前場に注目すべき3つのポイント~重要イベントを控え為替にらみの相場展開に~
22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■重要イベントを控え為替にらみの相場展開に
■決算発表なし
■前場の注目材料:日揮HD、経産省などと、CO2輸送に共通仕様、協議会設立
■重要イベントを控え為替にらみの相場展開に
22日の日本株市場は、重要イベントを前にこう着感が強まりそうだが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。21日の米国市場は、NYダウが55ドル高、ナスダックは102ポイント高だった。米労働省の労働統計局(BLS)が発表した米雇用者数の基準改定(速報値)で、3月までの1年間の雇用者数の大幅下方修正により、利下げ期待が高まった。また、米連邦準備理事会(FRB)が公表した7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、9月の利下げが示唆されたことも材料視された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円安の37885円。円相場は1ドル145円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢で始まりそうだ。米国では9月のFOMCで利下げが確実視されており、為替市場ではやや円高に振れて推移していることから、輸出関連などは手掛けづらくさせそうである。円高基調が強まる局面においては、短期筋の売り仕掛け的な動きも入りやすいため、引き続き為替にらみの相場展開になりそうだ。
もっとも、ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を控えるなか、積極的な売買は手控えられやすい。売り仕掛け的な動きについても、早めの買い戻しに向かわせやすいと考えられ、大きく売り込まれる場面では、その後のリバウンド狙いのスタンスに向かわせそうだ。昨日の東証プライムの売買高は13億株台にとどまっており、市場参加者が限られる中、短期筋の売買で振らされやすい需給状況であるが、トレンドは出にくいと考えられる。
日経225先物はナイトセッションで荒い値動きではあったが、38000円を挟んでのレンジ推移だった。昨日の日経平均株価は下落とはなったが、寄り付きをほぼ安値に下落幅を縮めており、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。積極的な上値追いの流れは期待しづらいところであるが、重要イベント通過後のアク抜け狙いのスタンスに向かわせそうだ。日経平均株価はこう着感が強まるなか、個人主体の資金は中小型株などインデックスに振らされにくいところにシフトしよう。グロース250指数は足もとのリバウンドで75日線を捉えてきており、同線を上回ってくるようだと、上へのバイアスが強まりそうだ。
■決算発表なし
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(40890.49、+55.52)
・ナスダック総合指数は上昇(17918.99、+102.05)
・SOX指数は上昇(5267.93、+71.63)
・米長期金利は低下
・米国のインフレ沈静化期待
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・日揮HD<1963>経産省などと、CO2輸送に共通仕様、協議会設立
・東邦ガス<9533>東ガス・大ガスと、合成メタン製造・輸出、豪社と詳細検討
・日本郵船<9101>グリーンアンモニアをインドから海上輸送、九電などと合意
・オービック<4733>PayPayと、賃金デジタル払いで連携
・川崎重<7012>検査不正、舶用エンジンデータ書き換え
・三井化学<4183>大阪工場でエチレン生産10月再開
・東北特殊鋼<5484>トマト栽培、振動で防虫、磁歪材使い装置-行動抑制確認
・大王製紙<3880>東京地検、日本製紙の請求棄却、長巻きトイレ紙特許侵害を認めず
・三井物産<8031>新会社、ポーランドで電磁鋼板加工
・住友商事<8053>ニュージーランドで地熱発電稼働、年20万世帯分
・井関農機<6310>インドネシア生産拡大、海外向けトラクター中型機以上を移管
・栄研化学<4549>日立ハイテクなどと、臨床検査を自動化、搬送ラインで装置接続
・ソニーG<6758>ゲームに立体音響、開発支援ソフト提供
・NTTデータG<9613>佐々木裕氏、海外開拓、ユニーク性強み
・住友化学<4005>千葉・袖ケ浦に研究集約、新棟開設、石化の環境負荷低減
・三菱マテリアル<5711>角型シリコン基板を開発、次世代半導体パッケージ向け
・平和不動産<8803>「パークハイアット札幌」29年開業、再開発でホテル強化
・九州電力<9508>4足ロボの用途開発、東北エンタープライズと連携
・小松マテーレ<3580>中山大輔氏、欧・中市場の開拓に挑む
・神戸製鋼所<5406>中国3社と合弁、車向けアルミパネル製造
・デンカ<4061>来月から合成ゴムと水硬性セメント値上げ
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし
《ST》