ディアが決算受け上昇 予想外に通期の利益見通しを維持=米国株個別
(NY時間09:56)(日本時間22:56)
ディア<DE> 364.53(+13.25 +3.77%)
農業機械のディア<DE>が上昇。取引開始前に5-7月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスでは、通期の各部門の売上高見通しを下方修正したものの、純利益の見通しは従来の水準を維持した。
農業が低迷する中で同社はコスト削減に努め、予想外に通期の利益見通しを維持した。アナリストらは、最近の人員削減発表を受けて、3四半期連続で見通しを下方修正すると見ていた。ライバルのアグコ<AGCO>は7月に10億ドルの業績見通しを下方修正していた。
メイCEOは声明で「市場の低迷に対応するため、コスト削減と顧客ニーズに合わせた生産戦略の見直しを行った。決定は困難なものだったが、継続的な成功と競争力にとって不可欠なものだ」
トウモロコシと大豆の価格は2020年以来の最低水準で推移しており、農家は新しい設備への投資を控えている。それでも、農家の景況感は最近上向き始めている。
(5-7月・第3四半期)
・1株利益:6.29ドル(予想:5.73ドル)
・売上高:113.9億ドル 20%減(予想:108.4億ドル)
生産・精密農業:51.0億ドル 25%減(予想:47.7億ドル)
小型農業・芝生用機器:30.5億ドル 18%減(予想:28.5億ドル)
建設・林業:32.4億ドル 13%減(予想:33.1億ドル)
その他:2.76億ドル 4.5%減(予想:2億3,640万ドル)
(通期見通し)
・生産・精密農業の売上高:20~25%減(従来:約20%減)
・小型農業・芝生用機器の売上高:20~25%減(従来:約20%減)
・建設・林業の売上高:10~15%減(従来:5~10%減)
・純利益:約70億ドルを維持(予想:69.4億ドル)
【企業概要】
米国内外において、トラクター、コンバイン、収穫機、土壌改良機、播種機などの農業機械を製造・販売する。また、酪農・家畜用機器や芝生用機器の他、土木・建設用機器も取扱う。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース