話題株ピックアップ【夕刊】(2):サワイGHD、KOA、三菱自
■サワイGHD <4887> 6,828円 +26 円 (+0.4%) 本日終値
サワイグループホールディングス<4887>が続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で「後発薬の供給不安を受け、大手各社が増産にかじを切る」と報じられており、同社についても9月にも増産準備に入ると紹介されていることが好材料視されたようだ。記事によると、福岡県飯塚市に建設した新工場棟で9月にも増産準備を始めるとしており、23年度に185億錠だった生産能力を24年度に205億錠、26年度に220億錠まで引き上げるとしている。
■KOA <6999> 1,321円 -180 円 (-12.0%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
KOA<6999>は大幅安。約3カ月ぶりに年初来安値を更新した。23日取引終了後に4~6月期連結決算を発表。売上高が前年同期比4.5%減の162億1100万円、営業利益が同73.4%減の2億3000万円となっており、これが嫌気された。自動車向けが堅調だったものの、日本やアセアンを中心に産業機器・家電向けが減少し全体を押し下げた。売上高の減少に加え、利益面では人件費の増加も響いた。なお、通期の増収・営業増益見通しは据え置いた。
■三菱自動車工業 <7211> 433.3円 -34.6 円 (-7.4%) 本日終値 東証プライム 下落率6位
三菱自動車工業<7211>が急落。23日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比1.3%減の6275億2200万円、最終利益は同38.5%減の294億6800万円となった。最終利益の通期計画に対する進捗率は約20%と低調な滑り出しとあって、ネガティブ視した売りが出たようだ。グローバルでの自動車販売台数は同1%減の19万4000台。営業利益段階では、販売費がかさんだことなどが利益を圧迫する要因となった。
■しまむら <8227> 7,088円 -199 円 (-2.7%) 本日終値
しまむら<8227>が反落。23日の取引終了後に発表した7月度(6月21日~7月20日)の月次売上速報で、主力のしまむら既存店売上高は前年同月比1.1%増と9カ月連続で前年実績を上回ったものの、サプライズ感はないとの見方が強いようだ。婦人アウター衣料で、JBの「SEASON REASON」の天然素材を使用したブラウスやパンツ、ワンピースが売り上げを牽引したほか、肌着で「超COOL」のインナーを新規で展開したことも寄与した。また、服飾雑貨では、サンダルや暑さ対策関連商品が好調だった。なお、全店売上高は同1.2%増だった。
■INPEX <1605> 2,313.5円 -54.5 円 (-2.3%) 本日終値
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。23日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の9月限が前日比1.44ドル安の1バレル=76.96ドルと下落し、約1カ月半ぶりの安値圏に売られた。中東情勢の緊張緩和期待が台頭している。訪米中のイスラエルのネタニヤフ首相は、25日にバイデン米大統領、26日にトランプ前大統領と会談する予定であることから、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦に向けた協議が進むことへの期待が強まっている。また、中国の景気不安も原油安要因となっている。
■ジャフコ グループ <8595> 1,880円 -44 円 (-2.3%) 本日終値
ジャフコ グループ<8595>は買い一巡後に値を消す展開。この日正午ごろに4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比7.3%増の50億8000万円、営業利益は同2.7倍の16億3300万円だった。投資先の新規IPOが2社となりキャピタルゲインが増加したほか、ファンドのエグジット進捗により成功報酬も増えた。好調な決算内容を好感し、株価は一時前日比45円高の1969円まで上昇したが、その後は利益確定売りに押されマイナスに転じた。
■アシックス <7936> 2,468円 -50.5 円 (-2.0%) 本日終値
アシックス<7936>は3日続落。7月12日に発表した7391万6500株の売り出しに関して、23日の取引終了後に売出価格が1株2442.5円に決定したと発表したことで、同価格にサヤ寄せする格好となった。
■ノーリツ <5943> 1,810円 -35 円 (-1.9%) 本日終値
ノーリツ<5943>が反落。23日の取引終了後、アシックス<7936>が実施する売り出しに際して保有する全株式を売却するのに伴い、24年12月期に投資有価証券売却益39億円を特別利益として計上すると発表したものの、市場の反応は限定的のようだ。なお、業績への影響は他の要因も含めて精査中としている。
■ディスコ <6146> 48,800円 -880 円 (-1.8%) 本日終値
ディスコ<6146>の下げが止まらない。株価は7月11日に上場来高値6万8850円をつけた後に急落しており、ここ売買代金も全上場銘柄を通じて断トツの1位となるケースが多くなっている。同社は半導体製造の後工程である切断装置を手掛け、世界トップシェアを誇る。生成AI市場の急拡大を背景にAI用半導体向けで同社の商機が高まっており、足もとの業績も好調を維持している。しかし、「市場コンセンサスのハードルが高すぎるうえ、エヌビディア<NVDA>をはじめとする米半導体株の調整を横目に、利益確定を急ぐ動きが表面化し想定外の下落に見舞われている」(中堅証券ストラテジスト)状況だ。きょうは、ディスコの株価は午前中にプラス圏に浮上する場面があったが、その後は買いが続かなかった。このままマイナス圏で引ければ6日続落となる。市場では、個人投資家が信用取引を活用し押し目に買い向かっているとの観測もあるが、信用買い残が膨らんだ場合はその投げ売りを誘発する可能性があるだけに、半導体関連株全般を占ううえでも今後の同社株の動向から目が離せない。
株探ニュース