ダウ先物は上昇 小売売上高は予想上回るもポジティブな反応=米国株
米株価指数先物(9月限)(NY時間08:55)(日本時間21:55)
ダウ先物 40635(+121.00 +0.30%)
S&P500 5692.75(+9.75 +0.17%)
ナスダック100先物 20629.25(+45.50 +0.22%)
米株価指数先物市場でダウ先物、S&P500、ナスダックとも上昇しており、米株式市場は最高値圏での堅調な動きを続けている。先ほど発表の6月の米小売売上高は予想を上回る内容だったものの、米株式市場はポジティブな反応を示している。
FRBの利下げ期待に変化はないと見ている一方、景気の底堅さを好感している模様。同時刻に輸入物価も発表され、こちらは予想を上回っていた。
「全体的に消費支出の鈍化傾向は安定化する一方、輸入インフレが依然として関連要因であることが示唆されている。とはいえ、今回の発表には9月利下げ観測を覆すような材料はない」とのコメントも聞かれた。
取引開始前にバンカメ<BAC>やモルガンスタンレー<MS>、ユナイテッドヘルス<UNH>が決算を発表していたが、まちまちの内容となっていた。ストラテジストからは「市場は来週から本格化する第2四半期決算シーズンに焦点を移し始めるだろう。これらの動きは、ダウ平均を最高値に押し上げた勝利の日に続くものだ」との声も出ている。
全体の雰囲気に変化はなく、FRBの利下げ期待が米株式市場を下支えしているほか、投資家たちはトランプ前大統領暗殺未遂事件が11月の大統領選でトランプ氏と共和党にとって追い風になることに賭けている。共和党が勝利すれば、投資家にとって有利な税制・財政政策への道が開かれる可能性があるとの見方も広まっている模様。
また、ローテーションの動きも継続しており、特に出遅れや小型株への見直し買いも続いている。
バンカメ<BAC>が決算を受け時間外で上昇。トレーディング部門の収益が予想を上回ったほか、純受取利息(NII)は予想を若干下回っていたものの、年末までには増加するとの見通しを示した。
モルガン・スタンレー<MS>が決算を受け時間外で下落。主力部門のウェルス・マネジメントが予想を下回ったことが嫌気されている。
医療保険最大手のユナイテッドヘルス<UNH>が決算を受け時間外で上昇。支払い医療費の水準であるメディカルケア・レシオが予想以上だったことから発表直後は時間外で下落していたが、1株利益、経常収益とも予想を上回っていた。通期1株利益のガイダンスも予想以上の見通しを維持。
トランプ・メディア<DJT>が時間外で反落。ヨークビル・アドバイザーズとの協定の一環として3800万株の普通株発行を申請した。前日はトランプ前大統領の襲撃が未遂に終わったことで、市場ではトランプ氏のホワイトハウスへの返り咲きが意識され、同社株も急上昇していた。
(NY時間09:05)(日本時間22:05)時間外
バンカメ<BAC> 42.52(+0.63 +1.50%)
モルガン・スタンレー<MS> 101.63(-3.63 -3.45%)
ユナイテッドヘルス<UNH> 529.84(+14.47 +2.81%)
トランプ・メディア<DJT> 36.69(-3.89 -9.59%)
アップル<AAPL> 234.85(+0.45 +0.19%)
マイクロソフト<MSFT> 454.00(+0.04 +0.01%)
アマゾン<AMZN> 194.85(+2.13 +1.11%)
アルファベット<GOOG> 188.95(+0.76 +0.40%)
テスラ<TSLA> 255.65(+3.01 +1.19%)
メタ<META> 497.60(+1.44 +0.29%)
エヌビディア<NVDA> 128.62(+0.18 +0.14%)
AMD<AMD> 180.10(+0.27 +0.15%)
イーライリリー<LLY> 952.90(+2.44 +0.26%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース