話題株ピックアップ【昼刊】:アバントG、ラインヤフー、ニトリHD

注目
2024年8月5日 11時38分

■アバントグループ <3836>  1,452円  +231 円 (+18.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

アバントグループ<3836>が波乱相場の間隙を縫って急反騰、前営業日比21%高の1479円まで値を飛ばす場面があり、前週末の急落分を大きく上回る戻り足をみせている。企業の連結会計ソフトの開発を手掛けるが、業績は急拡大路線を走っており、2日に発表した24年6月期決算は営業利益が前の期比25%増の40億9900万円と過去最高利益を大幅に更新した。続く25年6月期は前期比20%増の49億円予想と急成長が続く見通し。好業績を背景に株主還元も強化し、今期年間配当は前期実績に6円増配となる25円を計画する。これらを評価する形で投資資金を呼び込んでいる。

■LINEヤフー <4689>  370円  +19.4 円 (+5.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位

LINEヤフー<4689>が3日ぶりに反発した。前週末2日の取引終了後、発行済み株式総数の5.06%に相当する約3億8659万株、取得総額にして約1500億円を上限に、自社株TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。また約4億8960万株を9月30日付で消却する。東証プライム市場の上場基準である流通株式比率を高め、基準適合につなげる。あわせて発表した25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上収益が前年同期比7.6%増の4630億8500万円、最終利益が同38.1%増の515億2700万円となった。大幅増益で着地したこともあって、ポジティブ視されたようだ。

■日本証券金融 <8511>  1,540円  +78 円 (+5.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位

2日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は9%増益で着地、今期配当を14円増額修正」が好感された。

日本証券金融 <8511> [東証P] が8月2日大引け後(15:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比9.4%増の36.8億円に伸び、通期計画の110億円に対する進捗率は33.5%となり、5年平均の32.2%とほぼ同水準だった。同時に、今期の上期配当を従来計画の35円→42円に増額し、下期配当も従来計画の35円→42円に増額修正した。年間配当は84円(前期は47円)となる。

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■ニトリホールディングス <9843>  18,270円  +685 円 (+3.9%)  11:30現在

全体波乱相場で個別株も全面安に見舞われるなかで、円高メリット株の一角に買いが誘導されている。家具・インテリアなどの販売を手掛けるニトリホールディングス<9843>がプラス圏で推移するほか、セリア<2782>など100円ショップを展開する銘柄はやや売りに押されてはいるが下値抵抗力を発揮している。外国為替市場では、日米金利差縮小を背景に一時1ドル=144円台に入る急速な円高が続いており、輸出セクターにはネガティブ材料ながら、輸入コストが下がるニトリHDやセリアなどは収益面で追い風材料として意識されやすい。

■三井倉HD <9302>  4,840円  +170 円 (+3.6%)  11:30現在

三井倉庫ホールディングス<9302>が3日ぶりに大幅反発。前週末2日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を見直した。今期の利益予想を引き上げており、好感されたようだ。通期の経常利益予想を6億円増額して148億円(前期は210億1000万円)に引き上げた。売上高の見通しは据え置いた。紅海情勢やパナマ運河の通行制限の影響による航空輸送へのシフトが発生するなか、国内では九州地区の半導体の取り扱いが好調に推移。収受料金の適正化が計画を上回って推移し、利益が想定に対して上振れする見込みとなった。

■日本セラミック <6929>  2,413円  +83 円 (+3.6%)  11:30現在

日本セラミック<6929>が3日ぶりに反発している。前週末2日の取引終了後、上限を50万株(発行済み株数の2.19%)、または10億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。取得期間は8月5日から10月31日までで、ROEなどの資本効率の向上や経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行、株主への利益還元の充実を目的としているという。同時に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算は、売上高121億3100万円(前年同期比2.0%増)、営業利益22億4900万円(同1.1%増)、純利益20億2400万円(同3.2%増)となった。環境対応車向け製品が市場鈍化の影響により減収となったほか、モジュールの家電・照明向け製品が顧客の在庫調整の影響により低調に推移したものの、ADAS向け車載安全製品が堅調に推移したことや円安の影響により増収増益となった。なお、24年12月期通期業績予想は、売上高260億円(前期比6.3%増)、営業利益50億円(同9.3%増)、純利益39億円(同5.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■NOK <7240>  2,014.5円  +28 円 (+1.4%)  11:30現在

NOK<7240>が反発している。前週末2日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を7083億円から7447億円(前期比0.8%減)へ、営業利益を218億円から280億円(同22.2%増)へ、純利益を177億円から232億円(同26.6%減)へ上方修正したことが好感されている。第1四半期以降の為替レートを1ドル=140円から150円へ見直したことに加えて、シール事業で収益性改善に向けた価格改定活動を推進していることが業績を押し上げる見通し。また、電子部品事業で主にハードディスクドライブ向けの販売が予想を上回る見通しであることも寄与するとしている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高1881億7000万円(前年同期比14.8%増)、営業利益56億5200万円(前年同期12億2600万円の赤字)、純利益70億1500万円(同3.1倍)だった。

■日本光電 <6849>  1,684.5円  -411 円 (-19.6%) 一時ストップ安   11:30現在  東証プライム 下落率トップ

2日に決算を発表。「上期経常を57%下方修正」が嫌気された。

日本光電 <6849> [東証P] が8月2日大引け後(15:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比71.1%減の16.7億円に大きく落ち込んだ。併せて、4-9月期(上期)の同利益を従来予想の70億円→30億円(前年同期は125億円)に57.1%下方修正し、減益率が44.2%減→76.1%減に拡大する見通しとなった。

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■イリソ電子工業 <6908>  2,355円  -500 円 (-17.5%) ストップ安   11:30現在  東証プライム 下落率4位

イリソ電子工業<6908>がウリ気配を切り下げている。同社は2日取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比80.3%減の1億9000万円にとどまったことがネガティブ視されているようだ。売上高は同0.3%増の125億3400万円となったが、為替の影響や原材料価格の高騰、新ERPシステムの立ち上げに向けた関連費用の増加などが利益を圧迫した。なお、通期業績予想については売上高580億円(前期比4.9%増)、営業利益70億円(同17.9%増)とする従来見通しを据え置いている。

■東京精密 <7729>  7,153円  -1,500 円 (-17.3%) ストップ安売り気配   11:30現在  東証プライム 下落率6位

東京精密<7729>がストップ安の7153円水準でウリ気配となっている。前週末2日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を715億円から700億円(前年同期比10.2%増)へ、営業利益を140億円から130億円(同14.1%増)へ下方修正したことが嫌気されている。計測機器部門の複数の案件で、納入が次期以降へ繰り延べとなったことなどが要因という。なお、固定資産売却益約40億円を特別利益として計上する予定であることなどにより最終利益は95億円から120億円(同40.4%増)へ上方修正し、あわせて中間配当を95円から108円へ引き上げた。年間配当予想は216円(前期192円)となる予定だ。同時に、非開示としていた25年3月期業績予想を発表しており、売上高1430億円(前期比6.2%増)、営業利益270億円(同6.7%増)、純利益218億円(同12.5%増)を見込むとした。回復が近いとみられた民生エレクトロニクス製品関連需要の回復時期はいまだ見定められない状況としているものの、半導体製造装置部門でAI、HBM、CIS、中国向けなどの需要が全体を下支えするとしている。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高296億2600万円(前年同期比11.3%増)、営業利益40億8300万円(同3.9%減)、純利益35億5400万円(同9.5%増)だった。

■ミネベアミツミ <6479>  2,661円  -520 円 (-16.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率10位

ミネベアミツミ<6479>が大幅安で3日続落している。前週末2日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆5000億円から1兆5600億円(前期比11.3%増)へ、営業利益を1000億円から1030億円(同40.1%増)へ、純利益を710億円から730億円(同35.1%増)へ上方修正したが、営業利益で1070億円強を見込んでいた市場予想を下回っていることから、失望売りが出ているようだ。上方修正は、足もとでデータセンター向けや高収益製品の市場が回復に向かっており、ファン用途向けベアリングやHDD向けピボットアッセンブリーの需要が回復していることに加えて、HDD向けモーターでハイエンドのニアラインが堅調に推移しており、第1四半期(4~6月)決算が想定を上回ったことが要因としている。同時に発表した第1四半期決算は、売上高3554億5400万円(前年同期比21.6%増)、営業利益200億2500万円(同3.0倍)、純利益139億3600万円(同3.4倍)だった。前述のデータセンター向けのほか、自動車や航空機向けに主力のボールベアリングが堅調に推移。また、5月2日に取得したミネベアパワーデバイス(旧日立パワーデバイス)も貢献した。また、上限を280万株(発行済み株数の0.69%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は8月21日から12月23日までで、株主還元及び資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的という。

■IDEC <6652>  2,377円  -381 円 (-13.8%) 一時ストップ安   11:30現在

2日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は76%減益で着地」が嫌気された。

IDEC <6652> [東証P] が8月2日大引け後(15:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比75.6%減の4.9億円に大きく落ち込み、通期計画の52億円に対する進捗率は9.5%にとどまり、5年平均の24.0%も下回った。

⇒⇒IDECの詳しい業績推移表を見る

■三菱UFJ <8306>  1,334円  -182 円 (-12.0%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>の下落率が一時20%を超えた。三井住友フィナンシャルグループ<8316>はストップ安の水準に売られる場面があり、メガバンクが急落している。前週末2日に発表された7月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を下回り、失業率が前月から上昇した。米国景気の先行き懸念が強まるなかで、米長期金利は一時3.78%とおよそ7カ月ぶりの水準に急低下した。週明け5日の日本の長期金利も急低下している。日銀の利上げで国内の短期金利が上昇するなか、短期市場で資金を調達して長期で運用する銀行のビジネスモデルにおいて足もとの金利の動きは逆風そのものであり、銀行株に対する売り圧力が強まっている。七十七銀行<8341>や八十二銀行<8359>、北洋銀行<8524>もストップ安となった。

■ダイワボウ <3107>  2,235円  -274 円 (-10.9%)  11:30現在

2日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は10%減益で着地」が嫌気された。

ダイワボウホールディングス <3107> [東証P] が8月2日大引け後(15:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比10.2%減の45.2億円に減り、4-9月期(上期)計画の132億円に対する進捗率は34.3%にとどまり、5年平均の40.6%も下回った。

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■任天堂 <7974>  7,096円  -819 円 (-10.4%)  11:30現在

任天堂<7974>が大幅安で3日続落し、年初来安値を更新している。前週末2日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業利益が545億1000万円(前年同期比70.6%減)と大幅減益となったことが嫌気されている。「ニンテンドースイッチ」のハードウェア及びソフトウェアの販売数量が前年同期を下回ったことなどが響いた。売上高は2466億3800万円(同46.5%減)だった。為替レートが円安に推移したものの、ニンテンドースイッチのハード販売台数が前年同期比46.3%減の210万台となったほか、ソフトウェア販売本数が同41.3%減の3064万本に減少したことが響いた。前期第1四半期は映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の公開によるゲーム専用機ビジネスの活性化や、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」の発売などがあったが、今期はこうした特殊要因がなく、またニンテンドースイッチが発売から8年目を迎えていることも響いた。なお、最終利益は為替差益の減少などにより809億5400万円(同55.3%減)だった。25年3月期通期業績予想は、売上高1兆3500億円(前期比19.3%減)、営業利益4000億円(同24.4%減)、純利益3000億円(同38.9%減)の従来見通しを据え置いている。また、「ニンテンドースイッチ」の販売計画も、ハードが前期比14.0%減の1350万台、ソフトが同17.4%減の1億6500万本で据え置いている。

■APAMAN <8889>  607円  +100 円 (+19.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

APAMAN<8889>がカイ気配。前週末2日の取引終了後、MBOの一環として、大村浩次社長が代表を務めるASN(東京都港区)が、同社株の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格の729円にサヤ寄せする格好となっている。非公開化により、機動的かつ積極的な意思決定体制を構築するのが狙い。買付予定数は1835万3543株(下限1193万1400株、上限設定なし)、買付期間は8月5日から9月17日までを予定している。また、TOB成立後、APAMANは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は同社株式を2日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■クラウドワークス <3900>  1,089円  +150 円 (+16.0%) ストップ高買い気配   11:30現在

クラウドワークス<3900>がカイ気配。前週末2日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年10月~24年6月)連結決算が、売上高124億900万円(前年同期比28.1%増)、営業利益10億7000万円(同30.4%増)と大幅な増収増益となったことが好感されている。主力のマッチング事業で、取引額の総額を示すGMV(流通取引総額)が205億9850万8000円(同21.6%増)と増加したことが業績押し上げに貢献した。また、ビジネス向けSaaS事業で従業員の工数を可視化する生産性向上SaaS「クラウドログ」の導入が大企業や成長企業を中心に進んだほか、4月にAI techを子会社化したことも寄与した。なお、24年9月期通期業績予想は、売上高158億6000万円(前期比20.1%増)、営業利益12億7000万円(同10.1%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、期末配当で18円の初配当を実施すると発表。また、24年12月末時点で300株以上を保有する株主を対象に、一律1万5000円分のQUOカードを贈呈する上場10周年記念株主優待を実施すると発表しており、これらも好材料視されている。

●ストップ高銘柄

ぷらっとホーム <6836>  1,115円  +150 円 (+15.5%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

オキサイド <6521>  2,028円  -500 円 (-19.8%) ストップ安売り気配   11:30現在

メタプラネット <3350>  670円  -150 円 (-18.3%) ストップ安   11:30現在

日本高周波鋼業 <5476>  358円  -80 円 (-18.3%) ストップ安   11:30現在

すららネット <3998>  364円  -80 円 (-18.0%) ストップ安   11:30現在

北洋銀行 <8524>  381円  -80 円 (-17.4%) ストップ安   11:30現在

など、15銘柄

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