NY株式:NYダウは504ドル安、一部ハイテクの冴えない決算を警戒
米国株式市場は続落。ダウ平均は504.22ドル安の39,853.87ドル、ナスダックは654.94ポイント安の17,342.41で取引を終了した。
一部ハイテク企業の冴えない決算に失望した売りがけん引し、寄り付き後、下落。世界の経済指標も冴えず、さらに国内の新築住宅販売指標も弱く、景気への懸念も広がり終日軟調に推移した。終盤にかけても根強い政局不透明感などに手仕舞い売りが加速し下げ幅を拡大し、終了。セクター別では電気通信サービスや公益事業が上昇した一方、自動車・自動車部品、半導体・同製造装置が下落した。
通信のAT&T(T)は第2四半期決算でプロモーションが奏功し、携帯電話の契約者数が大幅増加したことが好感され、上昇。玩具メーカーのマテル(MAT)は四半期決算で、需要鈍化もコスト削減が奏功し粗利益率の上昇が好感されたほか、買収の思惑に買われた。太陽エネルギー機器メーカーのエンフェーズ・エナジー(ENPH)は四半期決算の低調な結果にもかかわらず、供給過剰問題解消で底入れするとの期待に上昇。
ヘルスケア関連施設を所有するテネット・ヘルスケア(THC)は第2四半期決算の内容が予想を上回り、上昇。一方、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は販売鈍化や値下げが響き、純利益45%減が嫌気され、大きく売られた。クレジットカード会社のビザ(V)は第2四半期決算で利益9%増と予想を上回ったが、見通しが予想を下回り、下落。グーグルを運営するアルファベット(GOOG)は第2四半期決算で増収増益となったがユーチューブでの広告収入が予想を下回り、失望感から下落。
コンピューター・ソリューション会社のIBM(IBM)は取引終了後に第2四半期決算を発表。AIが奏功し、調整後の1株利益が予想を上回り、時間外取引で買われている。自動車メーカーのフォード(F)は1株利益が予想を下回り、時間外取引で下落している。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》