NY株式:NYダウは377ドル安、世界システム障害による混乱を警戒
米国株式市場は続落。ダウ平均は377.49ドル安の40,287.53ドル、ナスダックは144.28ポイント安の17,726.94で取引を終了した。
システム障害で世界の経済活動に混乱がもたらされるとの警戒感に売られ、寄り付き後、下落。ハイテク企業の来週の決算を控えた手仕舞い売りも見られ、相場のさらなる重しとなった。システム復旧に連れ、相場は下げ止まったが、終日軟調に推移し、終了。セクター別では、ヘルス機器・サービスが小幅上昇した一方、半導体・同製造装置、自動車・自動車部品が下落した。
製薬会社のイーライリリー(LLY)は同社開発の糖尿病治療薬「マンジャロ」(チルゼパチド)を中国政府が承認したため、上昇。コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は物言う投資家のエリオットマネジメントが大量の同社株式を購入したことが明らかになり、上昇した。
地銀のフィフス・サード(FITB)は第2四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り、堅調。サイバーセキュリティ会社のクラウドストライク・ホールディングス(CRWD)は、同社のソフトウエア「ファルコン」に不具合が生じ、マイクロソフト(MSFT)のウィンドウズ端末で障害が起こったことを声明で明らかにし、大幅安。ソフトウエア会社のマイクロソフト(MSFT)も売られた。競合とされるパロアルト・ネットワークス(PANW)や携帯端末のアップル(AAPL)はそれぞれ上昇。クレジットカード会社のアメリカン・エキスプレス(AXP)は第2四半期決算でカード利用額の伸び減速で、内容が予想を下回り、下落した。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は3カ月ぶりの高水準となる17.19まで上昇した。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》