話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱UFJ、トピー、SBG

注目
2024年8月2日 15時17分

■三菱UFJ <8306>  1,516円  -209.5 円 (-12.1%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>など銀行株が総じて大幅安。米国の景気減速への警戒感が強まり、2日の東京市場では日経平均株価の下げ幅が一時2000円を超えた。投資家のリスク許容度が大きく低下するなか、安全資産と位置付けられる国債に資金が流入。新発10年債利回り(長期金利)は1%を下回り、0.960%まで急低下している。銀行株に対しては金利上昇に伴う利ザヤ改善期待が後退したとの受け止めもあって、売りが加速する格好となったようだ。

■日経レバ <1570>  23,885円  -3,090 円 (-11.5%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が下げ加速2万4000円台を一気に割り込んだ。日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されており、全体相場のボラティリティが高まる局面では、個人投資家など短期筋の参戦が活発化する傾向が強い。ここ日経平均は荒れた値動きとなっており、直近の日銀金融政策決定会合で、大方の予想を覆し追加利上げが決定されたことで、為替の円高進行と相まって波乱含みの下げに見舞われている。前日は米国株市場でもNYダウやナスダック総合株価指数が大きく下落しており、足もとリスクオフの流れが一段と強まった。

■トピー工業 <7231>  2,009円  -241 円 (-10.7%)  本日終値

トピー工業<7231>が大幅続落。午後1時30分ごろ、4~6月期連結決算を発表。売上高が前年同期比9.7%減の736億3600万円、営業利益が同91.3%減の1億3500万円となっており、これが売り材料視された。建設機械の世界的な需要減少の影響を受けた。利益面では減収に加え、鉄スクラップ価格の上昇による鋼材販売価格との値差縮小の影響やコスト上昇が響いた。

■ソフトクリエ <3371>  1,572円  -177 円 (-10.1%)  本日終値

1日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は10%減益で着地」が嫌気された。

ソフトクリエイトホールディングス <3371> [東証P] が8月1日大引け後(15:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比9.6%減の12.2億円に減り、4-9月期(上期)計画の25.3億円に対する進捗率は48.3%にとどまったものの、5年平均の41.8%を上回った。

⇒⇒ソフトクリエの詳しい業績推移表を見る

■ソフトバンクグループ <9984>  7,868円  -687 円 (-8.0%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>はウリ気配スタート。全体波乱相場に流され急速に下値を探る展開が続いている。前日までの12営業日で高かった日はわずかに1営業日のみ。サイコロジカルラインは1勝11敗(8.3%)と極端に売り優勢に傾いている。下げ幅も大きく、この間に2870円下落し率にして25%も水準を切り下げている。米国で生成AI市場が急拡大しているが、商業的には足もとで投資に見合う利益が回収できないという見方も一部で高まっており、同関連株への売り圧力が強まっている。これはAI関連を中心に米国のハイテク株やスタートアップに積極投資するソフトバンクGにも逆風が意識される局面となっている。足もとでは前日の米株市場で同社傘下の英半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>が、決算発表を嫌気され15.7%安と急落していることもネガティブ材料となった。

■ヤマトホールディングス <9064>  1,650円  -144 円 (-8.0%)  本日終値

ヤマトホールディングス<9064>が大幅安。1日取引終了後に4~6月期連結決算を発表。売上高が4056億3200万円(前年同期比3.5%減)、営業損益が142億400万円の赤字(前年同期15億9800万円の黒字)に転落して着地しており、これを嫌気した売りが優勢となっている。宅配便を利用する法人顧客の課題解決や事業成長を支援するソリューションを手掛けるコントラクト・ロジスティクス事業での需要減や、投函サービスの取扱数量の減少が要因。法人向けEV導入支援など新たなビジネスモデルの事業化に向けた費用の増加も響いた。

■メディパル <7459>  2,459円  -212 円 (-7.9%)  本日終値

メディパルホールディングス<7459>が大幅続落。1日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、純利益が90億800万円(前年同期比19.5%減)と2割近い減益となったことが嫌気された。前年同期に本社移転に伴う受取補償金や東七の子会社化に伴う段階取得差益を特別利益に計上した反動が大きかった。売上高は9093億1700万円(同2.5%増)、営業利益は132億8300万円(同7.1%増)となった。24年4月の薬価改定のマイナス影響や、新型コロナウイルス感染症治療薬の需要減少があったものの、同感染症の5類感染症移行に伴い医療機関での受診機会が増加し、これに伴い医療用医薬品等卸売事業が伸長した。また、外出行動の活発化に伴う外出関連商材の需要拡大や訪日客消費の拡大により化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業も伸長し業績を押し上げた。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高3兆6600億円(前期比2.8%増)、営業利益500億円(同5.6%増)、純利益335億円(同19.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■グリー <3632>  471円  -40 円 (-7.8%)  本日終値

グリー<3632>が大幅続落。1日取引終了後、24年6月期連結決算を発表。売上高が前の期比18.7%減の613億900万円、営業利益が同52.1%減の59億8100万円となっており、これが嫌気された。主力のゲーム・アニメ事業が新規タイトルのリリースがなく軟調だった。25年6月期の業績予想は非開示とし、配当予想も未定(前期16円50銭)とした。

■JR西日本 <9021>  2,650.5円  -210.5 円 (-7.4%)  本日終値

JR西日本<9021>が大幅続落。1日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高4027億8000万円(前年同期比9.1%増)、営業利益582億2800万円(同11.5%増)、純利益382億7200万円(同14.9%増)と増収増益となったものの、コロナ禍前の20年3月期第1四半期が売上高3657億7200万円、営業利益660億2800万円で売上高はコロナ禍前を上回ったものの、営業利益は下回っており、これが売り材料視されたようだ。運輸収入は、山陽新幹線、関西/中京・北陸間の利用が想定を下回ったものの、コロナ禍からの利用回復や北陸新幹線の敦賀開業などの効果で売り上げを伸ばした。また、物販・飲食業・ショッピングセンター業はインバウンド需要を確実に捉えて想定を上回って推移しており、増益に貢献した。25年3月期通期業績予想は、売上高1兆7180億円(前期比5.1%増)、営業利益1700億円(同5.4%減)、純利益1000億円(同1.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■王子ホールディングス <3861>  581.2円  -44.6 円 (-7.1%)  本日終値

王子ホールディングス<3861>が後場下げ幅を拡大。午後1時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業利益が145億2600万円(前年同期比33.3%減)と大幅減益となったことが嫌気された。円安の影響や、サイクロンの影響により停止していたニュージーランドのパンパック・フォレスト・プロダクツ社の一部復旧などの効果により、売上高は4380億9700万円(同4.2%増)と増収となった。ただ主に海外でのパルプ市況の悪化により、営業利益は減益を余儀なくされたという。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高1兆9500億円(前期比15.0%増)、営業利益950億円(同30.9%増)の従来見通しを据え置いている。

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