株価指数先物【寄り前】 4万円接近では強弱感が対立

市況
2024年7月23日 8時04分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 39870 +390 (+0.98%)

TOPIX先物 2845.0 +20.5 (+0.72%)

シカゴ日経平均先物 39950 +470

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

22日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。エヌビディア<NVDA>が4.7%超上昇するなど、半導体株を中心に前週の下落に対する自律反発狙いの買いが優勢となった。エヌビディアは米政府の対中輸出規制に抵触しないAI向け半導体を開発していると報じられたほか、アナリストによる目標株価引き上げが材料視された。NYダウ構成銘柄ではマイクロソフト<MSFT>やセールスフォース<CRM>、インテル<INTC>が買われた。

また、バイデン大統領の後継候補として最有力視されるハリス副大統領が、大口献金者からの支持を急速に集めていると報じられた。トランプ前大統領の優位が揺らぐ可能性も意識されるなか、米中対立の激化など半導体業界への懸念が和らいだ面もあった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、電気通信サービス、エネルギー、食品・飲料・タバコが下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比470円高の3万9950円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円高の3万9510円で始まり、寄り付きを安値にリバウンドを強め、米国市場の取引開始時には3万9950円まで買われた。3万9810円まで調整した後に、3万9970円まで上昇する場面もみられた。中盤にかけて3万9710円まで軟化したものの、終盤はロング優勢となり、3万9870円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い優勢で始まりそうだ。エヌビディアなど半導体株が反発し、SOX指数が4%近く上昇したことは、足もとで下げが目立っていた東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になるだろう。

ただし、ナイトセッションで節目の4万円を捉えることはできなかった。25日移動平均線が4万0110円辺りに位置しているため、同線に接近する局面では、戻り待ち狙いのショートも入りやすいだろう。自律反発の域は脱せないとの見方から、同線突破を狙ったロングは強まりづらいとみられ、買い一巡後は押し目狙いのスタンスとなりそうだ。

また、取引終了後に2024年4-6月期決算を発表したNXPセミコンダクターズ<NXP>は、7-9月期の見通しが予想に届かなかったとして、時間外取引で8%ほど下落している。本格化する決算を見極めたいとするムードも高まりやすく、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られそうだ。

そのため、オプション権利行使価格の3万9625円から4万0125円のレンジを想定する。25日線水準での攻防が意識されやすく、同線を捉えてくる局面では、ショートカバーを誘う形で、権利行使価格の4万0375円辺りが短期的なターゲットになろう。

昨日のNT倍率は先物中心限月で13.97倍に低下した。13.95倍で始まり、その後14.00倍を回復する場面もみられたが、直近のボトム水準での膠着となった。NXPセミコンダクターズが下落した影響からインパクトは限られるものの、エヌビディアなど半導体株がリバウンドをみせたことで、いったんはNTロングでのスプレッド狙いの動きが入りやすいとみられる。また、トランプトレードに対するリバランスも意識されやすく、相対的に日経平均型が優位になりそうだ。

なお、22日のVIX指数は14.91(前日は16.52)に低下した。一時17.19まで上昇した後に、大きく低下する形となった。リスク選好に傾きそうだが、足もとで荒い値動きが続いていることもあり、しばらくは方向性を見極めたいところだ。

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