【クラファン】行動データをAIで可視化・分析→スマートシティにも貢献 レイ・フロンティア、8月10日募集開始

経済
2024年8月8日 16時37分

行動データをAIで可視化する独自のエンジンを開発するレイ・フロンティア株式会社(東京都台東区)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは8月10日10時開始を予定しています。

・ 普通株式型
・ 目標募集額:2000万円、上限募集額:9990万円
・ VC出資実績あり
・ 事業会社/CVC出資実績あり
・ エンジェル出資実績あり
・ みなし時価総額:16億6904万円
・ 類似上場企業:FRONTEO <2158> [東証G]、ホットリンク <3680> [東証G]、データセクション <3905> [東証G]、シルバーエッグ・テクノロジー <3961> [東証G]、エルテス <3967> [東証G]
※「みなし時価総額」はミンカブ編集部が「発行済み株式数×募集株式の払込金額」により試算

「無意識を見える化する」

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(出典:FUNDINNO)

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(出典:FUNDINNO)

レイ・フロンティアは「無意識を見える化する」をコンセプトに、独自技術で収集した位置情報を基盤にした行動データを、AIによって高精度で可視化・分析する技術を開発しています。

位置情報収集・分析エンジンのベースとなるのは、以下の3つの製品です。

・ライフログアプリ「SilentLog(サイレントログ)」

・移動情報AI分析サービス「SilentLog Analytics(サイレントログ・アナリティクス)」

・生成AIレポーティングサービス「ユーザープロ」

独自開発によるデータ分析エンジンはさまざまな企業へライセンスを提供し、アプリやサービスへ導入可能。導入企業は、収集された移動情報をAIで解析することにより、年齢・性別・年収・勤務地などのユーザー属性を推定したり、電車や自動車などの移動手段や行動パターンを把握したりすることができます。

これにより、対象エリアの理解を深め、都市の価値向上に必要なデータ分析を実現しつつ、そのデータは各エリアごとのマーケティングや販促に生かすことができるそうです。

こうした独自エンジンの提供や位置情報データの分析・コンサルティングなどにより、今期売上高は約1.3億円を見込んでいます。

同社サービスは、ゼンリン <9474> [東証P]やパナソニック、帝人 <3401> [東証P]、味の素 <2802> [東証P]など多くの企業や自治体で導入実績があります。

「今後は、政府の推進するスマートシティ構想などへの参画強化や、位置情報と親和性の高いMaaS(※)、デジタルヘルスケア領域への展開も計画しています。また、海外展開に向けて、19カ国に拠点を持つモンスターラボホールディングス <5255> [東証G]との連携強化を図ります」(レイ・フロンティア)

(※)Mobility as a Service:さまざまな交通手段での移動を1つのサービスとしてシームレスにつなぐこと(同社注)

同社は「成長のための課題」「解決方法」として以下を挙げています。

【成長のための課題】

・位置情報等の移動データ(ライフログ)の分析技術の強化

・スマートシティ化を進める法人や自治体への販路開拓

【解決方法】

・独自のAI学習エンジンの開発に必要なデータ収集と関連するサービス開発と人材投資

・コンソーシアムへの参画や提案活動の活性化による自治体や事業会社との連携強化

行動データは「競争力の源泉」だが…

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(出典:FUNDINNO)

人流や乗り物などの行動データ(情報資産)は、年齢・性別などの属性が分かるほか、滞在時間や移動経路などさまざまな情報が取得できるそうです。

渋滞緩和やマーケティング、パンデミック時の人流抑制など活用できる領域が大きく、「デジタル社会の現代においては、都市の価値向上だけでなく、企業・市民生活にとって必要不可欠なものとなっています」(同社)。

しかし、実際にデータをビジネスに生かすには、目的を明確にし、データの種類・規模・リスクなどを検討する必要があるそうです。

昨今のAI技術の普及に伴い、複雑なデータの利活用がより身近になっており、今後、各都市や企業におけるポジショニングやマーケティング施策の意思決定がデータで行われていくことから、行動データは「競争力の源泉」であると同社は考えています。

一方で、事業を行う上でデータ戦略の重要度が高まっているものの、取得できる行動データは巨大テック企業や限られた通信キャリアで収集されたものが多く、個人情報を含むデータの利活用には制限があるそうです。

仮に行動データを取得できたとしても、データの分析・利活用には知見やノウハウが必要であり、ビジネスにうまく活用できないという声も多いほか、ユーザーの行動データを扱う上では個人情報の漏えいや法的なハードルなどさまざまな点を考慮する必要があるといいます。

「弊社では、個人情報の保護を徹底した上で大企業へのサービス導入を実現しており、移動データを、これまでよりもはるかに高い精度と自由度で活用・提供することで、企業や自治体が持つ課題の解決につなげたいと考えています」(同社)

市場の魅力・事業内容・ビジネスモデル・特徴

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(出典:FUNDINNO)

同社によると、世界の位置情報サービス市場は2024年に約311億米ドル、2032年には約1297億米ドルに達すると予測されています。特に、2032年までの8年間の平均成長率は約19.5%と、高い成長が見込まれているそうです。

位置情報は企業の販促や売上予測などさまざまなデータに応用できるため、インバウンド客の観光データへのひも付けや、地図や車流データと組み合わせたコネクテッド機能との連携、事故検知や交通最適化などへの展開が期待されているといいます。

人流データによる行動データプラットフォームを運営する企業が2022年に東証グロース市場に上場、位置情報データをマーケティングに活用する企業も2021年にIPOをしているほか、大企業でも位置情報サービスに関する取り組みが進んでおり、ゼンリンは2025年3月期までの基本方針に「位置情報と流通情報を最適化した価値創造によって、位置情報イノベーションに取り組むこと」を掲げているそうです。

「このように活発な動きがみられる位置情報データ市場において、弊社は独自の収集・分析技術を用いてシェア拡大を図っていきたいと考えています」(同社)

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(出典:FUNDINNO)

同社は独自技術で収集した行動データをAIによって高精度で可視化・分析し、企業や自治体に提供しています。企業の既存サービスへの組み込みのほか、新規開発も可能です。

また、ユーザー属性や位置情報だけでなく、徒歩・自動車などの移動手段、建物の階層別移動判定なども可能で、細かな行動データを取得することができます。

「ユーザーの行動データを活用することで、防災や観光、スマートシティやヘルスケアなどさまざまな分野で活用されています」(同社)

味の素やサントリー食品インターナショナル <2587> [東証P]、ゼンリンとの協業では、研究開発での技術提供、利用者の最善のタイミングでの情報配信、観光アプリでの顧客分析、自治体向けの都市開発調査などに活用。

帝人、三陸鉄道との協業では、健康管理サービスの共同開発、交通機関の利用者動向把握、電車現在地のリアルタイム確認などに活用されています。

「他にも、インバウンド向けの消費販促やパンデミック時の人流抑制、大型公共施設の需要評価、自動車の危険運転判定、防災避難経路のルート設計など多岐にわたって活用されており、今後も企業や自治体とのさらなる連携を進めていく計画です」(レイ・フロンティア)

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(出典:FUNDINNO)

同社の売上の大部分は、行動データの分析やコンサルティングなどのソリューション関連(保守・運用含む)です。企業や自治体の課題に合わせて、活用しやすい形でデータを可視化し、開発支援をすることでマネタイズしています。

企業や自治体を介して取得したユーザーの行動データは同社が厳正に管理し、さらなるシステム開発につなげているそうです。

「今期は売上高約1.3億円を見込んでいますが今後、位置情報機能を付与するエンジンのライセンス販売も増やしていく計画で、さらなる成長を図っていきたいと考えています」(同社)

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(出典:FUNDINNO)

同社によると、位置情報の取得自体はそれほど難しいことではないものの、データをユーザーや端末に負担なく高精度で取得し、大量データをサーバー費用を抑えながら分析し、それを価値ある情報に変換することは難しいそうです。

同社は自社の強みとして、データ収集・管理・分析技術の高さと、技術を利用者に継続的に利用してもらう際の手法である「ゲーミフィケーション」(楽しくサービスを使ってもらうためのサービス設計)の視点に基づく開発を挙げています。

「データ項目の多さと膨大なデータ量により、他社の追随を許さない分析精度を持っていると自負しています。他社の位置情報取得の間隔が数分に1度であるのに対し、弊社は約3秒に1度の間隔で取得しているため、より精度の高いデータ取得が可能です」(同社)

利用者にサービスを継続して利用してもらうためのゲーミフィケーションも重視しており、ゲームプランナー出身のCCOを中心に「いかに楽しみながらサービスを利用していただけるか」を検討。「使いやすいUI/UXはもちろん、つい使いたくなる仕掛けを施したサービスを提供しています」(同社)。

また、社会性の高いソリューションを提供しているため、学術機関や自治体との連携も積極的に進めており、現在は東京大学と協業して、行動データの利活用に関する共同研究を実施。自治体との連携については、同社代表が岩手県八幡平市の「ふるさと大使」を務めるなど、さまざまな自治体と独自のネットワークを築いています。

今後の成長に向けて

(1)2027年よりIPO準備開始

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(出典:FUNDINNO)

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(出典:FUNDINNO)

(2)短期計画

現在、東京都、宇都宮市、長崎市といった自治体へのサービス支援実績があり、今後も地域行政に対する社会性の高い領域でのサービス拡充を進めていく計画です。

また、ライドシェアや車両管理、ラストワンマイルなど、過熱している市場分野の企業から引き合いがあるといい、今期はモビリティ事業で前期比約17.4倍成長を見込んでいます。

さらにモンスターラボホールディングスとの提携により、海外展開の強化を図る計画です。同社の国内外の顧客に営業を行うほか、大手PR会社と連携して、インバウンド顧客の調査を目的に、台湾など海外への営業も積極的に行っていくとしています。

「すでに、自社技術の導入支援や関連する開発業務で収益化していますが、今後は企業や自治体にSDK(ソフトウェア開発キット)のライセンス販売を行い、さらなる成長を図っていきたいと考えています」(レイ・フロンティア)

(3)中長期計画

既存の自治体との連携強化やコンソーシアム団体への参加によって、各自治体の都市価値の向上を支援するスマートシティ化を推進する計画です。

現在進めている東南アジアエリアでの展開を加速させ、欧米へのソリューション提供も検討していくといいます。

「移動情報技術の優位性の一つとして、緯度経度情報が中心となっていることもあり、言語が異なる国でもデータ形式を変える必要がありません。現在、提携先企業が海外の政府系スマートシティプロジェクトへ参画しており、今後も連携強化を図ります」(同社)

将来的には、人工衛星へのデータ活用も想定。衛星から取得する解像度の高い画像データと即時性がある都市活動移動データは相性が良く、自社の技術とデータを組み合わせる形で宇宙ビジネス関連の事業にも参入したい考えです。

(4)2030年にライセンス数約240万を計画

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(出典:FUNDINNO)

株主構成

同社は、以下のVC・事業会社およびエンジェル投資家より出資を受けています。

・モンスターラボホールディングス <5255> [東証G]

・株式会社環境エネルギー投資

・インクルージョン・ジャパン株式会社

・株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ

・株式会社アドウェイズ・ベンチャーズ

・ABCドリームベンチャーズ株式会社

・いわぎん事業創造キャピタル株式会社

・イード <6038> [東証G]

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・FRONTEO <2158> [東証G]

・ホットリンク <3680> [東証G]

・データセクション <3905> [東証G]

・シルバーエッグ・テクノロジー <3961> [東証G]

・エルテス <3967> [東証G]

発行者・募集情報

■募集株式の発行者の商号及び住所、資本金等

レイ・フロンティア株式会社

東京都台東区台東二丁目26番8号

資本金:100,000,000円(2024年6月14日現在)

発行済株式総数:20,863株(同)

発行可能株式総数:100,000株

設立日:2008年5月27日

決算日:11月30日

※2024年8月5日を効力発生日として、発行可能株式総数の変更、新任取締役として加藤愛貴氏の就任、新株予約権のうち自己新株予約権となっている11個の消却を、同8月6日を効力発生日として、1株を4株とする株式分割に伴う発行済株式総数の変更を実施しており、登記申請中。登記完了後の発行可能株式総数は400,000株、発行済株式総数は83,452株となる。

■募集株式の発行者の代表者

代表取締役 田村建士

■募集株式の種類及び数(上限)

普通株式 4,995株

■募集株式の払込金額

1株あたり 20,000円

■資金使途

・目標募集額達成時の資金使途内訳

調達額2,000万円を以下の目的に充てる予定。

開発費 1,560万円

手数料 440万円

・上限募集額達成時の資金使途内訳

上記に追加し、調達額7,990万円(目標募集額2,000万円と上限募集額9,990万円との差額)を以下の目的に充てる予定。

開発費 6,232万円

手数料 1,757万円

■投資金額のコース及び株数

100,000円コース(5株)

200,000円コース(10株)

300,000円コース(15株)

400,000円コース(20株)

500,000円コース(25株)

1,000,000円コース(50株)

2,000,000円コース(100株)

3,000,000円コース(150株)

4,000,000円コース(200株)

5,000,000円コース(250株)

10,000,000円コース(500株)

※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、500,000円コース(25株)までしか申し込みできない。特定投資家口座からの申し込みの場合、10,000,000円コース(500株)を上限とする。

■申込期間

2024年8月10日~8月20日

■目標募集額

20,000,000円(上限募集額 99,900,000円)

※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は79,900,000円とする。

■払込期日

2024年9月12日

■連絡先

レイ・フロンティア株式会社

電話番号:03-6240-1140

メールアドレス:ir@rei-frontier.jp

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。

〈上場企業が導入〉AI高精度分析で人流データビジネスやスマートシティ化を支援。位置情報市場の"マーケットリーダー"と評価「レイ・フロンティア」

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