話題株ピックアップ【夕刊】(1):レーザーテク、富士ソフト、いすゞ
■レーザーテック <6920> 27,170円 +5,000 円 (+22.6%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位
レーザーテック<6920>がストップ高の水準となる前営業日比5000円高の2万7170円に買われる場面があった。7日の取引終了後、24年6月期の連結決算発表にあわせ、25年6月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比12.4%増の2400億円、最終利益は同25.3%増の740億円を見込む。前期に続き過去最高益を更新する見通し。また、前期の配当を39円増額したうえで、今期の年間配当予想は前期比58円増配の288円に設定した。大幅な増益・増配計画をサプライズ視した買いが集まっている。生成AIやデータセンター関連などさまざまな用途で半導体市場は中長期的に拡大すると予想。半導体製造装置市場も成長が続くと想定し、売り上げの最大化を図る。24年6月期は売上高が前の期比39.7%増の2135億600万円、最終利益が同28.0%増の590億7600万円だった。
■富士ソフト <9749> 8,890円 +1,500 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率3位
富士ソフト<9749>がストップ高。米投資ファンドのKKR<KKR>が富士ソフトを買収する方針を固めたことを複数のメディアが7日に報じた。これを材料視した買いが集まっている。富士ソフトは同日にコメントを発表。報道について「当社の発表に基づくものではない」とした上で、「当社株式の非公開化に関する件については、8日付の当社取締役会にて付議する予定」とした。
■日本電子材料 <6855> 3,020円 +503 円 (+20.0%) ストップ高 本日終値
日本電子材料<6855>がストップ高。週明け5日にストップ安に売り込まれたが、そこからの戻り足も鮮烈で前日まで2営業日合計で340円あまり水準を戻していた。きょうは上値追いに拍車がかかっている。7日取引終了後に25年3月期上期(24年4~9 月)の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の7億円から23億(前年同期は2000万円)に大幅増額した。半導体の非メモリー向けプローブカードが好調だったほか、メモリー向けプローブカードも回復傾向を示している。海外で高付加価値製品などを含む需要が旺盛で全体収益に貢献している。好業績を背景に中間期配当を従来計画の20円から30円に10円増額しており、これも投資資金の攻勢加速につながった。
■ジーエルサイエンス <7705> 2,785円 +429 円 (+18.2%) 本日終値
7日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は33%増益で着地」が好感された。
ジーエルサイエンス <7705> [東証S] が8月7日大引け後(15:30)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比33.3%増の16.1億円に拡大し、通期計画の60.3億円に対する進捗率は26.8%に達し、5年平均の21.6%も上回った。
■東陽テクニカ <8151> 1,565円 +172 円 (+12.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
東陽テクニカ<8151>が急騰。7日の取引終了後、取得総数120万株(自己株式を除く発行済み株式総数の5.3%)、取得総額15億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。加えて、今期の期末配当予想を5円増額修正して42円とした。24年9月期第3四半期累計(23年10月~24年6月)の連結決算が増収増益で着地したとあって、業況と株主還元姿勢を評価した買いが入ったようだ。年間配当予想は67円(前期比13円増配)となる。自社株買いの取得期間は8月8日から25年7月31日まで。第3四半期累計の売上高は前年同期比22.5%増の259億2000万円、最終利益は同2.4倍の23億2000万円となった。
■ニッパツ <5991> 1,551円 +165 円 (+11.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
ニッパツ<5991>がカイ気配スタートで急騰。7日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績・配当予想を増額修正しており、好感されたようだ。今期の売上高予想を200億円増額修正し8000億円(前期比4.3%増)、経常利益予想は80億円増額し550億円(同15.0%増)に見直した。経常利益は減益予想から一転、増益を計画する。また、年間配当予想は6円増額して63円とした。DDS(ディスクドライブサスペンション)事業が堅調に推移するほか、円安も収益を押し上げる要因となる。4~6月期の売上高は前年同期比8.1%増の1937億8300万円、経常利益は同86.7%増の192億600万円だった。
■ミツバ <7280> 925円 +93 円 (+11.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
ミツバ<7280>が急伸。7日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の最終利益予想を100億円から110億円(前期比19.9%減)に引き上げており、材料視されたようだ。通期の売上高予想は据え置いた。4~6月期の売上高は前年同期比6.8%増の844億3600万円、最終利益は同3.2倍の33億9900万円だった。価格改善と円安効果に加えアジア地域での二輪事業での販売が好調に推移。第1四半期の実績などを踏まえ、通期の業績予想を見直した。
■ユニオンツール <6278> 5,560円 +550 円 (+11.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
ユニオンツール<6278>が3日続伸。同社は7日取引終了後、24年12月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の55億円から64億円(前期比69.4%増)に引き上げた。売上高予想も289億円から300億円(同18.4%増)に上方修正。生成AI関連市場の拡大を追い風に、高付加価値工具の需要増加が続いていることが主な要因だとしている。また、中間配当と期末配当をそれぞれ従来計画比3円増額の45円とすることもあわせて公表。これにより、年間配当は90円(前期は84円)となる。
■ライオン <4912> 1,410.5円 +132.5 円 (+10.4%) 本日終値
ライオン<4912>が大幅高で3日続伸。同社は7日取引終了後、24年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比2.1倍の133億5700万円となり、従来予想の120億円から上振れたことが好感されたようだ。売上高は同3.0%増の1986億3400万円(従来予想は1950億円)で着地した。主力の一般消費財は減収となったが、値上げ効果やコストの効率化が利益面に寄与。また、海外が大幅な増収となり、利益率が上昇したことも好業績につながった。なお、通期業績予想については売上高4100億円(前期比1.8%増)、営業利益270億円(同31.7%増)とする従来見通しを据え置いている。
■いすゞ自動車 <7202> 2,011.5円 +164 円 (+8.9%) 本日終値
いすゞ自動車<7202>が大幅高で3日続伸。7日の取引終了後、取得総数4500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の6.0%)、取得総額750億円を上限とする自社株買いの実施を発表。大規模な自社株買いによる株式需給面への好インパクトを意識した買いが株価を押し上げたようだ。取得期間は8日から2025年3月31日。取得した株式は全て消却する予定。あわせて発表した25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比3.5%減の7479億5300万円、最終利益が同4.2%増の469億1200万円となった。
株探ニュース