルFRB議長が利下げ示唆、時期は示さずドル反発
15日のニューヨーク外為市場でドル・円は158円17銭から157円19銭まで下落し、158円13銭で引けた。米7月NY連銀製造業景気指数が予想を上回りドル買いが優勢となったのち、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はインタビューで、第2四半期の指標でインフレが目標達成に向けて進展していることをさらに確信したとの発言を受け、早期利下げを織り込むドル売りが優勢となった。同時に、一段の改善が必要と、利下げ条件にはまだ達していないことも明らかにし、時期に関して言及せず、ドル売りも限定的となった。
ユーロ・ドルは1.0922ドルまで上昇後、1.0893ドルまで下落し、1.0898ドルで引けた。ユーロ・円は、172円47銭から171円58銭まで下落。ポンド・ドルは1.2995ドルへ上昇後、1.2962ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8935フランへ下落後、0.8960フランまで上昇した。
■NY原油:弱含みで81.91ドル、中国経済の減速を意識して伸び悩む
NY原油先物8月限は弱含み(NYMEX原油8月限終値:81.91 ↓0.30)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-0.30ドルの81.91ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは81.47ドル-82.58ドル。中国経済の減速を意識して伸び悩んだ。供給不安は緩和されており、米国市場の前半にかけて81.47ドルまで値下がり。ただ、その後は押し目買いが観測されており、通常取引終了後の時間外取引では82ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 41.89ドル +0.30ドル(+0.72%)
モルガン・スタンレー(MS) 105.26ドル +1.17ドル(+1.12%)
ゴールドマン・サックス(GS)492.23ドル +12.35ドル(+2.57%)
インテル(INTC) 34.46ドル -0.03ドル(-0.08%)
アップル(AAPL) 234.40ドル +3.86ドル(+1.67%)
アルファベット(GOOG) 188.19ドル +1.41ドル(+0.75%)
メタ(META) 496.16ドル -2.71ドル(-0.54%)
キャタピラー(CAT) 345.77ドル +10.18ドル(+3.03%)
アルコア(AA) 39.30ドル +0.35ドル(+0.89%)
ウォルマート(WMT) 69.61ドル +0.37ドル(+0.53%)
《ST》