話題株ピックアップ【昼刊】:グリコ、アストロHD、トランコム
■江崎グリコ <2206> 4,606円 +203 円 (+4.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率6位
江崎グリコ<2206>が大幅続伸している。18日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、米投資ファンド、ダルトン・インベストメンツによるグリコ株式の保有割合が5.06%となり、新たに5%を超えたことが判明したことで需給思惑が働いているようだ。保有目的は、株価が過小評価されており魅力的な投資機会であると考えて長期的に保有することとしており、またコーポレートガバナンスや取締役会の構成、経営、事業、財務状況及び戦略に関して建設的な対話を求めていく可能性があるとしている。なお、報告義務発生日は7月10日としている。
■アストロHD <186A> 807円 +17 円 (+2.2%) 11:30現在
アストロスケールホールディングス<186A>が大幅続伸している。同社は19日、英国連結子会社のAstroscaleが、役目を終えた人工衛星を除去するための衛星「ELSA-M」の開発プロジェクトに関し、最終フェーズの契約を獲得したと発表。これを材料視した買いが入っている。英国宇宙庁により、欧州宇宙機関(ESA)を通じてEutelsat OneWeb社に提供された資金に基づいて開発を進めている衛星プロジェクトで、これまでフェーズ3まで受注。実証衛星の「ELSA-d」の機能拡張版で複数デブリの除去が可能なELSA-Mの開発を進めていた。開発は順調に推移し、英国時間18日にフェーズ4に関する契約を締結したという。契約金額は1395万ユーロ(約23億8000万円)。25年4月期の業績予想においては、1ユーロ=150円で換算のうえ織り込んでいるが、今回の件の収益は複数の年度にわたって計上されるとしている。
■トランコム <9058> 6,330円 +130 円 (+2.1%) 11:30現在
トランコム<9058>が4日続伸している。18日の取引終了後、英投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドらによるトランコムの保有割合が上昇したことが判明し、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に関東財務局に提出された変更報告書によると、共同保有者を含めた保有割合は8.37%から10.33%に上昇した。報告義務発生日は7月10日。ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドは保有目的の項目において、「投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと」などと記載している。
■エン・ジャパン <4849> 2,764円 +37 円 (+1.4%) 11:30現在
エン・ジャパン<4849>が3日続伸。18日の取引終了後、25年3月期連結純利益予想について57億8900万円から93億3000万円(前期比2.2倍)へ上方修正すると発表した。タイミー<215A>の上場に伴う保有株の売り出しで投資有価証券売却益54億3700万円を計上するため。これが好感されている。
■アカツキ <3932> 2,492円 +22 円 (+0.9%) 11:30現在
アカツキ<3932>が3日ぶりに反発している。同社は18日、エンターテインメント業界におけるソリューション提供に特化した「アカツキソリューションズ」を設立したと発表。今後の展開が期待されているようだ。新会社は、エンターテインメント業界を中心に「クリエーション」「プロモーション」「ファンマーケティング」「マーチャンダイズ」領域における各種ソリューションを提供。国内外を問わず、更なるソリューション開発と提供を推進するとしている。
■富士製薬工業 <4554> 1,440円 -111 円 (-7.2%) 11:30現在 東証プライム 下落率トップ
富士製薬工業<4554>は大幅安。18日の取引終了後、第三者割当による第1回~第3回新株予約権を発行すると発表。将来的な1株利益の希薄化を懸念した売りが先行している。発行新株予約権数は合計で4万9000個(潜在株数490万株)、希薄化率は議決権ベース(3月末時点)で最大20.17%。調達資金約92億円(手取り概算額)は研究開発費用に充てる。
■ブロンコビリー <3091> 3,540円 -260 円 (-6.8%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位
ブロンコビリー<3091>が3日続落している。18日の取引終了後、24年12月期連結業績予想について、売上高を250億円から264億円(前期比12.9%増)へ、営業利益を19億5000万円から22億7000万円(同38.0%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各10円の年20円から各12円の年24円へ引き上げたが、上方修正は織り込み済みとの見方が強く、材料出尽くし感から売られているようだ。同時に発表した第2四半期累計(1~6月)決算が、既存店売上高が前年同期比10.9%増と好調に推移したことに加え、各種コストコントロールの継続実施により、売上高126億8400万円(前年同期比11.4%増)、営業利益12億2100万円(同2.1倍)となり、従来予想の営業利益9億4000万円を上回って着地したことが要因としている。
■ディスコ <6146> 52,680円 -2,580 円 (-4.7%) 11:30現在 東証プライム 下落率7位
ディスコ<6146>は3日続落している。18日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高827億9900万円(前年同期比53.4%増)、営業利益333億7600万円(同96.7%増)、純利益237億1300万円(同87.0%増)と大幅増益となったものの、純利益で240億円強を見込んでいた市場予想を下回ったことから、失望売りが出ているようだ。生成AIの需要拡大により、IC向けダイサー(切断装置)やグラインダー(研削装置)などの精密加工装置の出荷が増加。また、顧客の設備稼働率などに連動して、消耗品である精密加工ツールの出荷も堅調に推移し、全体の出荷額は1011億円と初めて1000億円を突破し四半期最高を記録した。また、検収も順調に進捗したほか、円安も寄与し大幅な増収増益となった。同時に、第2四半期累計(4~9月)業績予想も発表した。売上高1684億円(前年同期比33.4%増)、営業利益660億円(同46.6%増)、純利益468億円(同43.1%増)を見込み、中間配当予想を108円(前年同期76円)とした。
■ソフトバンクグループ <9984> 10,480円 -170 円 (-1.6%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>は売り買い交錯の展開。前日の米国株市場では、NYダウが急落したほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も下げ止まらず続落、2営業日合計の下げ幅は640ポイント弱に及んでいる。米ハイテク株に積極投資するソフトバンクGにとってはネガティブ材料だが、同社株は前日に700円近い下落をみせており、25日移動平均線との上方カイ離を一気に解消した形となっている。目先は空売り買い戻しや値ごろ感からの押し目買いで強弱観が対立している状況。信用買い残は前週末12日現在で買い残が増加する一方、売り残は減少しており、直近信用倍率は2.66倍とやや株式需給が緩んでいる。上値では戻り売りが意識され、1万円トビ台での攻防が続きそうだ。
■マクドナルド <2702> 6,140円 -20 円 (-0.3%) 11:30現在
日本マクドナルドホールディングス<2702>が軟調推移。日本マクドナルドで19日、システム障害が発生し、一部店舗が閉店していると国内メディアが報じている。収益面での悪影響を懸念した売りが株価の重荷となったようだ。
■NexTone <7094> 1,651円 +300 円 (+22.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
NexTone<7094>がカイ気配。同社は音楽の著作権管理と利用促進を目的としたビジネスを展開しており、日本音楽著作権協会(JASRAC)に対抗する唯一の民間企業として注目度が高い。昨年9月には音楽配信ビジネスを展開するレコチョクと戦略的な資本・業務提携を発表、レコチョクの株式の過半(議決権割合で51.7%)を獲得し傘下に収めたことで展開力が増している。18日取引終了後に、同社は全世界のYouTube動画視聴における著作権使用料の直接徴収を開始したことを発表。また、米国で著作権使用料徴収のための徴収代行契約を締結したことも併せて発表しており、これを材料視する投資資金が集中した。
■オンコセラピ <4564> 39円 +7 円 (+21.9%) 11:30現在
オンコセラピー・サイエンス<4564>が高い。19日、連結子会社のCancer Precision Medicineが、動物病院運営のWOLVES HAND<194A>と共同研究契約を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。獣医療分野において、血液を用いて疾患の診断や治療法の選択などを予測を行う技術「リキッドバイオプシー」を活用し、がんの早期発見を目指すためのデータ収集を行うという。
■Amazia <4424> 552円 +80 円 (+17.0%) ストップ高 11:30現在
Amazia<4424>がストップ高。同社はマンガアプリ「マンガBANG!」を展開する。気象庁が18日に発表した1カ月予報によると、向こう1カ月の気温は全国的に高くなり、特に期間の前半は全国的にかなり高くなる見込みという。猛暑の予報に加えて、新型コロナウイルスのオミクロン型から派生した新たな変異株「KP.3」の感染拡大が報じられている。熱中症と感染リスクを回避するために外出を控える人が増え、更に自宅内でのマンガアプリの利用ニーズが増加するとの思惑から、買いが集まったようだ。EC(電子商取引)の「漫画全巻ドットコム」を展開するTORICO<7138>も大幅高となっている。
■WOLVES HAND <194A> 1,149円 +150 円 (+15.0%) ストップ高 11:30現在
WOLVES HAND<194A>が3日ぶりに反発している。同社はきょう、Cancer Precision Medicine(川崎市川崎区)と獣医療分野におけるリキッドバイオプシー(血液などの体液を用いて疾患の診断や治療法の選択、治療効果の予測などを行う技術)によるがんの早期発見に係る共同研究契約を締結したと発表。これが材料視されているようだ。ヒト医療分野で、血液を用いたリキッドバイオプシーは、がんの早期診断や再発モニタリング、適切な治療薬の選択などに有用であることが期待され、活用が始まっている。この研究では、イヌやネコにおける血しょう中のセルフリーDNA(がん細胞が死滅する際などに、細胞から血液中に放出されるDNAの断片)を経時的にサンプリングし、リキッドバイオプシーによるがんの早期発見を目指したデータ収集を行うとしている。
■ジェイフロンティア <2934> 2,193円 -500 円 (-18.6%) ストップ安売り気配 11:30現在
ジェイフロンティア<2934>がストップ安ウリ気配。18日取引終了後、一部の広告売上取引で不適切な会計処理があった問題を巡り、特別調査委員会を設置すると発表した。社内調査によって同事案への経営陣の関与が発覚したことから、事実関係の更なる調査や類似する事象の存否などについて実態把握をする必要があると判断した。先行き不透明感を嫌気した売りが膨らんでいる。
●ストップ高銘柄
リベルタ <4935> 1,338円 +300 円 (+28.9%) ストップ高 11:30現在
コーディア <190A> 495円 +80 円 (+19.3%) ストップ高 11:30現在
SIGグループ <4386> 765円 +100 円 (+15.0%) ストップ高 11:30現在
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
ジェイフロンティア <2934> 2,193円 -500 円 (-18.6%) ストップ安売り気配 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース