株価指数先物【寄り前】 日銀会合の結果判明後の為替の動向に注意

市況
2024年7月31日 8時13分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 38000 -490 (-1.27%)

TOPIX先物 2734.0 -17.0 (-0.61%)

シカゴ日経平均先物 38105 -385

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

30日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。7月の米消費者信頼感指数が100.3に上昇し予想(99.7程度)を上回ったほか、6月の米雇用動態調査(JOLTS)は非農業部門の求人件数が818万4000人となり、予想(805万人程度)を上回った。米経済が減速するなかでも底堅さを保ち、ソフトランディング(軟着陸)に向かうとの期待で景気敏感株の一角が買われた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が、米連邦公開市場委員会(FOMC)会合後の記者会見で、9月の利下げ実施を示唆するとの見方を強めたようである。

イスラエルがレバノンの首都を空爆したと伝わって地政学リスクが高まり、ハイテク株が軟調。S&P500業種別指数は保険、エネルギー、銀行が上昇した半面、半導体・同製造装置、自動車・同部品、家庭用品・パーソナル用品が下落。

なお、時間外取引では売上高見通しが予想を上回ったアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>が一時7%を超える上昇で推移。一方で、マイクロソフト<MSFT>はアジュールの伸びが鈍化したことが嫌気され6%超下落している。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比385円安の3万8105円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比80円高の3万8570円で始まり、3万8720円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は3万8600円~3万8700円辺りで保ち合ったが、米国市場の取引開始後にレンジを下放れ、一時3万7890円まで下落幅を広げた。その後は3万7890円~3万8180円辺りでの荒い値動きが続き、3万8000円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、売り優勢で始まりそうだ。米国では地政学リスクが警戒されリスク回避姿勢が強まったことで、日経225先物も影響を受ける形となった。また、円相場は昨夕に1ドル=155円台の円安に振れる場面もみられたが、日銀の金融政策決定会合で追加利上げを検討するとの報道を受けて、日米金利差縮小への思惑で1ドル=152円台と円高に振れたことも影響した。

マイクロソフトの時間外取引での下落により、今後発表を控えているアップル<AAPL>など大型テック株の決算を見極めたいとのムードが強まりやすい。AMDの上昇である程度は相殺されそうだが、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷になりそうだ。また、日銀会合の結果が判明した後の為替市場の動向にも注意する必要があろう。通常、結果が判明するのはランチタイム辺りだが、後場の取引開始時刻にずれ込むようだと、政策変更への思惑が高まりやすく、為替主導で仕掛けてくる動きも考えられる。

日経225先物は初動で大きく振られる可能性があるが、日銀会合通過後はFOMCの結果待ちとなるため、その後のカバーは速そうである。ボリンジャーバンドの-1σが3万8730円、-2σが3万7470円辺りで推移しているため、オプション権利行使価格の3万8000円を中心とした上下の権利行使価格3万7500円から3万8750円辺りの広めのレンジを想定する。

昨日のNT倍率は先物中心限月で13.99倍に上昇した。前場の段階では指数インパクトの大きい値がさ株が弱い値動きとなる一方で、自動車株が買われてTOPIX型優位の状況となり、一時13.88倍まで下げた。ただし、後場はリバランスの動きが日経平均型に入ったとみられる。引き続き、このところの保ち合いレンジ内での推移だが、朝方は指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げが重荷となるため、NT倍率は低下しやすいだろう。5月31日に付けた13.85倍辺りが目先的に意識されてきそうだ。ただし、日銀会合通過後は反転する可能性も考えられ、スプレッド狙いは限られよう。

30日のVIX指数は17.69(前日は16.60)に上昇した。地政学リスクへの警戒もあり、一時18.32まで値を上げる場面もみられた。FOMC通過後に低下をみせる可能性はあるが、方向性としては4月19日に付けた高値21.36辺りが意識されそうだ。20.00を上回ってくるようだと、慎重姿勢が強まる可能性もあり、引き続き注意しておく必要がある。

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