20日の株式相場見通し=大幅反発か、欧米株全面高も円高は警戒
20日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に買いが先行する形となり、日経平均株価は大きく切り返す可能性が高そうだ。前日の欧州株市場では主要国の株価をはじめほぼ全面高商状に買われた。そのなか独DAXは10連騰となるなど、値刻みこそ小幅ながら上値指向の強さを明示している。米国株市場でもハイテク系グロース株を中心に買い意欲が旺盛で、NYダウが5日続伸したほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は今年最長となる8連騰を記録した。米景気失速への行き過ぎた懸念が和らぐなか、ポジション調整の売りをこなして両指数とも上値追いを続けている。大手金融機関による分析では、米経済が1年以内にリセッションに陥る可能性を引き下げており、これが投資家の不安心理後退を促した。また、FRB高官によるハト派的な発言が主力IT株などの株価に浮揚力を与えている。もっとも、ここ最近の急ピッチの戻りを受け、景気敏感株の一角などに目先筋の利益確定の動きも表面化、ダウの上値は重い展開だった。東京市場では前日の欧米株が全面高商状となったことを受け、リスク選好の地合いが予想される。前日の後場に日経平均は為替市場の円高進行を横目に波乱含みの下げに見舞われたが、その反動もあってきょうはリバウンドに転じそうだ。ただ、ドル・円相場は引き続き荒れた動きで足もとは1ドル=146円台と円高水準で推移しており、この為替動向を横にらみに買い一巡後は不安定な値動きとなる可能性もある。米株価指数先物の値動きなどの影響も受けそうだ。
19日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比236ドル77セント高の4万896ドル53セントと5日続伸。ナスダック総合株価指数は同245.051ポイント高の1万7876.771だった。
日程面では、きょうは20年物国債の入札、7月の首都圏マンション販売、7月の主要コンビニエンスストア売上高など。海外では8月の中国最優遇貸出金利、豪中銀理事会(8月開催分)の議事要旨、トルコ中銀とスウェーデン中銀の政策金利を発表など。