ダウ平均は小幅高 次の材料を見極めたい雰囲気も=米国株概況

市況
2024年8月10日 5時31分

NY株式9日(NY時間16:20)(日本時間05:20)

ダウ平均   39497.54(+51.05 +0.13%)

S&P500    5344.16(+24.85 +0.47%)

ナスダック   16745.30(+85.28 +0.51%)

CME日経平均先物 35340(大証終比:+290 +0.82%)

きょうのNY株式市場、ダウ平均は小幅高。前日終値を挟んでの小動きが続き、方向感のない展開となった。前日は米新規失業保険申請件数が労働市場の底堅さを示し、米経済への先行き懸念も和らげ、米株式市場も買い戻しが強まった。ただ、本日はその動きも一服していた。

先週の米雇用統計が期待外れだったことと、円キャリー取引の巻き戻しに端を発した週初の世界的な急落の後、市場は今年の勢いを復活させようとしている。投資家は今回の動きを健全な調整と判断しているようだが、その確信を得るには来週以降の経済指標などの材料を見極めたい雰囲気もありそうだ。

「今回の世界の金融市場の動揺は、経済のハードランディングを懸念させるような規模にはまだ達していない。シナリオをソフトランディングからハードランディングに転換させるテクニカル的なサインも見られていない」との声も出ている。また、「米利下げ期待による債券よりも株式への選好が、今回の急落ではまだ終わっていない」とも付け加えた。

ただ、前日に買い戻しが強まったとはいえ、株価指数は前週比で下落している。ダウ平均とナスダックはともに4週連続のマイナスを記録。S&P500も小幅ながらも4週連続のマイナスとなった。

「年末以降を見据えた投資家にとって、株価が上昇トレンドにあることに変わりはない。しかし、季節性のトレンドがドッグ・デイズ・オブ・サマー(夏のうち最も暑い時期)の期間中のリターンを抑制しており、目先は高ボラティリティの展開が、例外よりも標準となりそうだ」との声も聞かれた。

オンライン旅行のエクスペディア<EXPE>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。特に宿泊数が予想を上回った点が注目されている。

ゲーム開発のテイクツー・インタラクティブ<TTWO>が決算を受け上昇。1株利益およびEBITDAが予想を上回った。ただ、ガイダンスでは予想を下回る見通しが多かった。アナリストは買収したジンガの継続的な勢いを強調している。

広告マーケティングのザ・トレードデスク<TTD>が決算を受け上昇。第3四半期に予想を上回る売上高およびEBITDAの見通しを示した。今回の決算は市場シェアの拡大と伴に、デジタル広告市場における同社の確固たるポジショニングを示している。

コールセンター向けのクラウドソフトウェアを提供するファイブ9<FIVN>が決算を受け大幅安。足元の決算は好調なものの、厳しいマクロ情勢を背景に法人顧客が予算を削減しているため、通期の売上高見通しを下方修正した。

EVトラックのニコラ<NKLA>が決算を受け上昇。EBITDAは予想以上の赤字となったものの、売上高が予想を上回った。

化粧品のelfビューティー<ELF>が決算を受け大幅安。25年度通期の見通しを上方修正したものの、第1四半期の売上高が50%増であったことを考えると、ガイダンスの上方修正は予想よりも小さいとの見方が広がった。

医薬品のイーライリリー<LLY>が続伸。同社株は今週発表の決算を受けて買い戻しが強まっているが、その流れが継続している。本日はアナリストの目標株価の引き上げが複数出ており、1106ドルまで引き上げたアナリストもいる。トップピックに指定した。

首振り人形など玩具のファンコ<FNKO>が上昇。前日引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株損益が予想外の黒字となったほか、売上高も予想を上回った。ガイダンスも公表し、第3四半期は予想を下回る見通しを示したものの、通期の見通しは据え置いた。同社はまた、パンデヴェン氏を新CFOに任命したことも発表した。

エクスペディア<EXPE> 130.01(+12.04 +10.21%)

ザ・トレードデスク<TTD> 99.30(+11.03 +12.50%)

テイクツー・インタラクティブ<TTWO> 144.82(+6.04 +4.35%)

ファイブ9<FIVN> 31.22(-11.25 -26.49%)

ニコラ<NKLA> 8.44(+0.64 +8.21%)

elfビューティー<ELF> 160.83(-27.12 -14.43%)

ファンコ<FNKO> 9.62(+0.98 +11.34%)

アップル<AAPL> 216.24(+2.93 +1.37%)

マイクロソフト<MSFT> 406.02(+3.33 +0.83%)

アマゾン<AMZN> 166.94(+1.14 +0.69%)

アルファベットC<GOOG> 165.39(+1.55 +0.95%)

テスラ<TSLA> 200.00(+1.16 +0.58%)

メタ<META> 517.77(+8.14 +1.60%)

AMD<AMD> 134.27(-2.05 -1.50%)

エヌビディア<NVDA> 104.75(-0.22 -0.21%)

イーライリリー<LLY> 891.68(+46.37 +5.49%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.