AMCが上昇 返済繰延で債権者と合意=米国株個別
(NY時間15:47)(日本時間04:47)
AMC<AMC> 5.25(+0.24 +4.83%)
映画館運営のAMC<AMC>が上昇。16億ドルを超える負債の返済を数年間延期し、再建のための時間を稼ぐ抜本的な再建に債権者と合意したと発表した。2026年を返済期限とする12億ドルのタームローンを3年後に返済期限を迎える新たなローンと交換し、5億ドルのジュニア債と同様の交換を行うことで合意に達した。交換可能債券は株式と交換される可能性もあり、2026年の追加債務が2029年に延期される可能性もある。
劇場の入場者数がパンデミック前の水準を依然下回る中、45億ドルの長期借入金と闘って来た同社にとって、これは大きな節目となる。
アロンCEOは「今回の合意により、われわれの事業の将来にこれまで以上に自信を持つことができる」と述べた。
当局への提出書類によると、同社は取引の一環として175の劇場と関連する知的財産を一部の債権者の手の届かないところに移動させた。この措置により、同社は既存の負債を、移転された資産を裏付けとする新たな負債と交換することが可能になる。同社は詳細についてコメントを避けた。
同社は3月31日現在、19億ドルのタームローンと10億ドル近くの第2抵当権付社債を含む、2026年に償還を迎える28億ドル以上の負債を抱えている。
【企業概要】
米国・欧州・サウジアラビア等において、映画館の運営を行う。映画チケット販売・飲食販売・広告掲載のほか、ロイヤルティ・サブスクリプションプログラム、ウェブサイト、モバイルアプリを通じてゲストのエンゲージメントを高め、ハリウッドの最新リリースや独立系番組を含む幅広いコンテンツを再生する。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース