NY株式:NYダウは65ドル高、ハイテクが重し
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は65.44ドル高の41,240.52ドル、ナスダックは152.02ポイント安の17,725.77で取引を終了した。
連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長のジャクソンホール会合での講演を受けた利下げ期待に引き続き買われ、寄り付き後、上昇。その後、耐久財受注やダラス連銀製造業活動指数が予想を上回ったためソフトランディング期待にダウは続伸、中東情勢への懸念が上値を抑制し終盤にかけ失速も過去最高値を更新した。長期金利の上昇に加え、決算を控えエヌビディア(NVDA)など半導体セクターの下落が重しとなりナスダックは売りに転じ、終日軟調に推移し、まちまちで終了。セクター別では、不動産管理・開発、エネルギーが上昇した一方で、自動車・自動車部品、半導体・同製造装置が下落した。
携帯端末のアップル(AAPL)は新製品発表イベントを9月9日に開催することを発表、スマートフォン「iPhone16」など新製品の詳細が明らかになる見通しで期待感に、上昇。石油会社のエクソン(XOM)は原油高による収益増期待や2050年までの石油・カスの需要が現状を維持するとの楽観的な見通しを好感し上昇。フィットネスクラブの保有・経営会社のプラネットフィットネス(PLNT)、会員制スーパーマーケットを運営するBJホールセールクラブ(BJ)はアナリストの投資判断引き上げでそれぞれ上昇した。
航空機メーカーのボーイング(BA)は航空宇宙局(NASA)が国際宇宙ステーション(ISS)に足止めされている2名の宇宙飛行士の帰還を巡り安全性を鑑み同社の不具合のある新型宇宙船「スターライナー」ではなく、競合のイーラン・マスク氏が運営しているスペースXを利用すると決定したため、売られた。中国のオンライン小売、「TEMU」を運営するPDDホールディングスは決算の内容が予想を下回り、大幅安。家庭用品販売会社のウェイフェア(W)はアナリストの投資判断引き下げで下落した。
サンフランシスコ連銀のデイリー総裁はインタビューで、利下げ開始が適切になったとの考えを示した。同総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を持つ。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》