クオールHD Research Memo(12):安定した利益還元を基本方針とし、株主優待制度も導入

特集
2024年7月30日 15時42分

■クオールホールディングス<3034>の株主還元とSDGsの取り組み

1. 株主還元策

株主還元については、将来の事業展開や経営基盤強化のための内部留保の確保を考慮しつつ、株主への安定した利益還元を継続していくことを基本方針としており、配当額について公約配当性向等の基準は特に設けていない。また、機動的な資本政策の遂行を図るため、自己株式の取得についても必要であれば適宜検討していく。こうした基本方針を踏まえて、2024年3月期の1株当たり配当金については、普通配当で前期比横ばいの30.0円(配当性向22.9%)とした。2025年3月期は同4.0円増配の34.0円(同22.2%)を予定している。

また、株主優待制度も導入している。100株単元株主の例で見ると、毎年3月末の株主を対象に1年未満の保有なら3,000円相当、1年以上の保有なら5,000円相当のカタログギフトを贈呈している。5月30日の終値(1,448円)で、配当金と株主優待を合わせた単元当たり投資利回りを計算すると、1年未満保有で4.4%、1年以上保有で5.8%となる。

2. SDGsの取り組み

SDGsの取り組みに関して同社は、グループのサステナビリティに関する活動強化を図るため、取締役会の諮問機関としてサステナビリティ委員会を2022年5月に設置し、サステナビリティの動向調査や、サステナビリティに係る経営戦略の立案、重要課題(マテリアリティ)の特定と見直し、進捗状況のモニタリングや達成状況の評価等を定期的に実施している。

2022年12月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明したほか、サステナビリティに対する同社の考え方、取り組み状況や目標等についてまとめた「バリューレポート2023」(2024年1月発行)を作成し、同社ホームページから閲覧できるようにしている。また、2030年・2050年達成目標を策定すべく、幹部・中堅・若手で構成される部門横断型のチームを作り、多様な価値観・発想で、現状認識や将来あるべき姿について討議を進めている。

サステナビリティの取り組みに関するトピックスとして、2024年1月に発生した能登半島地震において、被災したクオール能登町薬局の仮設店舗を避難所に開設、早期に開局して運営を継続したほか、店舗が断水状態で開局できないため通常の調剤業務は中止し、処方元や避難所へ届けて服薬指導を行うなどの個別対応を実施し、地域住民の医療ニーズに対応した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.