28日の株式相場見通し=一進一退か、エヌビディア決算前で様子見
28日の東京株式市場は様子見ムードが強いなか、日経平均株価は前日終値近辺で一進一退の展開か。前日の欧州株市場は主要国の株価が高安まちまちで、目先利益確定の売り圧力は意識されるものの、欧米中銀による利下げ期待を背景に総じて底堅い動きとなった。また、米国株市場でもNYダウがいったん下値を探る展開となったがその後は戻り足となり、わずかながらプラス圏で着地し連日で最高値を更新した。なお、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も高く引けている。28日の引け後に予定される画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>の決算発表を控え模様眺め感の拭えない地合いながら、下値では押し目買いニーズが強く上値指向を維持した。前週末のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演がハト派的な内容で、9月利下げの可能性がほぼ確実視されていることが投資家心理を強気に傾けている。東京市場では米株市場が頑強な値動きをみせていることからリスク選好の流れが意識されるが、エヌビディアの決算発表の結果を見極めたいとの思惑が目先買い手控え要因となりやすい。外国為替市場では再び円高方向に振れており、これがハイテク株や自動車株など輸出セクターを中心に向かい風となることも考えられる。日経平均3万8000円台は累積売買代金が多く戻り売り圧力も強いことから、3万8000円台前半から半ばにかけて比較的狭いゾーンでの値動きが予想される。
27日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比9ドル98セント高の4万1250ドル50セントと小幅ながら3日続伸。ナスダック総合株価指数は同29.05ポイント高1万7754.82だった。
日程面では、きょうは7月の白物家電出荷額など。海外では7月の豪消費者物価指数(CPI)のほか、ウォラーFRB理事の講演が予定されている。