9日の株式相場見通し=大幅反発、米株高受け足もとリスク選好ムード
9日の東京株式市場は主力株中心に広範囲に買いが広がりそうだ。日経平均株価は大きく反発し、3万5000円台後半で推移する展開が見込まれる。前日の欧州株市場では主要国の株価指数が高安まちまちだったが、米国株市場ではハイテク株をはじめ広範囲に買い戻されNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに急速に上値を追う動きとなった。この日の取引開始前に発表された週間の新規失業保険申請件数が前の週から減少し、事前の市場コンセンサスを下回った。これを受けて米景気減速に対する過度な懸念が後退、全体相場を強気に傾ける格好となっている。個別にはエヌビディア<NVDA>が6%強の急伸を見せたほか、インテル<INTC>は8%近い上昇、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>も6%近く水準を切り上げるなど半導体主力株の大幅な上昇が目立った。また、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も6.9%高と急伸をみせ目先底入れを示唆した。これを受けて東京市場ではリスク選好の地合いとなることが予想され、ハイテク株を中心に戻り足を強める展開が想定される。米長期金利が上昇したことを受け、外国為替市場ではドル買い・円売りの動きを誘発、1ドル=147円台前半まで円安が進んだことも輸出セクターやインバウンド関連株などに追い風となりやすい。ただ、きょうは週末であすから3連休を控えており、買い一巡後はポジション調整の売りが出て伸び悩むケースも考えられる。
8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比683ドル04セント高の3万9446ドル49セントと大幅反発。ナスダック総合株価指数は同464.215ポイント高の1万6660.021だった。
日程面では、きょうは株価指数オプション8月物の特別清算指数(オプションSQ)算出日。このほか、7月のマネーストック、3カ月物国庫短期証券の入札、6月の特定サービス産業動態統計など。海外では7月の中国消費者物価指数(CPI)、7月の中国生産者物価指数(PPI)など。シンガポール市場は休場。